今年も「不思議で面白いインドとアジア」を伝え続けます!!


■世界は危機に瀕している
毎週お送りしているこのブログ、新年ということで、今回はティラキタがどんな事を考えて商品を選んだり、仕事をしているかをお伝えしたいなと思って書いてみます。

ティラキタは「不思議で面白いインドとアジアを伝えたい」と心から思っています。「不思議で面白いってなんじゃそりゃ?」って思われるかもしれないんですが、実は、私達が住んでいるこの世界からは色々な「不思議で面白い」が消えつつあるのです。正直な話、「不思議で面白い」は大きなピンチに面しています。

東南アジアやインドに行くと、地域ごとにいろいろな人達がいて、いろいろな異なる文化があり、色々な発見があります。画一的でなく、色々なものがあること。いろいろな人達が自分たちの気持ちいい慣れ親しんだ伝統的な生活スタイルで暮らしている。そしそれが私達日本人の視点から見ると、全く考えも出来ず、「え! こんなことがあるの!!」と完全に常識を覆されてしまう…それがティラキタの考える「不思議で面白い」です。

その「不思議で面白い」事の大切さに気が付いたのは15年前に南米を旅行していた時のことでした。私達インドパパ夫婦は、世界一周をしようと考え、まずは米国にわたり、それから中米に下り、南米に行き、南米で車を購入して南米一周をしたのでした。

その旅行はこちらのサイト「電脳吟遊詩人世界を行く」に纏まっておりますが、インドパパが旅行している中で気が付いたのは「世界は高速道路とショッピングモールで出来上がってる」って事だったのです。

一番初めに渡った米国には大きなショッピングモールがあり、人々が車でモールに物を買いに行く風景がありました。人々は土日になるとちょっと遠くの大きなモールに行って一日を過ごします。モールの中のフードコートでピザを食って、炭酸飲料を飲んで、それを週末の楽しみにしているかのようでした。人々はブクブクに太っていて、まるで肥育された牛のようでした。これって、まぁ、米国ではふつうのコトでしょう。

じゃあ、他の世界はどうなのか? ブラジルは…アルゼンチンは…エクアドルは…コロンビアは…エルサルバドルは…色々旅行して廻りましたが、本当に残念なことに、世界の多くの国々は「高速道路とショッピングモール」で出来上がっていました。さすがに米国ほど肥満度は高くなかったですが、まぁ、多くの国々で人々は太っていました。

どこに行ってもスーパーがありました。
どこに行っても車で買い物に出かける人々の姿がありました

何だこりゃ?
日本で見た光景と一緒じゃないか。
世界はこんなもにつまらない場所だったのか?

旅行中、モールを見る度に、足を運ぶ度に、心のなかに澱のように貯まる疑問でした。

これって、実はインドでも、タイでも、インドネシアでも例外ではありません。世界のどの国でも同じように進行している事なんです。インドの郊外に行くとショッピングモールが立ち並び始めています。

■高速道路とショッピングモールの世界が経済成長らしい
この「高速道路とショッピングモール」だけの世界になることを、私達の世界ではどうやら「経済成長」と呼ぶらしいです。人々は大きなモールができると自然と行きたくなるものだとそういうふうに定義づけられています。人を呼ぼうとTVや雑誌でいかに素敵かと宣伝が繰り広げられます。

ここ最近では大きなスーパーはその経済力を背景にしてコンピュータシステムを駆使し、ビッグデータを使い、みんなの欲しがりそうなものを効率的に並べています。僕らは自分でモノを選んでいるように見えて、実はビッグデータの分析したものを買わされています。

今まで小さなお店で小さな幸せを追い求め続けていた人たちは大きなスーパーの中に吸収され、売上管理をされ、データ分析でより売れるものを売らされています。もう、そこで働く人はその個人でなくてもいいのです。

そして、スーパーにとってはビッグデータでみんなが欲しがりそうなものを揃えているのだから、買う人がボクでなくても、キミでなくてもいいのです。

僕らは消費者という名の大多数の一人なんであって、自分とか、個性とか、そんなものは必要とされていないと考えるべきなのでしょう。

■一人ひとりの個性を大切にしたいとおもうとき
「ボクって何?」
「キミって何?」

ボクやキミも、どこにでも居る大多数の消費者ではありません。ボクもキミも個性ある、この世に生を受けた大切な一人です。
だから、ボクやキミには個性があり、その集合体が個性のある地域であり、国になるはずなのです。
でも、世界を侵略しつつある「高速道路とショッピングモールとビッグデータ」は僕らをただのどこにでも居る消費者に変えてしまう………

さて、質問です。

働いても個性を求められない。
買う時も個性を尊重されているように見えて実はビッグデータで管理されている。
そんな社会で生きていきたいですか?
そんな社会はアナタにとって住みたい世界ですか?

人によって価値観は違うので、それでも良いという方も多いとは思いますが、個性なんてめんどくさいよって言う人もいるとは思いますが、僕達、ティラキタはそんな世界は心から居心地が悪いと感じるのです。「高速道路とショッピングモールとビッグデータの世界はとても生きづらいよね?」って心から思うのです。統計で管理された売り場で「キミはこれが好きなんでしょ?」って買う物まで予め準備されているのは僕らはまるでロボットでもいいかのようです。

僕たちティラキタはいろいろな人達がいて、色々な世界があって、色々なモノがある、そういう世界が大好きです。
人の考えの違いを認めることは、自分が違う考えを持っていることを認めてもらうことです。
他の国の違いを認めることは、自分たちの日本人としてのアイデンティティも同じ様に大切にして貰えることだと思います。

■不思議で面白いインドとアジアを伝えたい
「不思議で面白い」を通して、世界はこんなにも豊かなんだ、世界はこんなにも違いに満ちているんだってみんなに伝え、そしてティラキタのお客様に向けて商品を作ってくれる人たちの生活が「ショッピングモールと高速道路とビッグデータの世界」にならず、そのまま残るようにしたい。

僕らは14人のお店です。小さなお店です。小さな力です。

でも、きっと。僕らのようなお店を好きでいてくれる人たちが増えれば、「ショッピングモールと高速道路とビッグデータの世界」からこの世界の「不思議で面白い」をちょっとは守れるのではないかと。資本主義と同一化と言う名の大きな変化から僕達の世界をちょっとでも守れるのではないかと。そして私たち一人一人の個性も一緒に守れるのではないかと。

そう、思うのです。

小さな力ですが、僕たちはそう思いながら仕事をしていきたい。多様な世界の文化を伝えていきたい。

僕達がこの様な思いを大切にしつつお店を続けていくことが出来るのも、ブログを読んでくれて、買い物をしてくださる皆様がいるお陰です。

いつも本当に有難うございます。
今年もよろしくお願いいたします。
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