脳みそ屋さんに、風車屋さん。 インドのおもしろ職業を紹介 Vol.1

■カリカリパン屋さん


インドのカリカリパン屋さんが扱うパンの種類は3つだけです。そして3つとも、カリカリかパサパサです。

このパン屋さんが日本にやってきたら、3日と経たずに潰れるよ…って思うくらい美味しくないパンを売っています。



彼らが売っているパンは、日本のパンみたいに柔らかくありません。むしろカチコチです。そして色々な味があるわけでもありません。

インド人がこのパンを食べているところを見るのはチャイ屋さん。
このパンはそのまま食べるのではなく、チャイに漬けて食べる用なんですね。

チャイにつけて食べるから、カリカリでパサパサのパンでも良いのでした。
でも2種類のパンだけを、こんなに積み上げなくても良いのではないでしょうか…

ちなみにこのパン。ラスクのように固く焼かれているので、非常に日持ちがします。日持ちがするからと言っても、チャイ屋さんの棚の上に、いつまでもいつまでも置いてあるのを見ると、本当に大丈夫なのかなと思ってしまうんですけどね。

■人間2人で1トンもの物を運ぶ職人さん



インドでは、木製の平台車がよく使われています。
舗装された道路に向いているので、デリーでもムンバイなどの大都会でよく見かけます。

この平たい台車。平たい部分は丈夫な木材で作られていて、そしてタイヤも空気を入れるタイヤではないので、いくらでも荷物を乗せることが出来ます。1トンぐらいは軽く載ると思われます。

がしかし。

1トン載せたとしても、動かすのは人力です。
インドの人達、とにかく積めるだけ積み、載せるだけ載せて、全力で押します。

1トンの荷物ですから、全力で押したってなかなか進みません。
2人か3人でグイグイ押して、やっとこ、ゆっくりと進み始めます。

そして一度進むと、なかなか止まりません!!
なにせ1トンですから!!

積みすぎると大変なのだから、限界まで載せなくってもいいのに…と、日本人の僕らは思いますが、インドの職人さんは、この荷車にどれだけの荷物を積むか、漢のプライドをかけているかのようです。

■生きてる鶏の配達屋さん



インドは全てがあからさまです。
あからさまな事の一つに、牛や豚の屠殺があります。

牛や鳥の屠殺は、日本では清潔なビルの中で行われていて、私たちの目に見えません。
だから、私達は牛や豚が、どのようにしてお肉になるのかを知りません。

でもインドでは、屠殺は普通に街中で行われています。

この写真は「生きてる鶏の配達屋さん」です。

日本で言うミゼット2ぐらいの小さな車に、200羽から500羽くらいの鶏をぎゅうづめにしてやってきます。ちいさな車なのに、たくさんの鶏が、ぎゅうぎゅうと詰め込まれてることに驚きます。

彼の仕事は、需要家であるレストランや街のお肉屋さんに卸していくこと。

レストランの前につくと、おじさんは車の後ろの扉を開け、ぐわしと鳥の足を掴み、無造作に鶏を取り出します。

狭いところで安心しているのに、いきなり取り出されて慌てる鶏。
バタバタと慌てますが、おじさんも手慣れたもので、鶏の足をぐいと掴んで離しません。

左手に鶏を4羽。
右手に鶏を4羽。

次から次へと掴んで、バケツリレー方式で店の人に渡していきます。

鶏の足を掴むので、鶏がバタバタと羽を羽ばたかせ、周りのホコリが舞い上がりますが、おじさんと周りのインド人達は全く何も気にしません。もちろん鶏のうんちや羽なども撒き散らしていきますが、インド人達は何も気にしません。

日本だったらありえない、この生きた鶏をお店に配達するサービス。
なんでも生々しいインドですが、逆に、屠殺と言う行為が隠されてる日本の方がおかしいのではないか?と思う時もあります。

■ホイールキャップ屋さん



インドは人口が世界一! 12億人もいる国なので、全員に仕事が行き渡るよう、仕事がいろいろと細かく細分化されている気がします。

写真は中古ホイールキャップ屋さん。ホイールキャップをたくさん扱っています。ホイールキャップしか扱っていず、ホイールキャップだけで商売を成り立たせています。

ホイールキャップ屋さんは、タイヤ屋さんの横に寄生しているか共生しながら商売をしています。

ホイール屋さんは、色々な車のホイールキャップだけを扱う特別な仕事。彼の仕事はホイールキャップを集め、そして磨き上げ、車の種類ごとに分類し、そしてお客さんを待つこと。

日本だったら、オートバックスの1コーナーで済んでしまいそうですが、ここインドではホイールキャップをリサイクルして売ることも、一つの立派な仕事になっています。

■風車屋さん



ローコストで商品を作れ、そして私たちの目を楽しませてくれるのが、風車屋さんです。この風車、たくさん並んでいて、くるくると風で回っている様は綺麗ですが、よく見ると全部手作り。

おじさんと、奥さんと、家族の人たちが、風車が売れたらお金になると思ってチクチクと風車を作るのでしょう。作った風車はおじさんが、毎日、街にでかけて行って販売します。

こんな手作りの風車、本当に売れるのかな…と思いますが、意外と売れるみたいで、デリーだけでなく、バラナシやムンバイでも同じ様な風車屋さんを目にします。

■脳みそ屋さん

そしてびっくりなのが脳みそ屋さん。
正直、ちょっと、インパクト強いですよ。

見たくない人はここでブラウザを閉じてくださいね。



いいですか?




いいですか?






これです。



先ほどの鶏屋さんと同じように、インドでは羊が街中で屠殺され、解体されています。

解体された後に、一つ一つのパーツごとに分けられ、まとめて売られます。

脳みそは脳みそごとに一つのたらいに。
肝臓は肝臓ごとに一つのたらいに。
腎臓は腎臓。
肺は肺という風に、すべて分類され、たらいに入れ、販売されます。

その結果…脳みそだけがぎっしり詰まったグロテスクなお店が出現します。

日本人の視点から見ると、「流石にこれはちょっと…」と思う、とんでもないビジュアルですが、インド人はあまり驚かない様です。

割と日常的な光景のようで、この光景を見て、びっくりする人はいませんでした。

「脳みそ3つと、レバー500Gで幾らになる?」という風な感じで、お客さんは平然と買っていくのでした。


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