究極の地獄寺 – ワット・プート・ウドン
ワット・プート・ウドンはバンコクの北に位置するパトゥムターニー県ラムルーカー市にある超絶地獄寺。タイの地獄寺の中でも一2を争う規模とクオリティと聞き、インドパパ一家、早速行って来ました!!
いつも地獄寺に行くときに困るのが地獄寺までの行き方です。そもそも地獄寺は観光地ではありませんし、地元の人しか知りません。またタイ語の発音は凄く難しいので名前を知っていたとしても、その通りに喋っても全く通じません。目的地の町の名前「ラムルーカー」とタクシーの人に言っても全く通じません。
何台もタクシーを停め、何回も言いますが、やっぱり通じません。タイは良い国ですが、こんな時本当に困ります。困り果てた僕たち、ホテルのエントランスの人に「Pathum Thani, Lam Luk Ka, Wat Phut Udom」というのをタイ語で書いてもらい、タクシーに見せることに。
無事タクシーを捕まえ、バンコクの北に走ること2時間。大都会のバンコクを抜け、小さな町を抜け、だんだんと田舎の風景になって来ます。美しい田園風景が広がります。だいぶ田舎に来たなぁ…と思っていたらようやくワット・プート・ウドンに到着。料金は日本円で1000円から2000円くらいでした。
これがワット・プート・ウドン全景。流石は地獄寺界にその名を轟かす名刹です。お寺の廻りに不思議なオブジェが「これでもか!!! どうだ! 参ったか!」と言わんばかりにひしめいています。蛇のナーガもいるし、お坊さんもいるし、聖なる鳥もいるし…正面でこんな感じなのですから、中はどんな風景なのでしょう? がぜん期待が高まります。
このお寺の人たち、コンクリ像だけでなく、なんでも自分たちで手作りするのが好きなようです。
自作の自動車が転がっていました。自動車って、手作りできるものだったんですねぇ。
さっきのが小型車だとしたら、こっちの手作り自動車は軽トラでしょうか?
シートは木製、エンジンもよく見ると木に台座で支えられています。
自動車を自分で作ることのできる自由っていいですね。さすが自由王国タイランド!!
お寺の中に入って行くと、蛇が巻き付いたオブジェを発見!!
中で何かが廻っています
坊さんが電気の力でくるくると廻っていました。
なんじゃこりゃ??!!
よく見ると、托鉢ボウルを持っています。お賽銭を入れて欲しいのでしょう。
賽銭回収機能付き坊さん自動回転機です。
きっと世界に一つしかありません。
お寺の中には色々なオブジェがこれでもか!!とありました。
変なトリさん | 痩せすぎな人。指や体が超長いです。もっと栄養のあるものを食べたほうがいいよね!! |
牛に乗った南インド風の人。顔が丸くて可愛いです | 賽銭をいれると手がキコキコ動きます。こわーーい! |
さらにテクテク歩いて行くと、変なカニと、ベトナム戦争時代に使われたと思われるヘリコプターの残骸。
変なカニの上には神様と思われるオブジェが乗り、カニとヘリコプターの間には神様たちが宴会を開いていました。
世界でここだけしかない絶対的な異空間が展開されています。
他にも境内には不思議なオブジェ満載!
結構うまく作られているナーガ | この神様たちは一体何をしているのでしょう? |
ネズミに乗っている神様 | 丘に上がった人魚。ちょっと色っぽいかも… |
もっと歩いて行くと、タイの地獄寺にしばしばある地獄の地下迷宮がありました!
地獄へのエントランス。大きな口が開いています。
「中に入ったらこうだ!」と言わんばかりに4人の黒い人達が幸せそうな家族を捕まえています。
左の人は地獄の番人でしょうか?
中に入ってみると…そこは地獄のカーニバル!
この世のものと思われぬ異形のコンクリ像たちが待ち受けていました!!
これは何の地獄でしょうか? 禍々しい赤いライティング、地元の檀家さんたちが作ったと思われる手作り感満載の人形がさらに怖さを増しています。
これもまた別の地獄のようです。すごい世界です。
女性が責め苦を負わされている所です。見るからに痛そうです。
そういえばここの地獄、5バーツをいれると色々動いてくれます。首を切っている丸鋸が回転したり、骸骨が自転車を漕いだり、手に持っている斧を振り下ろしたりと迫力満点!
タイの地獄寺の多くはお金がないのか、メンテナンスが行き届いていず、その多くは壊れているのですが、ここは結構しっかりどれも良く動きます。インドパパ一家、途中で5バーツ硬貨が足りなくなって、入口に両替しに行ってしまいました。
変なサラリーマンと鬼の部屋。表情のないサラリーマンが微妙に怖いです。
そして…でました!! このお寺一番の見所、マカリーポンの木です。
マカリーポンとはタイに伝わる半人半植物の妖精で、木からもいだ果実…女を男たちは妻にするが、七日の内に男は気を失い、マカリーポンは萎んで死ぬ。死ぬ間際に「ワクワク」という声を上げるというのだそう。インドラが、信者たちが煩悩を捨てることができるか試すためにマカリーポンを創ったのだという伝説が残っています。
コインをいれるとカクカクと自転車を漕ぐ骸骨と、裸の女性の果実の対比が素晴らしく、現代芸術にも通じるアバンギャルドさがあります。悩ましい姿のマカリーポンですが、これを見て煩悩を捨てられる人がいるのでしょうか? ボクはむしろ煩悩だらけになってしまうような気がしますが…
しかし、女性の果実。ほんとうによく出来ています。
ねえねえ、檀家の人たち、喜んでこれを作ったでしょ! 作るの楽しかったでしょ。
だって、ここだけ明らかにクオリティが違うもん!