1950年代からムンバイにて上質な紙製品を作り続けるチマンラルス社のこと

■大英帝国時代の名残が残るムンバイ・コラバ地区
インドは歴史のある大きな国ですから、様々な歴史の面影がそこかしこにあります。デリーでは栄華を極めたムガル帝国の時代を感じ、フランス領インドだった頃のキッシュなインドをポンディシェリで感じることができます。
ゴアにはフランシスコ・ザビエルが眠り、ここから日本まで船で宣教師に来たのかと、遠い大航海時代に想いを馳せることができます。
そしてムンバイ。
今日の本題である、上質な紙製品を作り続けるチマンラール(Chimanlals)社が本拠地を構えるムンバイのコラバ地区には、大英帝国統治時代の様々な歴史の名残りがあります。チマンラール(Chimanlals)社に辿り着く前に、まずコラバ地区を散歩してみましょう。
ムンバイを象徴し、コラバ地区の先端にあるのがインド門とタージマハル ホテルです。タタ・グループの創始者でもあるジャムシェトジー・タタが1903年に作り上げた高級ホテルであり、インドを訪問する世界の政治家・王侯貴族・有名人らが泊まる歴史あるホテルです。

ここでは人々は歴史的な建物の中に生きています。建てられてから数百年は経っているであろう石造りの建物と、両側に立ち並んだ木と。大英帝国時代もきっとこんな感じだったんでしょうね。

ムンバイでは縦横無尽にバスが走っています。マラティ語の数字が書かれていだけなので、ボクらにはどこに行くバスかさっぱりわかりませんが。

植民地時代の遺構の一つ。デヴィド・サスーン図書館。建物は今でも現役で使われています。

ムンバイのターミナル駅CSTステーションからコラバ地区までは、歩いて1時間と、ちょうどいい距離の散策路です。

かわいい給水車がいました。インドって本当にかわいいなぁ。

そしてムンバイのターミナル駅がこちら。通称CST駅と呼ばれるチャトラパティー・シヴァジー・ターミナル駅です。完成は140年前の1887年。歴史的な建築として、2004年にユネスコ世界遺産に登録されています。

■美しい店構えのChimanlals
そんな大英帝国時代の名残が残る町並みの中に、ティラキタに長年、素敵な紙製品を供給してくれているチマンラール(Chimanlals)社の本社があります。
表札のデザインはインド好きだったらキュンと来るカリグラフィ。

■インドの美を生かしたデザイン
中に入っていくと、素敵な紙製品たちが、おしゃれにディスプレイされていました。
インドのかわいい小さなペーパーボックスも。

マンダラに金色インクを載せた小物入れも。

何に使うかわからない星型とかも。

小さなデコレーションボックスも。

もう、全てがハァハァいいたくなるくらい素敵です。

■チマンラルス社のこと
チマンラルス社が創業したのは1950年代後半のこと。その頃のインドには、現在。チマンラルス社が作っているような素敵な紙製品たちは存在しなかったそうです。チマンラルス社は1950年代から、インドの伝統的なイカット、バンディニ、パトラ、グマール、ワルリなどのデザインに現代的なセンスを重ね合わせ、インドの紙製品の定義を変え続けてきました。
チマンラルス社の目的は、デザインファーストであること。伝統と現代的と。そしてクオリティを追求し、紙文化を日々の生活に浸透させること。インドの各地の伝統的な紙生産者にデザインを特注し、封筒、オフィス用品、鉛筆ホルダー、小物入れなど、様々な日常的な製品を作っています。

■そして喧騒と騒音が支配する街へ
チマンラルス社を出て、コラバ地区からマーケットの方に出てみると、そこは喧騒と騒音が支配する日常的なムンバイです。陽気なチャイ屋さんがいて。

路上で寝ている人たちがいて

ディワリ用のペーパーランタンが売られていたリ。

ムンバイは本当に様々な人達がいて、様々な歴史があり、様々な文化がある特別な都市。ティラキタとは縁が深く、お付き合いは20年を超えるまでになりました。
今までも、そしてこれからも。
僕らはムンバイに通い続けるのだろうなぁ…と思うのです。
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