〈ニューデリー〉ボリウッド映画『ハリー・プッタル:恐怖の喜劇(Hari Puttar:
A Comedy of Terrors)』は世界的な大ヒット映画シリーズ『ハリー・ポッター』とタイトルが酷似しているとして、米ワーナー・ブラザースがインドの製作会社を相手取り訴訟を起こしていたが、デリー高等裁判所は22日、同作の公開を正式に認めるGOサインを出した。
ワーナー・ブラザースは、12日からすでに公開が始まっている同作の公開差し止めを求めていたが、レーヤー・ケートラーパール判事は仮命令の中でそれを棄却した。 「ワーナー・ブラザースは本来であれば、仮差し止め命令を勝ち取れたかもしれない裁判を有利な展開に持ち込むことに失敗しました。収支の差引勘定も、『ハリー・プッタル』のプロデューサーである被告側に有利に働きました。被告はこの映画に巨額の投資を行ったわけですから……」と、ケートラーパール判事は判決の理由を説明した。 さらに判事は、『ハリー・プッタル』の公開によってワーナー・ブラザースが多大なる損失を被る恐れがあることを立証できなかったとし、同作は2年前から製作が進められていたにもかかわらず、ワーナー側は公開直前まで訴えを起こさなかったことも指摘した。 おそらくはワーナー側の意図に反して、皮肉にも訴訟のおかげで世界的にすっかり有名になってしまった『ハリー・プッタル』は、インド国外での公開も決まり始めているようだ。 |