冥界グッズのディープな世界 バンコクで華僑たちが想像する、豊かなあの世を覗き見る

■バンコクのチャイナタウン
世界のいろいろな所にチャイナタウンはありますが、バンコクのそれはヤワラートと呼ばれ、世界のどこの中華街よりも大きく、バンコク市内でもひときわ大きな存在感を放っています。華僑といっても、古来アユタヤ時代から華人たちがタイに流入し続けてきた歴史を持つため、タイ人で華人の血が流れていない人を捜すのが難しいともいわれるほどです。
ヤワラートは、たくさんの人と、車と、お店が集まる生命力に溢れるタイ化した中国世界です。街には漢字の看板が溢れ、紙幣を信用しない華僑たちの大好きな金を取り扱う金行が立ち並んでいます。

■冥界グッズのディープな世界
ヤワラートはティラキタ買付班のお気に入りの場所。小さな商店が並び、街に並ぶ商店からは嗅いだ事のないお香の香りがして、とても異国に行った気分になれる素敵な場所です。個人的な思い出では、バックパッカーの聖地ジュライホテルがヤワラートにあったんですよね。バンコクのジュライホテルはティラキタ店長にとって、本格的な海外旅行に出るまでのゆりかごみたいな場所でした。
つい先日、若かりし頃の甘酸っぱい思い出とともに、ヤワラートを歩いていたときのことです。
赤い色の仏教用品を扱っているお店を発見しました。
「なにか面白いものはないかな?」と思って近づいてみると…
そこは冥界グッズを扱う冥界屋さん。
そして冥界屋さんが数多く集まる冥界通りでした!!!
こう言う知らないサプライズがあるのもヤワラーの魅力です。

華僑の間では冥札と言う文化があります。冥札とはあの世で使うお金のことで、死者を弔い、あの世での豊かな生活を願ってお札を燃やすのです。この文化は中華圏全般にあり、中華文化の影響を大きく受けているベトナムでも発見することができます。
日本でも棺桶に六文銭を入れたりしますよね。あれと同じ発想です。
ベトナムの冥札は、ティラキタでも販売しています。

■冥界でこんなの必要なのか?
早速、冥界屋さんの不思議な品揃えを見ていきましょう。冥界屋さんの定番商品、冥札が平積みされています。

よく見て見ると…パラダイスへのパスポートが!!
冥界に行くにもパスポート欲しいんだww
俺はまだいらないけどなぁ。

冥界で使うスーツが平積みされていました。
華僑の人たち、こんなに買っていって燃やすのかなぁ…燃やすんだろうなぁ…

冥界用の靴セットも!!

冥界で使う車まで。しかも運転手付きだ!!

エスプレッソ用のコーヒーメーカー。
僕が死んだらこれが欲しいかも!

華人男性が大好きそうな食べ物セット。
レミーマルタンに、ナマコにサルノコシカケ。フカヒレに、アワビに、ツバメの巣にはちみつ。

女性はあの世に行っても女性に生まれ変わるのでしょうか?
キュートなブラジャーセット

生まれ変わったら入れ歯は必要ないと思いますが。
もし生まれ変わって入れ歯が必要になったら、前世で、このセットを燃やしたやつを呪ってやるって言いそうですよね。

お前はこれで死んだんじゃないのかよ?と突っ込みたくなるタバコセット

資生堂のSK-Ⅱならぬ、SK-Ⅲのセット

ちょっとチープな腕時計セット。

今まで紹介したものは、燃えるように全部紙で作ってあります。
冥界でこんなの必要なのかな?
現世での固定概念を引きずり過ぎなんじゃないかね?
と思わないでもないですが。
大切な人をなくした華人的には、亡くなった人が好きだったものを燃やし、故人のことを思い出す大切な時間のためなのでしょうね。
■冥界グッズ屋さんが集まるおもしろストリート
不思議な冥界グッズが並ぶストリートは、ここ最近見かけなくなったディープなアジア感が満載の素敵スポットです。細い小路に小さな個人商店が軒を並べて、なぜか同じものばかりを売っています。

仏事用に使う大きなカービングキャンドルや祭礼用の小物など、ここで色々なものが手に入ります。

中華系お香の種類が豊富です。

■冥界通りに行くには
冥界通りに行くにはまずチャイナタウンに行き、後はGoogleMapを見ながらテクテク歩けばつくと思います。すぐ近くにはミシュランガイドに出ている有名店ナイモンホイトートがありますので、そこでホイトート(タイのお好み焼きともいわれている、牡蠣がたっぷりと入った名物料理)を食べるのが鉄板コース。

ミシュランガイドに載っていただけあって、パリパリで大変おいしゅうございました!!
