タージマハルを超えた! 愛と幸福と不殺生を世界に伝える無料のテーマパークに行ってきた


■アクシャルダームにいかない?
ムンバイのネハちゃんが、デリーに遊びに来ることになりました。

デリーで、アクシャルダームに参拝しに行かない?

えーー? アクシャルダームは10年前に行ったよ。凄かったけど、もういいよ。だって、「驚愕! タージマハル超え! デリー新名所登場!」っていうタイトルでもうブログも書いたし。

そう言わずに。10年で凄い進化したらしいのよ。

じゃあ行ってみるか。あそこはなんか行ってもいいしなぁ…

そして訪問してみたら、まぁ凄いこと!!!

アクシャルダームが、ギネス級の巨大寺院寺院から、ディズニーランドばりのテーマパークに進化してたんです!!





ディズニーランドは有料だけど。アクシャルダームは無料で。

全インド人だけでなく、全人類に公開されていて。
そして愛と幸福と不殺生を伝えるために作られている。

お金のためでなく「愛と幸福と不殺生を伝える」テーマパークに進化していました。

何でもお金。
何でも資本主義のこの世の中において。

愛と幸福と不殺生を伝えるために作られている無料のテーマパークが存在するなんて。
さすがインド!と言うしかありません。

さて、それでは。

インド、デリーのヤムナ河岸に存在する、アクシャルダーム寺院を訪問してみましょう。



■宗教テーマパークの名前はアクシャルダム
ここでインドの方々の信仰の対象であるお寺を、テーマパークと言っては失礼になってしまうような気がするのですが。

実際に行ってみたら、映画館はあるわ、カリブの海賊みたいなライドはあるわ、挙句の果てにはレーザーショーとプロジェクションマッピングはあるわと、内容が完全にテーマパークだったので、やっぱりそう記載させてください。



アクシャルダムはデリーのヤムナー河の川岸に存在する、割と歴史の新しい寺院です。竣工は2005年ですから、まだ20年の歴史しかありません。2007年には「世界一大きなヒンドゥー教寺院」として、ギネスブックに掲載されたんだそうですよ。

デリーの中心部にあり、アクシャルダームと言うメトロ駅もあり、アクセスも簡単で、たいへん行きやすいお寺です。

アクシャルダームはテロを防ぐ観点からカメラからスマートフォンから全てを取り上げられてしまうので、今回は写真を公式のサイトから全部お借りしています。

一言でいうと、

よくこんなもん作ったな!!


っていう一言に尽きるのですが。

ラジャスタン産の白大理石と、サンドストーンを使って、それはそれは美しい世にも美しい寺院を作り上げました。本当に美しくて、素晴らしいので。インドを訪問する人に「デリーに行くんだけど、どこに行ったらいい??」って聞かれたら、必ずアクシャルダームには行くべきと答えています。











インドの中のどの寺院よりも素晴らしい。
そして、アクシャルダームは入場料が無料!
デリーの中心部に存在していてアクセスも簡単!
素晴らしいライトショーまで無料で見れる!

と、とにかくおすすめしない理由がない素晴らしい場所なのであります。



■この世で一番美しい場所
いざ、入場してみようとしたら、テロが多発する昨今の事情もあり、お寺の中には、カメラはもちろん、バッグも持って入ることができませんでした。セキュリティチェックは明らかに飛行機よりも厳しく、持ち物のスミからスミまでチェックされます。かばんをうっかり持って来た人のために荷物預かり所がありますが…できるだけ何も持ってこないほうが安心のようです。

さて、空港よりも厳しいセキュリティチェックを超えると…そこはすごい世界でした。

圧倒的に美しく、優美です。
この写真は昼間のアクシャルダーム。雨が上がった後なのか、反射が美しいです。



夜のアクシャルダーム全景。ただただ、美しいの一言…これを見ると、タージマハルがみすぼらしく思えてくるくらいです。もう、タージマハルなんか行かないで、みんな、こっちを観光しに来ればいいのに、と思える素晴らしさです。



■最新技術を駆使したライトショーがやばい
そして世にも美しい寺院を見た後は、夜の7時から行われる最新技術を駆逐したライトショーがおすすめです。



ライトショーって言っても、ただのライトショーではなく、レーザーとFireと噴水とスモークとプロジェクションマッピングを駆使した相当に高度なもの。普通にお金を払うんだったら、安くても2〜3000円はする内容です。



ライトショーには、宗教的な逸話が混ざっているのですが、ヒンドゥー語が分からない僕らにはさっぱり分からず。ただただ素敵なライトショーとして楽しみます。



■ディズニーランドばりの宗教ボートライドまで!
更に驚かされたのが、お寺にディズニーランドばりの宗教ボートライドまであること。カリブの海賊と同じような船に乗って、人形が左右にある中を進んでいきます。

そこに展示されてるのは、インドの文化がどれだけ古来から紡がれているかを人々に伝える内容でした。



インド古来のヴェーダの時代には占星術や錬金術、武術や数学などインドが世界を大きくリードしていたと言われていますが、そのような展示があったり。



また各宗教家の歴史などがあったり。



ボートに乗せられているうちに、気がついたらインドの宗教や歴史について一通りの理解ができてしまうという塩梅です。そしてそこで伝えられる内容は、他社への奉仕であったり、不殺生であったり、個人個人の心の自発的な幸せであったりするのです。



いやはや…ただただ、脱帽でしかありません。インドって凄えなぁ…

■僕たちは力と金が正義の資本主義の世の中に生きていて
さて、ここからはアクシャルダームを見たあとに思った事なのですが。

僕たちは今、力と金が正義の資本主義の世の中に生きています。

米国では金があればすぐなんでもやっていいと。金でロビイストを雇って、政治家の接待をして法律をねじ曲げています。金のある会社が自分たちの都合のいいように法律を変え、遺伝子組換え作物が一般的になったり、アメリカの食肉業界は大手の何社かで寡占状態になってると聞きます。

また力のあるものが正義とばかり、中国が周辺国を脅かしていて。香港で政治の形を変えてしまったり。チベットの漢民族化を進めたり。ロシアがウクライナに戦争を仕掛けたり。とかくこの世はカネと力で動いてるように見えます。

そんな世の中において無料で、愛と幸福と不殺生を世界に伝える無料のテーマパークがあるなんて誰が信じられるでしょう。

それがデリーのど真ん中に立っていて、多くの人々がそこを訪れているところに、インドの凄さを見るのです。



■インドでも宗教への無感心が広がりつつある
この様な大きな寺院を作り、そしてテーマパークという形を取って、多くの人に教えを伝えようとしてる所には、若い世代の先行きヘの危機があると聞きます。宗教が盛んな国インドでも、やはり若い世代へ宗教への無関心が広がっているそうなのです。



まあそれはそうだろうなと思うのですよね。

若い世代にとってはお寺よりもスマートフォンでしょう。お寺に聞いて行って悩みを相談するよりは、もしくはお寺で自分の心の内面を掘り下げるよりは、インターネットで手軽に答えを得る方が楽ですしね。

何とかして自分たちの宗教を、自分たちの信じるところを、多くの人に広めたいと考えた時に、モデルにしたのはディズニーランドだったのだと思います。

とにかくまずは人々を楽しませ、お寺に来させて、そこでアトラクション型で教えを伝えてゆく。教える内容は、個人個人の内面的な幸せであり、愛であり、共感であり、他者への奉仕であり。どれも人間として充実した人生を生きていくのに欠かせないことばかりなのでした。



いや宗教って言うと、どうしても毛嫌いしちゃうけど。こういうのって別にいいんじゃないかなって思ったり。

日本でこんな形のテーマパークはさすがにありえないよなと思ったり。

インドの宗教に対する情熱と底力を見て、心から痛感させられて、そしてびっくりしたのでした。



■そもそもインドは非暴力不服従の国だった
インドに長く関わっていますが、本当にインドを心から尊敬するのは、現代インドの出発点が非暴力不服従だっていうこと。

力が正義のこの世において、やらなければやられるとばかり、お互いに軍拡競争を繰り返してる国々に伝えてあげたい。

よその国が軍拡してるから、自分の国の軍事費も増税しなければいけないと言っている政治家に伝えてやりたい。

そんなのはいつまでやってもチキンレースだと。
軍拡競争の果てには結局、悲劇しか待っていないのだと。

非暴力不服従を基礎として。
愛と平和を基礎として。
ちゃんと国が成り立つのだと伝えてやりたい。

そんなことを言って、ちゃんと成り立たせてるのはインド一国なのではないかと。

もちろんインドは大国で核保有国でもあり。パキスタンと紛争を繰り返していて、暴力の歴史がゼロかというと全くそうではないですが。

人に色々な側面にもあるようにがあるように当然インドにもいろいろな側面があり。

ただそのインドの側面の1つが非暴力不服従そして寛容さをベースとしていることに大きな尊敬を覚えるのです。

Jai Swaminarayan!!

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