物価の全然わからない国 – 国家破産から1年半後のスリランカを歩く

■2022年に国の財政が破綻した後のスリランカへ
ティラキタ買付班、今回はスリランカに行ってきました。インドは30年、ネパールも同じくらい通っているのに、スリランカには全然足が向かなかったんですよね。雑貨に余り見るものがないというのが理由の一つではありますが、それでも、インドから近いのだから、一回ぐらい立ち寄っても良かったはずではあります。

スリランカはインドからもほど近く、風光明媚で、観光地としても名高いのですが…。まぁ、僕らがインドにそれだけ夢中だった!と言うことでいいでしょうか。


今回はスリランカが国を挙げて押している、アーユルヴェーダの視察に行ってきました。スリランカ No.1のアーユルヴェーダ会社を訪問したり、色々なサロンを訪ねたり。スリランカの地にどの様にアーユルヴェーダが根付いているかを見てきたのです。



スリランカといえば、2022年に国が破綻したニュースが流れて、為替レートが凄まじい勢いで変動したのは記憶に新しいですね。特に2022年3月からの暴落は凄まじく、数ヶ月で通貨の価値が半分にりました。まぁ、今の日本円もあまり他国のことは言えませんが…1年で3/4の価値ですからね。日本円の価値が暴落してますものね。

その時のニュースでは国の破綻によって外貨がなくなり、ガソリンや医薬品など、ありとあらゆる物が輸入できなくなり、市民生活に多大な影響が出ていると報じていました。破綻の時の衝撃はわかりませんが、破綻から1年半経過した今なお、スリランカの中では、物価が場所によって違うなど、様々な影響が垣間見えます。



■街の定食の値段がわからない
旅行をしていて、どうしても腑に落ちなかったのは、食事の値段があまりにもまちまちだったことです。

食事のお値段は、街の定食屋が一番安く、次に中級レストラン、そして高級ホテルのレストランが一番高いといった塩梅だと思いますが、スリランカでは、世界のどこでも通用する、この常識が通用しませんでした。

高級ホテルで500円で食べられるスリランカの定食ライス&カレーが、ちょっとオンボロなお店に行っても、同じ値段だったり、もしくはもっと高かったりするのです。

お値段は各レストランによってまちまちで、割と清潔なレストランで、美味しい料理が1食250円で食べられることもあれば、小汚い町の食堂で1食500円から700円ぐらい請求されることもあったりしました。

同じライス&カレーであっても、値段に倍以上の開きがあって、何がどうなっているのか、さっぱり分かりません。



綺麗なところや、高級な所で食べて、倍額を請求されるのなら話がわかるのですが。高級ホテルのレストランの値段よりも、定食屋のほうが高いと言う謎なことが、しばしばありました。

観光客だからボラれているのか?とも思いますが。同じようなクラス感のレストランでも倍の値段を請求されたりして。それがちゃんと、メニュー表に載ってる値段だったりするから、あながちボラれている訳でもなさそうなのです。

話に聞くところによると、あまりにも急激にインフレしたから、人々の感覚が追いついていず、だから値段がまちまちなのだとのこと。
■平均収入からすると、コーヒーが異常に高い
スリランカの人たちの収入は、だいたい1ヶ月に3万円から5万円だそうで、日本の4-6分の1の収入です。

でも、イマドキのコーヒーチェーンでエスプレッソを頼むと、日本とほぼ同じ値段でした。パニーニやサンドイッチが日本のスタバ価格よりも、ちょっと高い場合もありました。

不思議なことにそんな価格でも、お客さんが普通に入っているのですよね。

一ヶ月に5万円の収入では、一杯800円のコーヒーは高すぎて飲めないと思いますが、それでもお客さんが入っています。もちろんお客さんは全員スリランカ人で、ツーリスト値段でもありません。



そう言えば、思い返してみると、インドのスターバックスも日本と同じお値段でしたっけ。インドでもスリランカでも、1杯のコーヒーに5ドル以上払える人々がそれなりの数いるんでしょうね。

持てる者と持たざる者。
貧しい者と豊かな者。

資本主義社会の摂理ではありますが、旅に行って、ありのままのその姿を見ると、いつも心が痛むのです。



■値段が異常に高いものがある
例えばスリランカNo.1のアーユルヴェーダ会社シダレッパの製品でAyur Vital Teaと言うハーブティがあるのですが、こちらはなんと一箱1500円。

スリランカの全世帯が持っている担当者が言っていたLakpeyawa Teaも700円。正直、月収5万円の人が1箱700円のハーバルティを買うかと言うと、なかなか厳しいのではないかな…と思ったりしていました。

同じ様なハーバルティーでも200円のものがあったり、1500円のものがあったり。とにかく値付けが迷走している感じがしました。



■ホテルの値段がわからない。
雨季の最後だったからなのか、国家が破綻したからなのかわかりませんが、高級ホテルが異常に安かったのが印象的でした。

スリランカが誇る建築家、ジェフリー・バワのホテルは通常であれば1泊3-4万円ほどですが、なんと1泊8000円でした。このホテルだけでなく、スリランカ全土で、ほとんど全ての高級ホテルが異常に安くなっていました。

そしたら、最下層のホテルはさぞかし安いだろう…と思うのですが、それがそうではなく、一泊2000円-3000円と極めて常識的なお値段に落ち着いていたんです。

それだったら高級ホテルに泊まるよね!!

という事で泊まってみたのですが。
なんと、お客様は僕たちだけでした。



国家が破綻したから、みんな来ないのかな…??
スリランカ、大丈夫なのかな…??

■スリランカの物価は安くない
スリランカを巡ってみて、色々な体験をしてみました。国家破綻の影響は、物の値段がまちまちであることを除けば、肌で感じることはありませんでした。人々は優しく、風邪は心地よく、素敵な滞在でした。



旅行しづらかったことを一つ挙げるとすると、物価の高さでしょうか。

正直、他のアジア諸国に比べてみると、スリランカはそこまでリーズナブルではありません。レストランであったり、お茶であったり、交通料金であったり。 色々と経験しましたが、場合によっては日本と値段があまり変わりませんでした。

アーユルヴェーダのオイルやアーユルヴェーダの施術もインドの倍ぐらいでした。電車や雑貨、ほぼ全てのものがインドやネパール、タイ、ベトナムと比べると明らかに高い印象です。

今は仕事をちゃんとしているから、日本と同じ値段であれば問題なく支払えますが、バックパッカーの頃だったらキツかっただろうなぁ…と思う滞在でした。

まぁでも。

楽しいか楽しくないかって言ったら、凄い楽しかったですよ!!
スリランカの人々は優しいし、自然は美しいし。

お金を超えた魅力がある素敵な国でした!





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