30年前のインドの香りがする 聖牛のお香がやってきました



■インドで発見! 牛のうんち入りのお香
いつも「何か面白いものは落ちていないか」「これは日本では見かけないぞ?」と、キョロキョロしながら買付をしているティラキタ買付班。

今回の舞台はインド・ムンバイです。



ティラキタ買付班、色々なものをインド全土から探して歩いています。訪問した街で、丁寧に一軒一軒を訪問し、日本の皆様に紹介できそうなものを延々と探しています。

ちなみにこちらはインドの光の祭、ディワリ用品のお店です。日本人の我々には需要がなさそうな、インド的な装飾がたくさんあります。

ちなみにこのお店、インド国内向けだけでなく、在外インド人向けに色々な商品を輸出しているとのこと。英国やモーリシャス、南アフリカにお客さんがいるんですって。



ねえねえ、面白いものを見つけたよ。こっちおいでよ!

なんですか?




これこれ、このお香。
牛のうんちが入ってるんだって!!

え? 牛のうんち入りのお香ですか? そんなお香、聞いたことないんですけど!!!

牛のうんちのお香とは…。めちゃくちゃインドらしいアイテムが出現してきました!!

インドでは牛は聖なる動物です。牛乳、ヨーグルト、ギー(精製バター)だけでなく、牛糞も、昔から燃料や建材、儀式など、生活の中で使われてきました。

こちらはラジャスタン州ジョードプルで、礼拝用に使用する、乾燥させた牛の糞が売られている所です。インドでは牛糞は商品になります。


こちらはバラナシで牛糞を乾燥している所。牛が出した糞はよく乾かせば日持ちがする、カロリーの高い燃料になります。


こちらは道の真ん中でたむろしている牛さんたち。大切にされているんだか、されていないんだか。よく判りませんが、牛は色々なところにいます。


このお香はね、原料の牛糞を、粉砕し、滅菌し、熱処理をしてから、カップの形に整形して作るんだよ

なるほど。
それなら衛生面も問題なさそうですね。


そもそも、柔らかい状態のままでは、あんなにきれいな形にはならないはず。
きちんと加工されているからこそ、見た目も清潔感があり、想像しているような“うんち”感はありません。

色々な処理をしないとカップの形にはならないからね。汚くないし、衛生的だから安心してね!


……と太鼓判の店長さん。とは言われつつも、
日本人の感覚ではやっぱりドキドキしますけどね



■懐かしいバラナシの香りがする
そして、無事に荷物がティラキタにやってきました。Shivrudra Kapila Dhoop シヴァ神に捧げる、インドの聖牛由来のドゥープ香です。

やってきたよーー

どれどれ、それでは点火してみましょうか


カチッとライターで火を付けます。

おや、なかなか点きませんね

インドでは火を付けた炭で着火したりするよね。カップ型は点きづらいのかな



火がついてみると…


これは…バラナシの裏路地の香りがする!!!!!!!!
劇的に懐かしい!!!!!

なーつーかーしーーー!!!!!!
俺、このお香好きだ!!!!


昔からのインド好きなら、ピンと来る人もいるかもしれない。
あの香りがやってきました。
そう、あの香りです。



インドってさ、今はないんだけど。昔のインドって、インドの空港に降り立つと、独特の香りがしたものなんだよ。

今はないんですか?

ちょっとだけある気もするけど、もうないかなぁ…。あの香り、牛糞燃料の香りだったんだな。


都市化が進み、燃料が変わり、街の匂いも変わっていくものなのですね。ここ最近、インドに行くとちょっと寂しく思うものなのです。

■30年前に戻れるタイムマシンだった
時はさかのぼること、約30年前。

まだティラキタが生まれる前。社長が、ただの一人のインド好き青年で、シタールを習うためにインドを行き来していた頃の話です。


バラナシの路地裏。
夕暮れ時、どこからともなく漂ってくる、あの匂い。
このお香はまさしくあの匂いでした。

当時は「インドの匂い」とひとくくりにしていたけれど、こうして改めて向き合うと、あの匂いが何だったのかわかります。あの懐かしい、独特なインドの匂いは牛糞燃料の匂いだったんですね。

時間が経って、文化が変わって、街が変わって。
それでも、香りだけは、記憶を一瞬で引き戻す力がありました。

牛のうんち入りのお香が、まさかそんなタイムマシンになるとは思わなかったのです。







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