■車のワイパーに挟まれている迷惑ビラの謎
いつの頃か、うちのハイエースに車買取のビラが挟まれるようになりました。
うちのハイエースってば、2003年に購入して17年使っている、
誰が見てもおんぼろなハイエースです。

見た目はオンボロだけど、エンジンはとっても元気だし、色々積めて便利だし、ネパールで見たハイエースはもっとボロボロでも元気に動いていたしということで、なかなか手放せない大事な愛車です。
ティラキタを始めた頃からずっと使っている、
THE ティラキタ号とも言うべき車です。
だから車買取のビラが挟まれていると、正直、ちょっと面白くないんです。
「オンボロだからそろそろ売りたいだろ? 買い叩いてやるぞ」って言われているみたいじゃないですか。
「いくら古い車でも、大切にしてる車なんだ!失礼じゃないか!」と思いながら、ビラはいつもそのままゴミ箱にポイします。
でも何ヶ月かするとまたビラが同じように挟まれます。
車を盗むための目星でも付けてるんじゃないかしらと疑いたくもなりますが…。
はてさて、これは
どこのどんな人が挟んでいるのでありましょうか。
僕の中で、このビラはずっと謎なのでした。
■人気のない昼間の住宅地にスリランカ人が登場する
その謎の答えは、近所の住宅地をテクテク歩いていたときに解けました。
昼間の住宅地なんて、誰も歩いていません。
閑散としたものです。
こんな閑散とした住宅地に、車買取ビラの答えがあったんです。

閑散とした住宅地に、
突然、南アジア系の人たちが二人出現!!!
人気のない住宅地に、いきなり南アジア系の人たちが出現すると、なんで君たちはここに??と思いますよね。興味を持って、早速話しかけてみたんです。

「ねえねえ、君たちはどこの人?」
「僕たちはスリランカから来ました。」
「スリランカ? ここで何してるの?」
「車を買いに来たんです」
「ああ、車をね!!」
「車を買って、スリランカに輸出するの?」
「そうなんですよ。僕らはそう言う仕事をしているんです」
彼らの手には、以前ハイエースに入っていたのと同じような感じのビラが握られていました。
そういうことか!!
わかったぞ!!
ビラをうちのオンボロちゃんに挟んでいるのは君たちのような人たちか!!!
■いろんな中古機械を買い漁るスリランカ人たち
スリランカ人の中古車販売業者に出会ったのはこれが初めてではありません。
ティラキタ従業員の親友のスリランカ人も、車を輸出する仕事をしています。以前バンコクのホテルで出会ったスリランカ人は、ヤフオクで日本の中古農業機械を落札してはスリランカに送っていると言っていました。
「ヤフオクって言っても、キミ、日本語読めないでしょ。どうするの?」って聞いたら。
「調べては、グーグルの翻訳にかけるんだよ」とのこと。
なるほど頭がいい!!
「スリランカではどんな機械が必要なの?」
「農業機械であれば何でも売れますよ。とにかく、スリランカにはいい機械がないんです。」
と、農業機械のヤフオクページを開いて見せてくれました。

日本語で書かれていて、日本人しか見れないようなサイトでも、彼らは翻訳ツールを駆使してなんとか自分の目的を果たそうと頑張っているのでした。
車に限らず日本の中古機械を欲しがっているのはスリランカ人だけではありません。新潟や小樽には車を輸出するロシア人たちが集まっていると聞きますし。
彼らにとって日本は中古機械を買い付ける場所なんだなって。
このコロナの時期であっても、飛行機はあまり飛んでいなくても、
やっぱり世界はいろんな形で繋がってるんだなと改めて思った一日でした。