インドからバックパッカーが消えた日と、アジアから日本人旅行者が消えた日



■バックパッカー天国だった2-30年前のインド
ティラキタ買付班、30年ほど前からインドに通っています。初めてインドの地を踏んでから、ほぼ毎年のようにインドに通い続けているのですが、インド、そして旅行者の国やスタイルが本当に変わったよなぁ…と思わざるを得ません。

30年で世界が大きく変わった様に、インドも、バックパッカーも大きく変わったよなぁ…


今回のティラキタブログは、ティラキタ買付班がハノイの旧市街でスタッフが言った象徴的な一言

私、本当に衝撃です。こんなに日本人がいないアジアは初めてですよ。以前は、日本人に会いたくないって思って旅行していた位だったのに


を基に、インドとアジアで変わり続けるバックパッカー事情を書いてみようと思います。

2-30年前のインドはバックパッカーにとってまさに楽園でした。安宿が至る所にあり、貧乏旅行者で賑わっていましたっけ。クミコ、パラゴン、パヤル、マリア…色々な所に、みんなが集まっていました。



クミコハウスには一泊50ルピー(その当時で150円くらいか…?)で泊まれて、朝食と夕食付きで80ルピーだった記憶があります。一ヶ月2-3万円でインドに滞在することも不可能ではない時代でした。だからみんな、ちょっと日本で稼いではインドにやってきて3ヶ月、半年とずるずる滞在していたものです。

ある人は旅の途中にA型肝炎にかかり、ある人は楽器を学び、ある人はただ日がな煙を吐いて過ごし。

とにかく、時間だけが有り余っていました。かく言う私自身も、クミコハウスの娘さんに勉強を教えていたり、シタールを習っていたりして。やっぱり、有り余る時間をインドで浪費していたのでした。

なにもせず、ただぼーっとインドにいたんだっけなぁ


そして、春先の卒業旅行シーズンともなると、大学生たちが武者修行とばかり、クミコハウスになだれ込んできて、文字通り足の踏み場もない場所で雑魚寝していました。

その日から30年が経過した今、旅行情勢が大きく変わっています

■安宿がほぼなくなったインド
徐々に、時代は変わっていきました。その兆しは2000年初頭から現れていて。

今の子達はね、ドミトリーには泊まらないのよ。シャワートイレ付きじゃないとだめなのよ

と、クミコさんが言い始めていたのをよく覚えています。

旅行者が変われば、宿も変わります。私達も、もはやそれを探していないので100%確信は持てないのですが、今のインドにはかつてのような激安の安宿はほとんどないのでしょう。このブログを書くために改めて調べたのですが、デリーのサンタナのドミで600ルピー(1000円)でした。

高級ホテルや中級ホテルが増え、貧乏旅行者の姿はほぼ見かけなくなりました。以前のようなヒッピー崩れの小汚い欧米人バックパッカーが、チャイ屋の店頭で時間をただ潰している光景はなくなりました。



■インド人旅行者の台頭

その代わりに出現したのは現地のインド人たちです。経済成長によってインド人たちが豊かになり、インド人自身が国内を旅行するようになったのです。

以前はYatra ヤトラと呼ばれる宗教的な巡礼が主な旅行目的でしたが、今では一般の観光旅行がインド人の間でも人気です。週末になると、どの観光スポットもインド人だらけです。



ここはインドなんだからそりゃ当たり前だけど…。いや、以前がおかしかったんだよな。


■インド人旅行者は国外へも
インド国内でインド人たちが旅行することは当然としても、今回、びっくりしたのがバリ島でのインド人の多さです!!!

なんだなんだ。バリに、インド人がいっぱいいるぞ!!


宿で一緒になったインド人に話しかけてみると、

僕はケララからやってきたんだよ。ケララとバリってよく似ているよね。屋根瓦のテラコッタの赤も、ココナッツも、暖かい空気も、ヒンドゥもそっくり!


こちらはバリの写真


こちらはケララの写真ですが、確かにそっくりかも…。言われなければ、どっちがどっちかわかりませんね。


彼は職場の同僚と家族と一緒にグループでバリにやってきたんですって。4人グループで来るって言うと、軽く50万円は旅費がかかると思いますが、それを余裕で支払える層が、インドにそれなりの人口出現したということなのですね。

■消失した日本人観光客
バリ島と言えば、かつては日本人観光客が多かったはずなのですが、今ではオーストラリア人と、インド人と、中国人とが大半でしょうか。残念なことなんですが、日本人は一人も見かけませんでした。

VietJetのバリ→ハノイ線でも、インド人と中国人ばかりで日本人は皆無。そして、この路線には間違いなく日本人がいるだろうと思って乗った、ハノイ→成田線ですら日本人観光客の姿は皆無!!!

正直、時代の変化を実感せざるを得ません。

日本人のバックパッカーはどこに行ってしまったんだろうか? 蒸発したのか?


そういえば、ネパールのタメル地区も、かつては日本語の看板を多く見かけましたが、今では中国系のお店が増え、街の雰囲気もだいぶ変わりました。


中国人ってば、本当にどこでもいるよなぁ。そしてネパールからも日本人バックパッカーが消えたなぁ。まぁ、時代は変わるんだなぁ…


■みんなもっと旅行に行ったほうがいいよ!!
ここからは旅行が大好きなティラキタ買付班の勝手な意見なんですが。

日本で生きづらさを感じている人は、積極的に旅行に行ったほうがいいと思うなぁ。人生が楽になるもんな

世界はもっと自由で元気だし。旅行したら、日々の閉塞感から開放されると思うな

ってすごく思います。

もちろん円安なのはわかります。
どの国も物価が上がっているので、以前のようにだらだらと滞在できないのもわかります。

でも、まだまだ日本円は強いですよ。

例えばですけど、こちらのバリのプール付きのリゾートは2人で4000円ですし


こちらのサテアヤム(焼き鳥)は10本で250円です。


ここ最近、ちと、ヨーロッパと米国には行きづらくなりましたけど、インド・アジア圏はまだまだ大丈夫ですよ!!
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