不思議の国インドの口腔ケア 古来から伝わる南インドの秘法ガンドゥーシャについて



■インドでは油で口を綺麗にするらしい

インドっていつも僕らをびっくりさせてくれる国だよね

ですよねぇ。予測のつかない国ですよね

この動画はインドの春のお祭りなんだけど。街中で大きな焚き火をするんだ。んで、炎が大きすぎて交通標識が燃えているところだよ

交通標識を燃しても怒られないんですか?

どうなんだろう…。怒られるかもしれないんだけど、インドでは特に問題ないことになっている気がするよ。

日本では全く考えられないことですよね

うん。インドが長い俺でもこれは流石にビビったから動画に残してあるんだけど。今回はね、油で口を綺麗にする話をさせてほしいんだ

油で口を綺麗に…なんかねっとりとしそうですが…

そう思うけど、まずはやってみよう!!

■インドの変わった歯磨き色々
不思議の国インドでは、歯磨きもまた変わっています。私達が普段使用している歯ブラシと歯磨き粉の他にも、様々な方法と不思議なアイテムが存在します。

今回はその中でもガンドゥーシャと呼ばれる油で口腔内を清浄化する方法をメインに紹介しつつ、他の色々な口内清浄法も紹介してみたいと思います。

ガンドゥーシャというのは、簡単に言うと「オイルで口の中をぐしゅぐしゅ(ゆすぐ)する」こと。最近では「オイルプリング」という名前でも知られていますが、元々は古くから伝わるアーユルヴェーダ的な口内ケアの一つです。

やり方はとてもシンプルで、ゴマ油やココナッツオイルなど、植物性のオイルをひと口分すくい、口の中でくちゅくちゅ、くるくるとよく回しながら、しばらくキープします。アーユルヴェーダの古典によると、15~20分くらい続けるのが理想と言われていますが、初めてだとかなり長く感じるので、まずは3~5分くらいからでも充分ですね。終わったらオイルを吐き出し、ぬるま湯などで軽く口をゆすぎます。

家庭にあるごま油でもいいんだけど、インドには専用のハーブオイルがあるよ。アリメダディ・タイラムっていうやつ

あ、うちにあった謎のオイル!! それに使うもんだったんですか!!! 自分で売ってて知らなかった…

オイルうがいだけでなく、マッサージオイルとしても使えるけど。メインとしてはオイルうがい=ガンドゥーシャに使われているよね。

インドの先生いわく、「口の中は体の入り口だから、ここがクリーンだと全身も軽くなるんだよ」とのこと


ということで、実際にやってみました!!

オイルを小さじ一杯くらい取って、口の中でぐしゅぐしゅします。歯茎と歯茎の間に油を重点的に往復させます。粘度があって口が疲れるのが口の筋トレになっていいのかもしれません。



そして5分後…オイルを出して、水で口をゆすいで。

なるほど…。なんだか口の中が軽くなった気がします!!! あと、普段刺激されない歯茎の隅々までオイルで刺激されますね

だよねぇ。僕ら、普段やらないけど。これ結構いいよね!

アーユルヴェーダ的には、口腔内の不要なもの(アーマ=未消化物)をオイルが絡め取ってくれる、と考えられているそうです。実際に続けている人たちは、「朝一番にやると口のねばつきが減る」 「歯茎がスッキリする」なんて感想を話してくれました。

もちろん、ガンドゥーシャをしたからといって、現代的な歯磨きがいらなくなるわけではありません。日本でいうと、歯ブラシと歯磨き粉に加えて、「フロスもやるし、マウスウォッシュも使うよ」くらいの感覚でしょうか。

■不思議の国インドの口腔ケア - 粉歯磨き粉
また、インドでは粉タイプの歯磨きも根強い人気があります。

ニーム、クローブ、生姜などをブレンドしたハーブパウダーを歯ブラシにつけて、歯と歯茎をゴシゴシ。チューブ入りペーストに慣れている私たちからすると、「え、 粉で?」とびっくりしますが、南インドのアーユルヴェーダ薬局に行くと、普通に棚に並んでいます。

ティラキタ買付班も大好きで、日本に輸入していないものも含めて、沢山集めています。


その中の一つ、モンキーブランドの粉歯磨きが本当に極悪強力でね…。真っ黒なパウダーに完全に薬の匂いなんだ。

そして中身は完全に炭なんだよ。流石にこれは難しいと思って輸入しないことにしたよ。インド大好きだけど、やっぱりインドにも限度があると思って…



■不思議の国インドの口腔ケア - 舌磨き
そして忘れてはいけないのが「舌磨き」です。アーユルヴェーダでは、舌に付着した白いコケ=舌苔も、未消化物(アーマ)の一種と考えられています。

銅やステンレス製の舌クリーナーで、朝一番にそぎ取るのが定番の習慣です。これも不思議な習慣ですが、アーユルヴェーダを実践している方々の間では、毎朝必ず行うこと(ディナチャイヤ)として認識されています。



■不思議の国インドの口腔ケア - ニームの木
さて、不思議の国インドの口腔ケアは、これだけでは終わりません。

今でも地方に行くと見かけるのが「ニームの枝で歯を磨く」スタイル。市場の片隅で、細い木の枝束が山積みになっていて、地元のおじさんがそれを一本ずつ買っていきます。枝の先をカミカミして繊維をほぐすと、即席の「木の歯ブラシ」に早変わり。ニームは抗菌力が高いとされていて、昔はこれがそのまま歯ブラシ兼「歯磨き粉」でした。





■商品紹介
さて、紹介させていただいた口腔ケア用品のうち、いくつかはティラキタでも取扱がございます。

こちら、アリメダディタイラムは、オイルうがい用のアーユルヴェーダ油です。


そして、こちらはタンスクレーパー。銅のものと、ステンレスのものがあります。どちらも一本あると10年は使えるそうです。



そして、こちらは粉歯磨き粉。AVP社のものものです。結構な人気ですぐに在庫を切らしてしまうのが悩みのタネ…



油で口をゆすいだり、舌苔を取ったり、歯磨き粉が粉だったり。私達日本人にはあまり馴染みのない口腔ケアですが、良いものだからインドで何千年も残っている習慣なんですよね。

インドの人々の口内事情は、2000年に渡って使われたアーユルヴェーダの医学書『チャラカ・サンヒター』の流れをくむ物が多く、インドの気候風土に即し、実践的であることが知られているんですよ。

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