ミルクをジャバジャバやるのが掟だよ! 甘くて旨い南インド式コーヒーについて

目次
■南インドではコーヒーが人気!
北インドを重点的に廻っている間ずっと、インドはチャイの国だと思っていたのですが。南インドを訪問してみたら、結構、コーヒーが一般的に飲まれているものでした。チャイよりもコーヒーが好まれているな、と言う肌感覚です。タミルナードゥ州のバス停の一番目立つところには、人気のコーヒー屋さんがあります。店頭には大きな銅のポットがあって、そこでチャイを煮出し、コーヒー用のミルクを温めています。注文がやってくると、温めていたミルクを2つのカップでじゃばじゃばとテンポ良く移動させ、ミルクに空気を含ませておいしくするとともに、程よく冷ましてサーブしてくれます。
こんな風に、泡立てたミルクをぽちゃぽちゃと上手にコップに入れて、最後に濃いコーヒーをトッピングして作ってくれます。おじさんの青いマドラスルンギーがオシャレですね。
■2つのステンレス製のタンブラーで
南インドコーヒーのもう一つの特徴は、2つのステンレス製のタンブラーでサーブされること。ふわふわに泡立ったコーヒーが入ったタンブラーの下に、もう一個、ちょっと大きめなタンブラーがあります。コーヒーを交互に注ぎ、冷ましながら飲むのが流儀です。
南インドのコインバトールにある有名レストラン、アンナプールナでは朝早くから地元のおっちゃんが席に座り、ゆっくりとコーヒーを味わっています。
■インドのコーヒーは17世紀から
インドでコーヒーが栽培され始めたのは、17世紀初頭のカルナータカ州でした。チクマガルル出身のイスラム教の聖人ババ・ブダンは、ハッジ(メッカへの巡礼)から帰る途中、現在のイエメンから7個のコーヒー豆を密輸したと言われています。当時、イエメンの地元のコーヒー生産者や貿易業者が独占を維持したいと考えていたため、アラビア半島から生のコーヒー豆を輸送することは違法でした。しかし、ババ・ブダンはひげの中に豆を隠してインドにこっそり持ち込んだだけでなく、チクマガルル地区のチャンドラギリ丘陵に豆を植えることにも成功し、そこでコーヒー栽培が始まったと言われています。
19世紀には南インドで現在のようなコーヒーの飲まれ方が始まりました。コーヒーをミルクで淹れ、蜂蜜やジャガリーで甘くするようになりました。19世紀後半までに南インドの多くの家庭でコーヒーは日用品となりましたが、やっぱりインドはチャイの国、北インドでは珍しいものでした。
この溝を埋めたのは、20世紀半ばに設立され、現在もインド各地に残っている有名なインディアン コーヒー ハウスだったと言われています。
■インドコーヒーの立役者Indian Coffe House
南インド各地に点在する、ちょっとシックでオールドスタイルな内装のお店インディアン コーヒー ハウス。どの店舗もGoogleMapで高評価がついていることもあり、ついつい訪問してしまいます。ポンディシェリーの今風の市街地をてくてく歩いていくと、お目当てのインディアン コーヒー ハウスに行き着きます。

懐かしいインドの色合い、風格のあるおじさんたち、美味しいコーヒー、そしてリーズナブルなお値段が相まって、買付期間中に何回も何回も通いました。

コーヒーは25Rs(40円)、チャイは21Rs(34円)などなど…。インド風のスイーツ・ドリンク、ファルーダもありますね。

インディアン コーヒー ハウスの店舗は、1936年にムンバイのチャーチゲートにオープンし、インディアン コーヒー委員会によって運営されました。コーヒーは16世紀からインド人によって栽培されていましたが、今日存在するようなコーヒーハウスの概念は当時は新しいものでした。この特定のチェーンの「インドらしさ」は、当時存在していたほとんどのコーヒーハウスがイギリス人経営であり、地元の人々を差別していたという事実に由来しています。
インディアン コーヒー ハウスはコーヒーの淹れ方も変えました。かつては土製のポットでコーヒーを提供していましたが、インディアン コーヒー ハウスの出現後、ステンレス製の2つのタンブラーに置き換えられたと言われています。
現在、インディアン コーヒー ハウスは全国に 400 の店舗を持ち、13 の協同組合によって管理されています。ケーララ州には全州の中で最多となる51の店舗があり、そのうちのかなりの店舗が非常に歴史のあるものです。
インディアン コーヒー ハウスはコーヒーの淹れ方も変えました。かつては土製のポットでコーヒーを提供していましたが、インディアン コーヒー ハウスの出現後、ステンレス製の2つのタンブラーに置き換えられたと言われています。
現在、インディアン コーヒー ハウスは全国に 400 の店舗を持ち、13 の協同組合によって管理されています。ケーララ州には全州の中で最多となる51の店舗があり、そのうちのかなりの店舗が非常に歴史のあるものです。
との事なのですが…この渦巻状になっているお店もインディアン コーヒー ハウスなんですって!! 行ってみたいなぁ…

■日本にも輸入されています
そして南インドのコーヒーは全世界に広く輸出もされています。世界第8位の生産量なのだそうです。インドのコーヒーは主に小規模な農家によって栽培されていて、伝統的な農法技術を使用してコーヒーを栽培しています。こちらはネパールのコーヒー農園の写真で、山の中にただコーヒーの木が植わっていると言う塩梅で、農園と言う感じですらないのですが、多分、インドもこんな作り方なのではないかな…と思われます。

日本にも輸入されていて、安いところだとインスタントコーヒー用としての需要があったりするみたいですね。インドからの輸入を手掛けている知り合いのインド人が、100均向けのインスタントコーヒー用の豆を輸入してるんだよって教えてくれたことがあります。
スペシャリティと呼ばれる高いところだとブルートーカイ コーヒーが割と有名ですね。HPがおしゃれー♪

■南インド風コーヒーの作り方
南インド風コーヒーの作り方のポイントは、濃く出したコーヒーに、砂糖をたっぷり、そして空気を含ませてあわあわにしたミルクを混ぜること。とにかくコーヒーはこれでもか!と濃くします。豆から抽出したものでなくても、インスタントでも大丈夫♪♪
現地でも普通にインスタントコーヒーを使っています。
ぜひ、2つの容器でじゃばじゃばとミルクを上下させて、南インド式コーヒーを楽しく作ってみてくださいな。
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