何回メール送ってもムダだった! インドのAmazonは返品を断固として受け付けない


■返金・返品・交換なしの国
インドでは「NO REFUND. NO RETURN. NO EXCHANGE」と言う、一切返品不可の看板をしばしば見かけます。日本でそんな看板を出して商売したら誰も買ってくれませんが、インドでは非常に一般的なものです。

「NO REFUND. NO RETURN. NO EXCHANGEって日本ではあり得ないよ」と言うと…
「そう書いておかないと、みんな、いろいろ文句をつけて返品しに来るのよ」
との友人の説明に押しの強く、やたらに理屈っぽいインド人のイメージが脳裏に浮かび、なるほどと納得したものです



レストランでも
・一度したオーダーはキャンセルできない
・外部の食品は持ち込み禁止
・ケーキはダメ
・何らかの追加料金がかかることがある
・皿からはセルフサービス

と言う、ここまで言わなくっても良いんじゃないか?って言うルールが事細かに書かれていたりします。

「皿からはセルフサービス」って…スプーンで口に運んでくれって要求するお客がいるってことですか!!!

これがわざわざ書かれているって言うことは、「俺の口まで食事を運べ」と堂々と要求する客がいると想定してのことでしょうか…インド、想像を絶するアメージングな国です。

■返品OKと明記されているアマゾンすらキャンセルメールを完全無視

こないだのブログでインドのアマゾンに注文をしたけれども、全くモノがやってこない話を書いたのですが、結局、そのキャンバス地とジェッソは遅れに遅れてイベント前日の5月2日に 勝手に配達されました。

日本だったら注文してから40日間も荷物が届かないなんてあり得ないし、キャンセルしたいと言ったら基本的にすぐにキャンセルに応じてくれます。そうでないとお客さんが定着しないし、信頼もしてもらえません。

キャンバス地とジェッソを注文して35日後の4月25日。「もう要らないよ」と、アマゾンに連絡をすることになりました。正確に言うとアマゾン・マーケットプレイスのお店に連絡をしました。

「この商品は音楽イベントで使用することになっていたから一ヶ月も前に注文したんだけど、40日も経過してまだ来ないよ。音楽イベントは終わったので、キャンセルと返金をして欲しいのだが」

この時点で音楽イベントはまだ10日先だったのですが、35日待っても届かないということはこれ以上待っても届かないだろうということで音楽イベントは終わったと言って返金を求めました。



きちんと理由を書けば、すぐに返品と返金に応じてくれるはず、だってアマゾンだもん!! HPにも返品可能って書いてあるしね!!…と思ったのですが、そこはやはりインド。返ってきたのは人の話を全く聞いてないメールでした。

「マナリの入り口で書類仕事による問題が発生している。荷物は数日で届く」との事。


俺はそんな事聞いてないし、求めてないヨ!!
返品と返金を求めてるのに全く人の話を聞かずに「数日で届く」って…人の話聞けよインド人!!!


ここはポジティブに考えてみます。きっと、英語が難しかったのでしょう。やっぱりインド人です。いくら英語が出来るようになったとは言っても、ヒンディー語が母国語です。長い英文は理解できないに違いありません。

これ以上ないほど、もっと短く完璧に判るようにして送ります。

「もう必要ありません。 返品と返金をしてください」

これだったら、どうやっても間違いようがないと思われます。



ですが…やはり完全に人の話を聞いていないメールが返ってきました。

「申し訳ありませんが、配達に遅れが生じているようです。問題はすぐに解決し、2日で商品は手元に届きます。」

あのネ!! インド人様!! 俺は返品を返金を求めてるの。
配達してくれとは一切言ってないんだよ!!
お前ら、一つも俺の要求を読んでないだろ!!!



非常な疲労感に襲われつつ、なんだかムダとは思いつつも、今一度、強い調子でキャンセルのメールを送ります。
「イベントは終わったんだからもう配達しないで欲しい!! キャンセルして!!」



1日後、やっぱり、人の言うことを一ミリも聞いていないメールが返ってきました。

「配達会社に連絡して、明日配達されることになりました」

配達すれば業者にお金が入るのでしょう。だから返品を求めているのに一切聞き入れないのでしょう。こっちの言っていることを一切聞かず、自分の都合ばっかり言ってくるのは本当にどうかと思いますが、これってインドではよくある事です。



きっと、小文字で送っているからこっちの言いたいことを理解しないんだと思い、気持ちを強く表すために全部大文字で送ってみます。

「もうそれは要らないんだ!! アマゾンに問題のあるお店だと言ってクレーム入れるぞ!!」と、ちょっと脅しも入れてみます。

受け取り先の友人、マヤンクにも「荷物が来たら受取拒否しておいてね」と念の為に言っておきます。「もちろんだよ、ブラザー」とマヤンク。

これで大丈夫です。きっと荷物は来ず、返金もされることでしょう。
万全です。



そして5月1日になって。
なぜかマヤンクの所に配達したという連絡が届きました。



え? 受取拒否お願いしたよね。どうやって?

「マヤンク、あれ、もう要らないんだよ」
「知ってるよ。俺に連絡くれたじゃないか。」
「受取拒否してって言ったよね?」
勝手に置いてって、その後、電話が来たんだよ。受取拒否できなかったんだ。」

ええええええ…それって強制配達って事ですか…
ヒドイ!! あまりにもヒドすぎる!!!

■送料だけでも返金を求めてみると…
結局、そのキャンバス地とジェッソは受け取らざるを得なくなり、なんだかんだでイベントで使用したのでそれはそれで良かったのですが…とは言うものの、合計で3万円以上する商品を無理やり送りつけてきたってやっぱりヒドイと思います。注文してから40日も経過しても到着せず、キャンセルしたいと言っても無理やり。

こちらは実際に届いたキャンバス地を貼り付けている所です。インドなので板も薄くてペコペコ…

なんとかならないのかな…とAmazonを見ていたら「遅延による送料の返金」という項目があったので早速使ってみることにしました。

そして数時間後。あっという間に返金がやって来ました。お、インドにしたら速いじゃん! と思って内容を見てみたら…


3万円(Rs.16829.00)程度のものの送料がたったの60円(30Rs)だって!!!!
送料として60円(30Rs)を返金しますと書かれていました。

3万円のものの送料がたったの60円!!!
あはははは!
インド人様、いつもながら冗談がうますぎます!!
そんな訳あるか! ふ・ざ・け・ん・なーーー!!!


このお店、返答した時に人の気持ちを考えたりはしなかったんでしょうか?
完全に逆効果で火に油を注ぐ結果になっています

ヒドすぎる!!!
本当にヒドすぎる!!
想像のナナメ上を行くあまりのヒドさにただ爆笑するしかありません

Amazonでもやっぱりインドはインドなんだなぁ…と改めて身を持って知らされたのでした。欧米のサービスが日本に上陸すると日本ナイズされていく様に、インドに上陸したAmazonは日本のそれとは比較もできないサービスレベルになっていました。

とは言うものの、広いインドでネットショッピングは便利です。今回はアマゾンのマーケットプレイスで購入したので返品不可だったのかもと思いつつ、次回はちゃんとAmazonの本体から買って返品可能かどうか、試してみたいと思っています。

そして問題のキャンバス地を使って描かれた神田さおりさんの作品はこちらです。
本当に美しい…素敵でした!!
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4 Comments + Add Comment

  • インドのリアルな現実が、生活レベルで理解できました。 何度こちらの主張をしても、無視するところ、
    いつか行ってみたいインドという国に対する、心構えの参考になります。
    いつも、ティラキタ通信をありがとうございます。

  • いやあ インドになれてるテイラキタ様でも、困惑されるのですね。
    そして、インドの商品は返品してもいいんですね。
    お仕事でインドから鉱石を仕入れていますが、私の場合
    1到着まで半年かかった
    2住所を書いたのに!なぜか北京に配送が1回 もう一回はペンシルヴァニアに配送。配送元に苦情を言ったら、全然問題ない!との一点張り。
    3画像とまったく違う色の石が!!

    結局、ストレスなくお買い物をしようとしたら、間にテイラキタさんのような、日本国内の名前の通った業者から購入するのが一番なんですよね

  • インドって永遠に慣れるということがない国だと思います。
    慣れたと思ったら、あの手この手で「飽きないように」問題? 楽しみ?と引き起こしてくれますので…
    インドからの石の輸入も大変そうですね…状況、本当によく理解できます。
    石がなぜかペンシルバニアに…www
    インドって……………

    でも、インドって信頼できる人達もいますので、その人達を出会うことが出来れば、まぁまぁスムースに仕事できますよ。 とは言うものの、どうやってそういう人達と知り合うかが問題なのですが…

  • インド人にとっても日々の生活は戦いなのだと思います。
    返品もしてくれない、クレーム言っても通じない。

    でも彼らはそんな国を「自由がある」と言って心から愛しています。
    「返品もしてくれない、クレーム言っても通じない」のは働く側から見たら、売ったらあとは自由って事ですからね(笑)

    インドはある意味、本当に自由なんですよね。個々人が個々人のルールで動いていて。
    お店にしても、決まったルールなんてどこにもありません。

    私達も、色々困るんですが、でも、やっぱり日本が息苦しくなってインドに惹かれていますので…インドの自由さを非常に好ましく思っています。

    しかし…いい面と悪い面は常に隣り合わせですね。

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