レストランに入るだけでスーパースター! インド・ポリエステルの魔都スーラットを訪問する

目次
■ポリエステルの魔都。その名はスーラット
ティラキタ買付班、2019年10月にインドのポリエステルの一大集散地であるグジャラート州のスーラットを訪問してきました。インドでバイヤーをやっている人だったら一度は聞いたことのある、でもなかなか行く機会のない都市スーラット。インドでポリエステルを買おうとする時、この布はどこから来たの?って聞くと、大体の人はスーラットだと口をそろえています。バラナシで買ってもスーラット、ムンバイで買ってもスーラット。インドのどこでポリエステル製品を買っても、すぐにスーラットの名前が出てきます。最初はスーラットってどこよ?と思っていましたが。とにかく何でもかんでもポリエステルはスーラットから来てるのでした。名前を聞くうちに段々と行ってみたくなるのはバイヤーの性というものでしょう。以前「ムンバイの中心でイン インディア エブリシング ポッシブル!!!と叫んだサリー屋」でも紹介した、サリーショップの店長さんアミットバイもやはりスーラットから商品を持ってきています。

■インドサリーの大半はポリエステル
日本では衣類の素材としてコットンが好まれますが、インドの人たちはポリエステル製のサリーや布が大好きです。軽くて丈夫、ビビッドな色に染まり、お値段も安く、高温になるインドの気候にもあっているんですね。この様なビビッドな色のサリーはおよそ全部、ポリエステル製です。
■ポリエステル富豪を描いた映画GURU
2007年にヤシュラジフィルムからリリースされたGURUという映画がありました。主演はアビシェクバッチャンと、アイシュワリヤラーイという美男美女の組み合わせで、大ヒットした作品です。まさにこの映画のテーマがポリエステル。元になった主人公はインド最大の産業王であるディルバイアンバニの生活に基づいているのですが、このディルバイアンバニがポリエステルを商売のネタとして、どんどんインドの工業界でのし上がっていく姿が描かれています。困難にも負けず、手段を問わず、どんどん工場を拡大していく姿。この映画はポリエステルと言う新しい繊維が、インドの市場にぴったりであったことを如実に表していました。■街の中に広がる繊維市場
私たちティラキタ買付班は、デリーから飛行機でスーラットに飛びました。エアインディアに乗って1時間とちょっと。あっという間にスーラットに到着です。スーラットの空港はちょっと立派な地方空港といった感じで、周りはには南国らしい緑が溢れた素敵な空港でした。タクシーに乗ってホテルに向かいます。タクシーの窓からは、確かに、街のそこかしこにファブリックマーケットがあるのが見えました。
■過酷なインド買い付け
インドのマーケットで買い付けをしているよと言うと、「いいなぁ~。ぜひ連れてってよ!」と、よく言われるのですが、正直な話、インドのマーケットで買い付けというのは全く楽ではありません。相当過酷な仕事であると言ってもいいでしょう。 インドのマーケットはとにかく混んでいるのです。車、オートリクシャー、リクシャ、そして商品を持った人達、牛でごちゃごちゃに入り乱れていて前に進むのもままなりません。地面は舗装されていない場所が多く、空気の中を土埃が舞っています。みんなゴミをそのへんにぽいぽいと捨てますので、路上はダンボールで覆われています。コンクリートの上には土埃が積もっていて指で撫でると跡がつきます。


■巨大な繊維市場の中に潜入してみる
人ごみを抜けて、クラクションを聴きながら、ニューテキスタイルマーケット周辺に到着しました。


■延々と布を折り続ける人たち
巨大繊維市場の中を、テクテクと歩いていると、延々と布を折りつづける人たちが次から次へと出てきます。こんな独特の道具で、右に左に布を引っ張って、1mごとに折り続けます。

■同じ様な布地しかない!!
ビルの中をどんどん歩きますが、とにかく同じような風景と同じ様な布しか出現しません。


■英語がぜんぜん通じない
先ほどのサリーのお店では英語がまったく通じなかったのですが、それはきっとレアケースだと思って、色々なお店で話しかけてみました。やっぱりここの人たち、英語がほとんど通じません。


■どのビルに入っても商品は似たようなもの
とはいうものの、せっかくスーラットにやってきたのでいろいろ見て回ります。こんな調子の街ですから、スーラットに来ることはもうこの人生の中で2回目はないでしょう。だからこそ、スーラットの市場をできるだけ多く歩いてみることにしました。ニューテキスタイルマーケットの前には、何軒も大きなビルがあり、そのすべてがファブリックマーケットです。

■レストランに入ったら、ヒカキンが来たレベルの対応!
夜になって近くにグジャラート料理の名店があるというので食べに行きました。お店に入ってみるとテーブルの上に整然と並んだプレートにビビらされます。 メニューは一個しかなく用意されて勝手に始まります。だいぶ斬新な営業スタイルですが、これがこの地方では普通なのでしょうか。


■外人が来る街ではなかった!!
インドの他の町に行くと、外人の旅行者や、同じ仕事仲間にしばしば会うことはあります。そしてインドのどの街に行っても、私たち外人観光客は割と歓迎されている、もしくは空気の一部として認識されてると思っておりました。しかしここスーラットは、そもそも私たちが来ることを全く想定していない街でした。


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インドでサリーというと、シルクかコットンという印象でした。
ネパールではポリエステル製のサリーが人気でしたが、なんと日本製でしたね。「ジャパニ・サリー」がみんなのあこがれの的でした。広尾あたりに卸しのお店があったような記憶があります。
はい。もう30年以上も昔の話です^^;