美麗すぎる! ただひたすらに美しいイスラム美術をまとめました!
今回は、モロッコのフェズとマラケッシュで発見した、街にあふれる、ため息が出るほどあまりにも美しい、イスラーム美術を紹介していきたいと思います。
上の写真は、下の美しくデコレーションされた扉を拡大したものです。部分だけを拡大しても大変美しいのですが、実は扉だけでなく、扉の周りの門など、全てにわたって、妥協のない、非常に美しい幾何学模様が刻まれているものでした。
目次
■フェズのシンボル ブルージェイド門がとっても美麗
こちらはフェズの旧市街メディナに入る門の一つで、ブルージェイド門と呼ばれている代表的な門です。こちらにも非常に美しい幾何学模様が刻まれています。拡大してみると…一つ一つの手作りタイルに、つる草模様がこれでもかと、描かれているのがわかります。
■市民の水飲み場が美しい
メディナと呼ばれる旧市街を歩いていた所…市民の水飲み場ですら、ただひたすらに美しいことを発見しました。これはモスクの横にある美しく装飾された水飲み場。こちらはまた別のところにあった水飲み場。この様な水飲み場は特別なものでなく、フェズの旧市街を歩いているとあちらこちらで見かけます。
拡大してみると…偏執狂かよ!! パラノイアかよ! っていう位の密度でタイルが並べられていました。
水飲み場を覆うドーム部分にも、非常に細かく、美しい模様が入れられていました。
■空港や駅が必要以上に美しすぎる!!
フェズの空港は全てが幾何学模様で埋め尽くされていました。建物も建物の形も幾何学模様、そしてガラスも幾何学模様、中の装飾も幾何学模様。全てが幾何学模様をベースにしてデザインされていました。
空港の外見も幾何学模様なら…
中のオブジェもまた幾何学模様!!
ガラスにも、やりすぎだろ!って言いたくなる位、幾何学模様が描かれていて、美しいを通り越し、ただただ呆然としてしまいます。
こちらはマラケッシュの空港ですが…なんか、地面に幾何学模様の影が落ちていて綺麗だなと思って写真を撮ったんですよね。
どうなっているのかなと思って上を見たら、なんと、天井に幾何学模様の穴が空いていました!!!
影で地面に幾何学模様を出現させようとするとは…その発想にびっくりです。
こちらはフェズ鉄道駅の中なのですが…
天井が木で、美麗な幾何学模様で装飾されていました。
■店や宿の中も、幾何学で飾り立てる
今まではモスクや水飲み場、街の門など、公共の建物を見てきましたが、彼らの偏執狂と言える幾何学美への情熱は、個人のお店や家、そして日用品やお土産品にまで及んでいました。モザイクタイルで美しく飾り立てられたお店の内装です。この様なお店はモロッコでは特別ではなく、ごく普通に見かけるものです。
宿で使っていたテーブルには、凄まじい細かさの幾何学模様がデザインされていました。ただ日用品のテーブルなのに、この手の込みよう…おかしいだろ!!!と私達、日本人は思いますが、彼らにとっては、至って普通のことのようです。
宿の中ですらこんな感じ。2000円台の安宿ですらこの美麗さです。モロッコではどこに行ってもイスラム美術、モザイク模様、幾何学模様から逃れることはできません。まさに幾何学責めです!!
宿の中のシンクも素晴らしいの一言…
色々な所にあるカフェで使っているテーブルにも、美しくモザイク模様が施されていました。モロッコ人、美意識高いっすなぁ…
■青い陶器がまた、美しすぎる!!
モロッコは美しい陶器でも知られている国です。陶器屋さんの中に行くと、言葉を失うレベルの素晴らしい陶器たちが待っていました。一つ一つの陶器があまりにも美しく作られていることに、ただため息が出ます
一つ一つのお皿の細部に至るまで、彼らの幾何学美へのこだわりは半端ありません。
■金属細工が美しすぎる
そしてまた、もう一つ美しいものの一つが、気が遠くなるような時間をかけて作られる金属ランプです。こんなのとか…
彼らの作る金属ランプは、ただ、ひたすらにため息しか出ない、素晴らしい芸術品です。
中国人や日本人だったら、これをどうにかして、機械で作れないかと考えるのだと思いますが、モロッコではこの様に一つづつの穴を手作業で開けていました。この大きな円盤を作り上げるのに一体どれだけの時間がかかるのでしょうか…
■イスラームの美術
ここまで見てきたように、イスラム世界の中には私達日本人が考えもつかないような美しい芸術品を作っている地域があります。今回、ティラキタ買い付け班がモロッコにリサーチに行ったこともあり、モロッコが主体のレポートになっていますが、同じ様な芸術品は、エジプトやイランなど、イスラム世界の各地に広がっています。イスラム教の教えの中には偶像崇拝をしないという基本的な教えがあり、そしてまた、世界を美しく飾るという教えがあるそうです。教えを実行していく中で、イスラム教徒は、歴史的に、幾何学模様で美しく空間を飾るようにしてきたのでしょう。
時間をふんだんに使い、超絶技巧を使い、自分の作る工芸品に人生を捧げて、彼らはこの様な美しい美術品を作り続けます。
宗教的であろうとなかろうと、美しいものは美しいものなんですねぇ。