手織りのカッチショールを作る、ブジョーディ村のムケーシュさんちを訪問する

2020年7月16日     No Comments    Posted under: 商品について, 旅行記

■ハンディクラフトは辺境に

ティラキタ買付班、コロナが拡大するかしないかの瀬戸際だった2020年2月に、グジャラート州カッチ地方のブジョーディ村の工房を訪問しました。

ハンディクラフトの豊富なグジャラート州カッチ地方に、手織りで作られる素晴らしいショールがあると聞いて行ってきたのです。

今回の記事の舞台はこちらですが…行ってみたら、とっても、とっても遠い場所でした。

ティラキタ買付班、ムンバイから夜行列車でブジョーディ村へと向かいました。インドの列車旅ってば、旅情があってとっても素敵です。私達が好きなインドを挙げるとすると、列車旅は上位TOP3に入るくらい好きです。

でも、買付はお仕事だから、本音を言うと、飛行機でさっと飛びたいのですが…飛行機の便数があまりにも少く、しかもプロペラ機でいつも満席なので、夜行列車を選ぶしか選択しがなかったのですよ…とほほ。

ムンバイを23時に出発し、ブージに到着したのは次の日の朝10時でした。
インドってば本当に広い国です。

こちらはブージ市内。街中ではありますが、どことなく辺境感がありますね。

■ショールの村を訪問する

ブージからブジョーディ村までは、オートリクシャでGo!Go!

インド中で使われているオートリクシャですが、その土地ごとに大きさもエンジンも違い、個性があります。この地方のオートリクシャはバイクを改造して作られていました。

20分も走ったらブジョーディ村に到着したと言われ、オートリクシャから降ろされました。
これがブジョーディ村の入り口か??
グジャラート語が書いてあるのですが読めません。

てくてく歩いていくと、家の壁にカッチショールの看板が掲げられていました。
どうやらここで間違いなさそうです。

「やった~!! 到着した!!! いやー、遠かった!!」

日本からムンバイに飛び、ムンバイから夜行列車に乗り、ブージからオートリクシャに乗ってやっとこ到着!!!

■ショール工房を訪問する

今回、ブジョーディ村でのショールの作り方をガイドしてくれたのは、ムケーシュさん。親子代々、手織でショールを作っている職人さんです。

彼はここの村にずっと住んでいて、先祖代々引き継がれてきた、手織りの仕事をしています。

■原毛を染めて糸になるまで

ここの工房では、羊から刈って洗浄した後のウールの塊を、チャルカと呼ばれるインド伝統の糸巻きで紡ぎ、染色をし、機織りまでを一貫して行っているそうです。

まずは、この工房で作っているショールの完成品を見せてもらいました。
ティラキタ店長が羽織っているものも、ムケーシュさんがが羽織っているものも彼の作品だそうです。

この素敵なショールを、手織りでどの様に作っていくのでしょうか?

ブジョーディ村のショールは、羊の毛から作られます。彼らが使っている羊の原毛は、この地方で育った羊毛のデシウールと、ニュージーランドから輸入されたメリノウールの2つ。

デシウールは野性味があってゴワゴワしてて、メリノウールはつるんとした肌触りになります。男性のティラキタ店長はデシウールの方が好きですが、女性はメリノウールの方を好みそうです。

こちらがこの地方で育ったデシウールの原毛です。

材料となる原毛を、インド伝統の糸巻きであるチャルカで糸にしていきます。

近代インドにとって、そしてインド人にとってチャルカはとても大切なものです。一見するとただの古めかしい道具ですが、インド建国の父と呼ばれるマハトマガンディーが、このチャルカをインドの独立の象徴とし、一時期インド国旗にもデザインされたほどの道具なのです。

インド独立から60年経ってもまだ、このようにインドの地方でチャルカが使われていることに、インドのハンディクラフトの深い歴史と伝統を感じます。

これがチャルカで紡がれた糸です。先程の原毛からこのような糸ができます。

糸にした後に、染色します。
染色は全て、自然の染料を使っているとのこと。

この写真の黒い糸は、デシウールを、錆びさせた金属とジャグリーという砂糖を一緒に煮込むことで得られる色だそうです。

黒色と灰色は、黒と同じプロセスで作り分けることができます。一番最初に黒色を染めた染め汁で、2回目を染めると、もうちょっと薄い色になるので、灰色が染まるという寸法です。

こちらはチャルカで紡がれたウール糸を藍染めしたもの。青い色。

この緑はターメリックとヘナパウダーをミックスしたもので作った緑色。

これはアナルダナと呼ばれる、ざくろを使って染めた色。淡い赤色になります。
どの色も淡い色がナチュラルで素晴らしく、化学染料のパキッとした色ではない感じが素敵ですね。

このビビッドな赤はラークと呼ばれる木から樹液を抽出して作るとのこと。Wikipediaで調べてみると、ラークは昔からある赤色の自然染料なんですね。木に虫を寄生させる方法で作る古代からある赤色染料で、アーユルヴァーダでも使用されているのだそうです。

■織るのもぜんぶ、人の手で

染色した後の糸を、ロールにして織物が作れるようにします。

ブジョーディ村の織り方の特徴的なところは、織機に座るのではなく、地面に穴を掘って織機が作られているところでしょうか。ティラキタ買付班、いろいろな手織りの村に行きましたが、このような地面に穴を開けて作られた織機を初めて見ました。

この写真は同じ村の別の工房ですが、やはり地面に穴を掘って織機を設置しています。

織機の縄を縛る所が、木製でした。使い込まれている感じがします。

ムケーシュさんが言うには、この織機は300年前のもの。300年間ずっと先祖代々、使い続けてきたそうです。

家の奥には2001年のグジャラート大地震の後に、政府の補助金でもらったという、新しい織機が置かれていました。

2001年のグジャラート大地震は、石で作られた多くの家々を破壊し、この地域の産業構造をも変えたのだそうです。

糸が入っている飛び杼(ひ)がありました。

織機の近くに寄ってみると、数え切れない程の経糸がピンと張られています。
この経糸ももちろん、一本一本、手で張るのだそうです。

ムケーシュさんにショールを実際に織ってもらいました。トントン、トントンと延々と時間を使って一枚のショールが出来上がります。

1枚のショールを作るのにかかる時間は、デザインによって異なりますが、約1週間から10日ぐらいだそう。

そして出来上がったショールたちは、凄まじく素敵な出来栄えでした!!

手織りでこれを作っちゃうのか…本当に凄いなぁ…

ブジョーディ村のショールは、シンプルで、可愛くて、味があって。最高の風合いです。

■数枚、手持ちで持ち帰ってきました

ティラキタ買付班が手持ちで持ち帰ってきた4枚をお店にアップしておきました。
各1枚づつしかありませんので、売り切れの場合はご容赦くださいませ。

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