■バイクを酷使しまくる国 カンボジア
今回は、僕らの常識とバイクの限界を打ち破る、
バイクの性能を限界まで引き出すカンボジアのバイクの使用方法を見ていきたいと思います。タイとカンボジアの国境の町、ポイペット。
ポイペットは国境の町でもあり、タイ人がカジノに遊びに来るような場所でもあります。
写真に写っている白い建物がカジノですね。

バイクが写り込んでいるので、ちょっと、バイクを拡大してみてみましょう。
バイク1台なのに、バイクの大きさの3-4倍はある荷台を引き、荷台には布がたっぷりと載せられ、その上に女性と子供が乗り、バイクは当然のように二人乗り!!!いやいやいやいや!!! ちょっと!!!
バイクってそんなに万能なの?
ダイジョーブなの?

次々とバイクがやってきますが、どのバイクも、当然のように荷台をつけ、荷物を載せ、何人も乗せてやってきます。
これも
1台のバイクに6人乗り!!!カンボジア人スゲ~。
カンボジア人のバイクの使い方スゲ~。

テクテクと街を歩いていると、様々な形で酷使されまくるバイクたちが出現しました。荷台に水を満載したバイク。
水は重量物ですから、
どう考えても重量オーバーだと思うんですけどねぇ。

卵を運んでいるバイク。
ボディむき出しの、
だいぶオンボロのバイクですが、積載量はプリウス以上です。
完全に衣料品店と化した、既にバイクの原型をとどめていないヤツもいました。
バイクって凄えなぁ…何でも運べちゃうんだなぁ…
うちのハイエースよりも積んでるよ!

■自作のオーバーヒート対策
よくバイクを観察してみると、バイクに白いポリタンクがくっついていることに気が付きました。


ねえ、なにこれ?

ここから水が出て、エンジンを冷やすんだよ。

え? このポリタンクで?

そうだ。ポリタンクの中からパイプでエンジンに水が落ちる仕組みになっているんだ。
どれどれと思って、エンジン部分を見ると、先程のパイプがエンジンの上に水を落とすようになっていました。

エンジンにはボロ布が置かれ、水がすぐに流れ落ちないようになっています。カンボジア人たち、
空冷エンジンを無理やり水冷化してる!!!!!バイクに荷台を付けて、設計時の想定以上の使い方をしたら、熱いカンボジアですし、そりゃ当然オーバーヒートするでしょう。それを解決するために手作りで水冷化するとは…これこそ、バイクを極限まで活用している事例であると言ってもいいのではないでしょうか。

■タクシーももちろんバイク
この様にバイクが酷使されまくるお国柄ですから、タクシーもバイクを改造したものが走っています。バイクの後ろに客席をつけ、5人乗れるようになっている、カンボジアならではの乗り物クメール・トゥクトゥクです。

クメール・トゥクトゥクはカンボジア人たちの手作りですので、一台一台異なり、個性があります。

雨の中でも走れるよう、客席を完全に覆ってしまったクメールトゥクトゥク。

アンコールワットの中で、遺跡から帰ってくるお客さんを待つクメールトゥクトゥク。

このクメール・トゥクトゥク。当然のことながら客車にはブレーキがありません。

ほら、客車の下は簡単なサスペンションがあるだけです。

1台のバイクに、客車をつけて、5人も載せたら、
ブレーキは効かないだろうなぁ…と思うんですけど。カンボジアの人たちはそれも織り込み済みでこのクメール・トゥクトゥクを使っているんでしょうね。ちょっと危ないけど、涼しげで、風情のあるクメールトゥクトゥク。
そして酷使され過ぎのバイクたち。経済成長して、ちゃんとした自動車がやってきたら、きっとなくなっちゃう運命の乗り物たちなのでしょうね。