とろけたガラスが美しい♪ 南国バリのガラス工房を訪問する



今回は、バリ島で、こんな不思議な事をしている工房を訪問してきました。
はてさて、これは何をしているのでしょうか?



今回の話の舞台はバリ中部ギャニャールの近く。地図ではこちらの場所になります。


バリってば本当に素敵な土地です。街を歩けば芸術的な神様がお出迎えしてくれます。


屋台のインドネシア料理は美味しくて


路地裏は南国ぽっくて可愛くて


バリニーズたちはみんな敬虔で、毎日神様にお花を欠かささず


そんな南国で、丸みと手作り感が溢れる、素敵なガラス製品を見つけました。一番最初に発見したのはバリのスパだったのですが、このようにオイルを入れて使われていたんです。


そして、もっと不思議なことに、このガラス製品、とろりととろけるように、木の形に沿って作られているものもありました。はてさて、これはどのように作られているのでしょう…??


バリ在住のあずささんに聞いてみました。

あずささん、街でとっても素敵なガラス製品を見かけたんですが

それ、実は日本人の方が作り出したんですよ

え? バリ特産じゃないんですか?

バリ島でしか作られていないとは思うので、特産といえば特産ですね。

イタリアでガラス制作を学んだ鳥毛さんという方がいらっしゃって、その方がバリの人たちに作り方を教えていったんです。バリの中に数軒のお弟子さんの工房があるんですよ

すごい興味があるのですが、訪問できますか?

もちろん!! 私の知り合いの工房に行ってみましょう♪

という事で、素敵なガラス製品を求めて、バリ中部に旅立ちました。

■ガラス工房は田舎から世界につながって
車に乗って到着した所は、変哲もないただの田舎でした


あずささん、ここなんですか?

そうよ。外からでは中で何をやっているか解らないと思うのですが…中に入ってみましょう

言われるがままに入ってみると…そこには制作中のガラス製品がたくさん!!!


すごくたくさんありますね!! 想像以上なのですが。

社長さんが工房の説明をしに出てきてくれました。

こんにちは。イダです。イダ・アユといいます。1998年にうちの旦那が鳥毛さんの元で修行して、2002年に独立して工房を構えて今に至るんですよ。

うちはバリだけではなくて、ヨーロッパ各国に輸出しているので、常にこれくらい作っています

ここからヨーロッパに輸出しているんですか?

そうなんです。今は17人のスタッフと一緒に働いていて、ランプを作ったり、お皿を作ったり、コップも作ったりしています。でも、今、人気なのはこの木と合わせたガラスの作品ですね。

スロバキア、アメリカ、スペイン、あとはヨーロッパ諸国など…。全世界の人たちが買いに来てくれるんですよ。

■制作工程を見てみます。
それではこの素敵な製品達がどのようにできるのか見てみましょう。今回、気になったガラス製品はこんな感じで、ガラスが木の上にとろりと溶けています。

ガラスは普通はこんな形をしていないはずでは…

と思いつつ、工房の中に入っていきました。眼の前に焼け焦げた木が出てきました。



木に切込みが入っていて、木の一部分が焼け焦げているぞ…なんでだ?


更に進んでいくと、職人さんがガラス細工をしていました。なんと、木の上にガラスを押し付けて、木が燃えているではありませんか。



よく見てみると、先程の焼け焦げた木の上に高温のガラスを当てて形を作っています。



更に奥に行くと、人が鉄でできた階段の上に乗ってガラスを吹いていました。サイズは違えど、同じことをしています。



どうやら、この工房では木に溶けたガラスを押し付けて造形をしているらしいぞ…


更に奥に行くと、吹きガラスが作られていました。こちらは土台の木を必要としない小さなポットを作っているのだとのこと


ガラスが溶けたように見える作品たちは、実はこのように作られているんですよ

バリの暑い気候の中で、暑いガラス製品を作るのは大変な仕事だけど。みんなが欲しがってくれるからやりがいはあるわね。

こんな作り方をしているガラス製品、始めてみました。まさか、木に溶けたガラスを押し付けて、燃やしながら作るとは…想像を遥かに超える作り方でした!!

■仕上げの工程
ガラスの形が出来上がると、次は最終工程です。尖っているところ、不必要なところをグラインダーで削っていました。南国の暑い中、大変そうです。


そして最後に、ペアになる木とガラスを合わせて完成!!!!


見ていてびっくりしたのは、木にナンバリングがされていず、ガラスにもナンバリングがされていないこと。100個以上あるバラバラの木とガラスを、勘で合わせていくとのこと。

そして素敵な花瓶ができました!!!





イダさん、素敵なガラス製品を作る過程で、何が一番大変ですか?

このガラス製品を作るっていう仕事はね、燃料の確保との戦いなのよ。実は、今現在(2024年夏)、インドネシアには十分な燃料がなくて…なかなか燃料が十分に確保できないの。それが悩みのタネね

燃料!!! なるほどなぁ…たしかにたくさん、燃料が必要ですもんね…



社長のイダ アユさん、工房の案内ありがとうございました!!
心を込めて、みんなで作っている素敵なガラス、日本のみんなに紹介しますね。


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