ディープ・インディア探訪 ヴィシュヌ寺院の床で聖餐プラサードを頂く

目次
■ヒンドゥー教の国 オディシャ
今回はインドの東側、オディシャ州で聖なる寺院食、プラサードを頂いた話をお届けします。オディシャ州は地図ではこちらの場所になります。縁がないと、なかなか行かない場所ですよね。我々、ティラキタ買付班も初訪問です。

オディシャ州、何あるのかなぁ。全然イメージが沸かないぞ
全インド的に有名なのは、プリーのジャガンナート寺院です。
ジャガンナート寺院はヒンドゥー教3大寺院の一つで、全インドから多くの参拝者が訪れますが、残念ながら我々ノンヒンドゥーは立ち入りを禁止されています。

実際に訪問してみたのですが、入っていいのはお寺の外側まで。
残念だな…でも、外から見てもジャガンナート寺院は大きかった!!

そして、このジャガンナート寺院では、プラサードと呼ばれる聖餐が提供されているのだそう。プラサードとは、神に捧げられた後に「神の恩恵が宿った食べ物」なのですが、ジャガンナート寺院出されるもの特に「マハープラサード(Mahaprasad)」と呼ばれ、他の寺院よりも格が高いとされています。
聖餐は中にはいれないと食べられないんだよなぁ
僕ら、異教徒は中に入れないから、食べられないんだな
食べ歩くインド 増補版に我々でも入ることができ、そして寺院食であるプラサードを頂けるお寺があるとのことで、オディシャ州ブバネシュワルにあるお寺を訪問してきました。

■世界的に有名なインドの寺院食
インドの寺院食は世界的に有名です。特に有名なのは、ドキュメンタリー映画にもなった、アムリトサルのゴールデンテンプルでの寺院食でしょうか。インドの人々にとって、お寺に行って、ご飯を食べるということはごく当たり前のことです。
ねえ、ネハちゃん。インドの人々にとってお寺に行ってご飯を食べるっていうのはどんな感じ?
インドでは、それはとても当たり前のことよ。こないだムンバイのISKCONのレストランに連れてってあげたじゃない
ISKCONのGOVINDAレストランだよね。あの料理は、玉ねぎもにんにくも使われていなかったけど、とても美味しかったよ
各お寺ではそれぞれの教義に従った特別なご飯を出してるのよ
そうなんだね。インドって面白いなぁ
■聖餐が頂けるお寺は池のほとりに
聖餐を頂きに、ブバネシュワル市内のホテルから、Uberを使ってお寺に向かいました。値段交渉しなくてもいいUber、本当に便利ですね。
ブバネシュワルは壁画が凄く、ほぼ、すべての壁面に画が描かれています。
この壁画についてはまた紹介したいと思いますが、立体交差点の高架下にまで絵が描かれていて、びっくりしました。
街は広く区画整理されていて非常にゆったりとした感じです。ムンバイやデリー、そしてバラナシの様なゴミゴミした感じではありません。とてもゆったりとしていて、暮らしやすそうな街です。

ホテルから30分ぐらい走ってお寺に到着♪

綺麗な湖が目の前に出てきました。

そして、こちらが目的地のShree Ananta Basudeva Temple(シュリー・アナンダ・ヴァースデーヴァー・テンプル)です。オートリクシャから降りると、そこは古来から続く、古色蒼然としたヒンドゥー世界でした。

日本にも高野山や、京都などに、お寺の独特の雰囲気があると思うのですが、それと同じような、独特のヒンドゥー文化の特別な雰囲気がここにもありました。
池のほとりを歩いているとブラーミンたちに遭遇。参拝してくる信者に対し、祝福と祈りを捧げてくれるのだそうです。


■13世紀から続く古色蒼然としたヒンドゥー世界
そして狭い入り口をくぐってお寺の中に入ってみると。そこには、濃厚なヒンドゥー世界が広がってました。

いやいやいやこれはすごいな。
これは我々が普段は立ち入れないところだな
シュリー・アナンダ・ヴァースデーヴァー・テンプルに入り、まずは素晴らしい建物を見物。13世紀に作られたというお寺が素晴らしく、圧倒されます。

これが13世紀に作られたのか…
ピラミッドもそうだけど、こう言う遺跡たちは本当にどうやって作られたのだろうなぁ
そして、寺院を見て唸っている我々の横では、半裸の男性陣が、大きな竹籠に何かを入れて、歩いています。
竹籠の中を覗いてみると、そこに入ってるのはダルであり、お米であり。
これが噂の聖餐か!!
僕らもこれを食べられるのかな?

お寺の奥に行くとキッチンがあり、これから作られようとする食材が壺の中に入っていました。毎日、毎日。長年作られているのでしょう。建物は煙で黒くなっていて、その中をツボを持った男たちが、右に行ったり左に行ったりしています。

厨房の中では、古式ゆかしく薪だけで料理が作られています。素焼きのツボを薪で熱して作られる、非常に伝統的かつ、純粋ヒンドゥー的な料理手法です。
料理を作るおじさんたちは、ただのおじさんではありません。肩から1本の細い聖なる紐を巻いている、聖職者ブラーミン階級の方々です。

ルンギーだけを腰につけた、上半身裸のブラーミンたちが料理を持ちながら右へ左へ行っている様は、ここだけでしか見られない特別な風景です。
空気の中に、薪の香り良い香りと、熱帯の温かい風が混じり合い、そして目の前に広がるのは古くから伝わる寺院。
これがヒンドゥー教の深淵であり、オリッサの伝統文化かと、強力に納得させられてしまいます。

■聖餐プラサードを頂く
寺院食はインドでプラザード、神様からのお下がりものと言われます。一度食事を神様に捧げ、そして我々人間がいただく祝福された食事です。寺院食は当然ではありますが、お肉などは一切使われていない、サトヴィック料理とも言われる宗教的に清浄な料理。
先程、ブラーミンたちが壺を持って入っていた中に招かれつつ、てくてくと中に入っていくと、そこは聖餐会場でした。お寺の横で作られた聖餐は、一旦、寺院の中に入れられ、神様に捧げられた後に、会場に持ってこられます。

聖餐会場には、10グループ…10店舗と言ってもいいのかな…位のストールがあり、各々、寺院食を販売しています。
みんな上半身裸の

こんなにディープなインド、初めて~~!
ここに来れて嬉しい!!!
イケメン・ブラーミンのお店では、ご飯が3つの壺に入れられていて、ダルやら、何やら、よく分からない、けど美味しそうなモノがたくさん壺の中に入っていました。
お兄さんは、伝統衣装のルンギーを着て。上半身裸でプラサードをサーブしてくれます。

我々は、促されるままに座らせられ、そして地べたに、ペイっと、バナナの葉っぱを置かれました。

地面の上のバナナの葉っぱに、一つ一つ料理が盛られていきます。

ここではテーブルとかはないんだな
地面の上で食べるんだな
ご飯が来て、ダルが来て、別の料理が来て。色々な料理が来て、最終的に7種類ぐらいが乗っかり。
全部配ったから、もう食べていいぞ
もちろんここでは手食だね!
この雰囲気だと手食以外は許されないよなぁ
一口食べてみると、とても優しいお味です。スパイス少なめで、塩も少なめ。素材の味を生かした、芳醇な味の料理たちでした。
お砂糖は多分入ってないと思うんだけど
今まで食べてきた、他のカレーに比べると甘みが強めかな
先ほどキッチンを見学した際に、大量のかぼちゃを発見したのですが、きっと、そのかぼちゃや、ココナッツが料理に甘さを加えているのでしょう。
お味の方は大変美味しく、実際今まで食べた中でも本当にトップクラス!!!
お米も甘かったな~なんでだろうな
ちなみに気になるお値段は。
バナナの葉っぱが20ルピーに、カレーが150ルピーで合計で170ルピーでした! 300円ぐらいでしょうか
お寺を訪問したのは、午前11時ぐらいだったのですが、訪問した時間がちょうどよかった模様。さっきまで空いていたのに、いつのまにか、どんどん人がやってきて、座って食べる場所がいっぱいになっていました。

この辺の人々、そしてオディシャの人々は、この様にして、日常的に寺院に来てはご飯を食べているんでしょうね。
いやもちろん、ご飯を食べるのがメインの目的ではなく。
寺院に行って、お祈りをして、神様に家族の健康と祝福を祈り。
そのついでとしてのご飯ということなんでしょうけどね。
祝福された健康的なご飯。
オディシャの寺院料理、今まで食べたインド食の中でも1~2を争うほど、本当に美味しいものでした。
ここに来れて本当に良かった!!
これだけでオディシャに来た甲斐があったなぁ

■食後にお寺に入ってみると
そして食後にお寺が空いていたのでお寺の中に入ってみました。13世紀に積まれた石の中で、主神アナンタヴースデヴァ神(ビシュヌ神)が鎮座し、その目の前に先ほど我々が食べた料理の壺がずらりと並べられていました。まさしく神様に捧げたご飯をいただいたのだなと。
納得しながらの素晴らしい寺院訪問でした

■そして周りをウロウロしていたら
そして周りをウロウロしていたら、オートリクシャに藁がたくさん積まれ、そして先ほどのプラサードが目一杯積まれているのを発見!!

ねえねえ、これはどこに行くの?
これは新築祝いに持って行くんだよ。我々にとって、聖餐はお祝いごとに欠かせない大切な食事なんだ
祝福された寺院食はありがたいもの、そして人々のハレの日に欠かせないものとして、この地域の日常に根付いているものなのでした。






































