インドの扉は日本では使用不可!? 気候風土と国民性が現れる玄関扉のこと



■インドから素敵な扉を輸入したい!!!
インドってば、本当に素敵なものばかりの国です。

布は素敵だし。


作る過程も素敵だし。


チロリアンテープも可愛くて。


ハンディクラフトも素敵で。


作っているおじちゃんも素敵で。


デザインもいちいちオシャレで。


インドには可愛いものが溢れているので、ティラキタ買付班、いつも買付に行くたびにハァハァしながら日々を過ごしています。

そんな中、ティラキタ買付班の目に留まったのが木製の扉です。実は、今、神奈川県の横須賀市にて、ティラキタで輸入したインテリアをフルに利用した古民家を作っているのですが、そこで使いたい!ということでインドから素敵な木製の扉を輸入しようということになりました。

輸入したい扉はこちらです。


インドって、扉一つとっても、これがスンゴイかわいいんです!!

こんな扉もいいし。


こんな扉もいい。


これも素敵だし…


これも素敵だし…






■お前!その扉は日本では使えないぞ
インドの扉を輸入したら、取り付けてもらえるかと思って、仲のいい職人さんに写真を送ってみました。

ねえねえ、この扉。高さは240cm、幅が110cmなんだけど、輸入したら取り付けてもらえますかね?

うお!!! こりゃぁカッコいい!!! すごい重厚感だな。

でしょう? これ、輸入して取り付けてみたいんですよね。

これは俺もやってみたいな。 おや? なんかこの扉ヘンじゃないか? 扉が外に開かないだろ?

あ、たしかに…この扉、内側に開くようになっていますね。

お前、これじゃ、日本では使えないぞ。日本では扉は必ず外側に開くようになっているんだ。思い出してみろ。内側に開く玄関扉は日本にはないんだぞ。

内開きじゃ駄目なんですか?

確か法律でそうなってて、消防の許可が出ないはずだよ。

えーーーーー!!! そうなんですか? 知らんかった!!!!


職人さんに言われてから、インドの扉、特に古い扉を改めて観察してみると、その多くが確かに内開きになっています。

たしかに、上の写真の扉もよく見てみると、ことごとく内開きです。

■内側に開くインドの扉と外側に開く日本の扉
なぜ玄関扉は日本では外開きが多く、インドでは内開きが多いのか。
その理由を考察してみました。

日本は地震が多い国で、かつ、建物は木造で燃えやすくできています。だから、どれだけ建物の中からの緊急避難がしやすいかが重視されているのでしょう。人命第一で、建物が燃えたとしても、崩壊寸前であったとしても逃げられるように。人が死なないように。そう言う考えが、根底にあるのかと思います。多分、それが理由で日本の玄関扉は必ず外開きです。

さてインドはどうでしょうか。

インドは石造りで地震もほぼない国なので、火災や地震での損害や倒壊を、ほとんど考えなくてもいいと言うのが日本と全く違うポイントです。また、伝統的に家の中はセーフゾーンであると思われてきたのだろうなと感じます。家は、外敵や不審なものから家族と財産を守るための場所であるのだろうなと、彼らの家と行動を見ていて思うのです。

インドの方々が大きな豪邸を建てる時、今も昔も、必ずぐるとを壁で囲ってしまいます。街は汚いですが、家の中は驚くほど綺麗です。同じカーストや、同じ属性の人々でコミュニティを作って、他の人々が入れないようにしたりすることもしばしばです。

街に出ると、インドやムンバイではストリートで生活している方々から、富めるものまでが、ごっちゃになりながら歩いています。横の人は泥棒かもしれないと思うと、外では気の休まるところはなく、唯一、家の中が安心できる所なのだろうなぁ…と感じるのです。

実際、ティラキタ買付班もそうですもの。街を歩いているときは、いつもどこかに緊張感を漂わせていて、スリや泥棒はもちろんのこと、クラクションを鳴らしながらやってくる車やオートリクシャを避けながら移動しています。マーケットを歩いた一日の終りにはどっと疲れがやってきて、ホテルのベッドに倒れ込むこともしばしばです。


インドでは、外には外敵がいっぱいいるのだと、人々の深層意識の何処かに刻み込まれているのだろうなと思うのです。
だから、玄関扉は家の中を守るものであり、その多くが内開きになっているのだと。

どこかの文献を読んだわけでもなく、調べたわけでもないのですが。
きっとそうなんだろうなぁ…と思うのです。

■ティラキタ古民家をちょっとだけチラ見せ!!
2022年12月から改築を始めた古民家ですが、半年経過して、なんとか形になってきました。古民家のリフォームって、本当に時間がかかるものだなぁ…と思います。

壁一つとっても、基本となる柱がすでに歪んでいるので、それに合わせて壁を作っていかなければいけません。難しいものになると、壁一枚作るだけで1日かかってしまいます。新築であれば、並行がきちんとでているので、買ってきたベニヤ板をただ嵌めるだけなのに。新築だったら5分でできるところが、1日かかる訳です。

半年かけて、ティラキタで輸入してきた色々な商品を様々なところに使用し、だいぶ形になってきました。

無垢の木の床に


先日やってきたばっかりのイスラム風のちゃぶ台をセット。


居間の天井にはホイアンランタンを使用しました。


ティラキタでセレクトしてきた世界の素敵なもの。
しみじみと素敵だよなぁ…と思いがなら使っています。

まだまだ建築途中なので、出来上がったら、こちらもまたレポートしますね!!
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