ここが変わった!ここは変わらない! 2023年ネパール訪問レポート
目次
■ネパールの街からクラクションが消えた
昔からネパールに来てる身として、一番感じる大きな違いは、街が静かになったことでしょうか。街が静かなことは、私たち日本人にとっては当たり前のことですが、インドやネパールではそうではありません。こちらはインド・デリーの交差点。アクセルとクラクションが連動しているのかなと思う勢いで、クラクションが鳴らされ、ものすごい勢いで車が通過していきます。
こちらはムンバイ中央駅近くの街中。こちらもまた、耳をつんざくほどのクラクションの嵐です。
昔はネパール、特にカトマンズの中心はこんな感じだったのですが、今回来てみたら、ネパールの街はすっかり静かになっていました。
案内してくれたラムさんに聞いたら、「クラクションを鳴らしたら罰金がかかるようになったんだよ」とのこと。
素晴らしい!!! めっちゃいい!! 静かな街、最高!!
■街にゴミが落ちてない
昔と比べた大きな違いは、街にゴミがほとんど落ちていないことでしょうか。インドやネパールの町ってゴミだらけっていう印象なんですが。
どこを歩いても、ゴミがほとんど落ちていなくて。
ネパールはもう綺麗です。
■道路が広くなって、舗装が進んでいる
25年前にネパールに来た時は、道路が全く舗装されていず、空港からの道もガタゴト道で。街は計画停電で半分くらい暗くて。物語の中の町に来たのだなって思ったのですが。今回来てみたら、道がだいぶ広くなって、すっかり現代の街に変わっていました。きれいになるネパールは良いのですが、ちょっと寂しいような気もしちゃいます。
山の中に行くとまだまだ道路工事中なところもありますが、こう言う光景もあっという間になくなるのでしょうね。
■地震の痕跡はほとんどない
2017年に訪問した時はまだまだ地震からの復興途中でした。倒れてる建物や、台座だけ残ってる塔などがあったのですが、今回訪問してみたら、ほとんどは復旧されて、地震などなかったかのようでした。こちらはパタンの中心部。
こちらはカトマンズのダルバールスクエア。
こちらはバグダプルの旧市街。
倒れそうな建物を大きなつっかい棒で支えるって言う、無理矢理がたまにありますけど。ネパール、本当によく復興しました!! ネパールの皆様、お疲れ様でした!
伝統的なものを、できるだけそのまま再建しなおすという方向で再建されたので、カトマンズの街は、むしろ地震の前よりも古代都市感が増した気がします。歩いていて、本当に楽しいですよ。
■おしゃれカフェが増えた!!
旅行者にとって嬉しい変化と言えば。おしゃれなレストランやカフェがものすごく増えたことでしょうか。
ネパールのスターバックス的な存在のHimalayan Java Coffee という素敵なチェーン店が出現していたり。タメルや旧市街、パタン 市街のあちこちに本格的なエスプレッソマシンを持った素敵なお店が点在しています。
しかも、みんな、ネパール風の内装を取り入れたりして、おしゃれに作るんですよね。
ちゃんと、カプチーノにハートを描いてくれたりします。
カトマンズおしゃれカフェ巡り。という本が作れるんじゃないかなって思うぐらいでした。
■空港がきれいになった!!
かつてネパールに行ったことのある人がこの写真を見て、ネパールだとは絶対に思わない。 そんな感じで空港がきれいになっていました。びっくりだなぁ…■サイクルリクシャが減った
サイクルリクシャが明らかに減り、その代わりに125ccとか、250ccくらいの大きめのオートバイが増えました。ネパールって道が狭くて普通サイズの乗用車が走りづらいのと、ガソリンが日本と同じ値段なので、経済的、環境的なところから考えると、燃費が良くて小回りが効くオートバイが庶民の第一選択肢なのでしょうね。
■ビールが増えた!!
Nepal iceかエベレストビールだけだったのに、色々なビールが増えました。そしてどれも、割と美味しいです♪♪■観光客が減って、出稼ぎが増えた
基本的にネパールは観光立国です。観光業がネパールの最大の産業です。エベレストに代表される山々を登りに、世界中から自然を愛する人達が集まってきますし、カトマンズやパタン、バグダプルの町並みは、古きネワール様式の建物がよく保存されていて、一見の価値があります。
コロナ前は観光客で溢れていたネパールの各地ですが、コロナが終わってもまだ、観光客は全然帰ってきません。きっと、航空券の値上がりが響いているんだろうなぁ…と思うのですが。正直、航空券が高すぎて、海外旅行に行く気をなくしますものね。
その反面、ネパールからの出稼ぎはとても盛んで。帰りの空港は、出稼ぎに行くネパール人でごった返していました。
面白いもので出稼ぎも国によって雰囲気が違い、ネパールへの出稼ぎは若い人中心でどことなく浮ついた雰囲気。でも、ドバイなど湾岸諸国向けの出稼ぎは、黒く日焼けしたガチンコのおじちゃんたちが中心です。
これは、その国の入国規制によるものだと感じます。
日本は基本的に学生VISAでやってくるケースが多く、学生期間が終わらされると否応なしに帰らされるため、若い人中心になるのでしょうね。その反面、湾岸諸国は、単純肉体労働者を積極的に受け入れているのでしょう。
「ネパールには国を作る人たちがいないのだ」と、ラムさんが悲しそうな顔でいった言葉を、実際に目の当たりにして。自国内に産業がないってこう言う事なのだなぁ…と思ったりしながらの帰国でした。