シーシャをポコポコ吸いながら伝統刺繍を作り続ける人々のこと

■この世の天国カシミール
今回の話の舞台はインド北部のカシミール地方です。地図ではこちらの位置になります。
カシミールってさ、本当にきれいな場所なんだよなぁ…
アフガニスタンが紛争で入れなくなるまでは、ヨーロッパからのマジックバスが運行していたと言われるシュリーナガルを訪問すると、街をぐるりとヒマラヤの山々が囲み、美しい空が広がっていました。
大陸であるインドは、どこに行ってもちょっと埃っぽい空なのですが、ここの空は青く、澄んでいました。

湖の周りには牧歌的な美しい風景が広がり、人々がそこで毎日の生活を営んでいました。

湖畔に住む人々の生活の足は小さなボート。ボートに荷物を載せてあちこちを移動して回ります。

時代がそのまま残ったかのような牧歌的な美しい情景が残ります。かつてヨーロッパからのヒッピーで溢れていたシュリーナガルは、この世の天国と形容される大変美しい場所でした。

■アリワークと呼ばれる刺繍
今回、ティラキタ買付班は、カシミールでチェーンステッチを作ってる工房にお邪魔してきました。お相手をしてくれたのはバシーラムさん、64歳です。バシーラムさん、50年間に渡って、チェーンステッチや刺繍の仕事をしてきたのだそうです。かつてはナムダールと呼ばれるフェルトの布を作っていたそうですが、今はチェーンステッチを作っているんですって。

チェーンステッチを作るための針を見せてもらいました。鈎がついてる針で、現地ではアリと呼ばれています。使う糸はウール、生地はコットン。インドのスザニ刺繍と似たようなものだそうですが、スザニ刺繍とはちょっと違うんですって
インドとイランって遠いような気がするけど、実際にはそんなに遠くないんだよな…
作った作品を見せてくれました。こちらは伝統的なデザインのラグです。幾何学模様が美しく、シックな色合いでとても素敵です。


この工房から頂いてきたラグを3枚ほどアップしてみました。各1枚限定です。
■職人さんたちはシーシャがお好き
そして、ここの職人さんたちはシーシャがお好きでした。一人ひとりの横にこの地方独特のシーシャが置かれていて、作業の合間にポコポコ、ポコポコとシーシャをくゆらせていました。

興味があったので、細かくパーツを見せてもらいました。こちらは吸い口と水ボウルの接続部分。現代のシーシャであればゴムを使いますが、このシーシャは布をぎゅっと巻いて、空気が漏れないようになっています。

クレイトップの部分も見せてもらいました。茶色の素焼きのクレイトップが素敵です。クレイトップと軸を繋ぐ部分もまた、布で作られています。昔からのシーシャってこんな作りなんですね。

毎日ここにやってきて、刺繍して。お喋りして。シーシャ吸って。刺繍して。お喋りして。シーシャ吸って。そんな日々なのかなぁ…

カシミール地方のシーシャ、面白いなと思って数個、貰って帰ってきました。

■ハンディクラフトの宝庫カシミール
自然が美しいカシミール地方ですが、高緯度で寒冷な山岳地帯であるため、冬の間は雪に閉ざされ、人々は家の中で生活していました。そして、厳しい冬の間の内職として、ハンディクラフトが盛んになったのです。カシミールには色々なものを作っている人々がいます。古紙でペーパーマッシュの人形を作っている一家。スカーフを被った娘さんが可愛いですね。

自宅で作業しているので、出来上がった作品を干す場所は屋上です。遠くには山々が見えます。

こちらの工房で何を作っているのかな…

中に入ると、おじさんがノミを振るっていました。

作っているものはこちらでした。花の模様が彫り込まれた五角形の木の板です

この木の板は彩色を施されて天井や壁になるのだそうです。

こちらの工房で何を作っているのかな…

先程のペーパーマッシュに彩色し、模様を描き入れ、美しい一個の作品に仕立て上げます。







































