キュートな壁画に胸がときめく オディシャ州民族博物館を訪問する



■壁画だらけの街ブバネシュワル
デリーから飛行機で2時間。ティラキタ買付班、オディシャ州の州都ブバネシュワルにやってきました。
今回は、エア・インディアで飛んできました。


デリーやムンバイ等の大都市に行くのであれば、エア・インディア以外も選択肢に挙がるのですが、インドの中小都市や辺境に行こうとすると、常にエア・インディア一択です。

エア・インディアってば、国内線がほぼ無料で付いてくるのが嬉しいよね
デリーに行くのと同じ値段で、インドの色々な所に行けるんだよ


こちらがブバネシュワルの空港。がらんとはしていますが、なかなか近代的な空港でした。

同じ便にオディシャのダンサーさんと、官公庁の視察で来られた方が同乗していました。2人とも私たちの事を知っていて、声をかけてくれまして。いつもブログを読んでくれているとのこと、嬉しいですね。



空港に降りると、生ぬるい風が身体を包みます。寒い2月のデリーから飛んでくると、南国の柔らかい空気が心をほっとさせます。Uberでオートを呼び、早速走り始めます。


当たる風と香りは、南国ではあるけれども、インドそのものです。


「オディシャってどんなところだろう?」と思いながら窓の外を見てみると、とにかく延々と続く壁画が目に入りました。




ねえ! なんかこの町どこまで行っても壁画が続いてるよ!!

本当だ〜! そして上手!!


壁画が描かれていない壁はどこにもない!と言えるほど。ありとあらゆる壁に全て手の込んだ壁画が描かれています。
なんと、高架の下にまで壁画が描かれているとは。


たくさんある壁画は、どれも手を抜かれる事なく、きちんと描かれています。
こちらの絵は、伝統的な素焼き陶器を手回しろくろで作っている所ですね。


沢山の造花が売られている後ろに描かれているのは、伝統的なハンディクラフトを扱っている女性の絵


曼荼羅的な、素敵なインドの伝統的な模様もありました


これは、海水浴をしている人ではなく、パラソルの下で礼拝を行う聖者たちですね。


一枚の壁画を書くのにだって、とても時間かかると思うのに、市内の全部に描かれてるなんて信じられん!



■アーディヴァーシーと呼ばれる先住民族達の場所
そしてここ、オディシャ州は隣のジャルカンド州などと並んで、アーディヴァーシーと呼ばれるインドの先住民族が住むエリアとしても知られています。

アーディヴァーシー在住エリアは、正直な話、インドの中でもちょっと開発に乗り遅れたエリアではありますが、だからこその、ちょうどいい田舎感と、先住民族がまだ実在するようなところでもあります。

今回は、残念ながら先住民族の住むエリアには行けなかったのですが、この地域の文化はどんな感じ?と思って、オディシャ州立トライバルミュージアムを訪問してきました。ブバネシュワルの空港からほど近く、行きやすい立地です。



オートリクシャに乗って、トライバルミュージアムに到着♪
写真を撮ろうとすると、すかさずおじちゃんが入ってきてピースしてくれました。インドの人たち、本当に写真に撮られるの好きです。


日本のように勝手に写真に撮られたと言って怒る人に会ったことがないよ

インドに居ると、私たちは珍しいらしく、勝手に撮られるけどね。インドでは、お互いがフリー素材なのかな


州立トライバル博物館の入場料は50Rs(80円)ほど。
チケットカウンターに、綺麗に絵が描かれていました。


ふと見ると、チケットカウンター横の門にも素敵な絵が描かれています。


ぐるりを囲む金属の柵にも、素敵な絵が描かれていました。


インドの絵、好きなんだよなぁ…
日本で有名な、TARA BOOKSっていう南インドの出版社があるんだけど知ってる?

いや? ぜんぜん…

TARA BOOKSはね、このご時世において、手作りで本を作り続けている貴重な本屋さんで。
こんなインドの先住民族たちの絵をモチーフにした素敵な本をたくさん出しているんだよ


博物館の中に入ると、アクリルの箱の中に入った先住民族の方々がお出迎えです。

諸外国であれば、この先住民族の方々、50年前のとか、100年前のという感じなのでしょうが、ここインドには、まだまだこのお姿の人々が居る気がします。


先住民族の方々が使われていたアクセサリーや


ヘアピンを横目に見て進みます。ちなみに、これ、ヘアピンなんですって。武器にしか見えないですよね。どうやって使うんだろう…


そして絵画の展示がありました。こちらがゴンド絵です。カラフルな牛ちゃんが可愛い❤


こちらがランジラ・サオラ絵だそう


博物館の中で、黙々とランジラ・サオラ絵を描き続けている方がいらっしゃいました。

筆じゃなくて、チューブみたいなもので描くんだね



■庭に出ると、そこは壁画の国!!!
博物館の中をぐるりと見て、緑豊かな庭に出ると、そこは壁画の国でした。


ゴンド絵の技法で描かれた孔雀さん。かわいい❤


ゴンド絵の技法で描かれたお魚さんもかわいい❤


ゴンド絵の技法で描かれたお魚さんと鹿さん。ああ、かわいい❤


頭から木が生えている鹿さんとか。キュートすぎる! かわいい❤


鼻から木を生やしているゾウさんとか。鼻がかわいい❤


謎の生命体に囲まれた牛さんとか。どれもこれも、可愛すぎる!!!!!!


そしてこちらはランジラ・サオラ絵の技法で描かれた村々の様子ですね


そして、こちらが博物館内に展示されていた、オディシャ州の先住民族の方々の昔のおうち。こんな素敵な家に住まれていたのですね。カラフルな色に囲まれて、毎日が楽しそうです。


■オディシャ州に壁画が多い理由
オディシャ州に壁画が多い理由は、「家や寺院の壁が、祈り・物語・共同体の記録・観光資源のキャンバスになってきた土地だから」なのだそうです。

もともと、オディシャには Jhoti / Chita / Muruja などと呼ばれる、米粉のペーストなどで壁や床に文様を描く習慣がありました。また、ジャガンナート信仰とパッタチトラの物語文化もあります。また、部族社会の壁画文化が強いという側面もあります。

オディシャで壁画が多いのは、壁が「飾る場所」以上の意味を持っているからなのだそう。

家の壁は、神様を迎える場所。
寺院や村の壁は、神話を語る場所。
部族社会の壁は、祖先や精霊とつながる場所。

そして最後に「芸術村」と観光政策によって、壁画がさらに可視化されました。

以前書かせていただいた「インド伝統絵画パタチットラ 絵師が集まって生活する工芸村を訪問する」 プリー近郊の Raghurajpur / ラグラージプル は、パッタチトラで有名なヘリテージ・クラフト村です。

各家庭が工房のようになっており、家の外壁にも絵が描かれ、村全体が「生きた美術館」のように見える場所として紹介されているんですよ。

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