頼んだ荷物はいつ来るの? 近いようで遠い国インド



毎度のことですが…インドにはほとほと困らされます。
困った度にブログに書くので、

「インドパパさ、それが好きでインドと仕事してるでしょ?」とか、
ホント、マゾだよね?」とか、
「それが仕事ってありえない…」って友人に言われます。

今回はインドに注文した荷物が全然来ない話を書いてみたいと思います。

日本だったら注文して荷物が届くのは翌日です。ちょっと遅くても4、5日あれば届きますよね。
でも、はるか遠いインドとの取引はそうはいきません。

今回の始まりは今年の2月。2014年2月の事でした。取引先が見せたいものがあるというので、ティラキタ買い付け班、インドまで飛んできました。

目的地はインドの西の玄関口コルカタ、ヒンドゥー教の聖地バラナシ、インドの首都デリーです。コルカタでは楽器と、アーデバシーと呼ばれるインドの先住民族の人達の金属細工を探しました。バラナシでは宗教用品や布製品を。そして、デリーでは数カ所の市場を廻り、いろいろな人に会うという充実したスケジュールでした。



「今回の買い付けは2週間ね!!」とアメスピ君と元気よく出発。コルカタではやらた遅いCD屋さんにあたったり、ハルモニウムの工場を訪ねたり、バラナシの近郊では巨大な紡績教場に行き着いたり、そして疲れきってアメスピ君が病気になり、電車の中でゲロに倒れこんだり、ヤバいクスリにヤラれたりと本当に色々ありました。

色々なところを訪ねつつ、病気もしつつ、買い付けを進めます。手織りのカーペットも入手して、アグラの石製品もゲット、カシミールのペーパーマッシュ製品もいい取引先が見つかりました。買い付けもだいぶうまく行き、20フィートのコンテナで送れるくらいになりました。

インドから送るときに問題になるのが送料ですが、やっぱり航空便って凄く高いんですよね。例えばシタールなどの楽器を送ると、一個送るのに送料が3万円くらいかかります。できるだけ安く商品をお客様に提供したいので、今回は纏めてコンテナで送ることにしました。



デリーでお世話になっているドグラ君に聞いてみます

「今回はコンテナで日本に送ろうと思うんだよね」
「コンテナだったら安いからね」とドグラ君。
「どれ位で日本に着くかな…」
「荷物を準備するまでに1ヶ月か、それから発送して日本に着くまでに1ヶ月だから2ヶ月で到着するよ」
「そっか、2ヶ月か。じゃあ、コンテナにするね」


20フィート(7m)のコンテナだったら何でも入るので、更に頑張って買い付けをしました。最終的に買い付けた商品は6800Kg。6.8トンです。6.8トンの荷物って凄く大きいです。ティラキタ史上最大級の荷物の量です。航空便で送ると200万円くらいの送料がかかりそうな感じですが、コンテナだからそのへんは安心です。



買い付けを無事に終了し、インドを発ち、2月24日に帰国しました。2ヶ月後に来るっていうことで、倉庫の準備を始めます。倉庫も空っぽにして荷物の到着を待ちます。2ヶ月後ですから6月24日にはティラキタに来ているはずですもんね。



1ヶ月後に連絡してみます。
「ねえ、荷物揃った?」と聞くと…「まだまだだよ。半分くらい来たかな。時間かかるんだよ」
既に言っていることと話が違います。
まぁ、でも、インドですからそんなもんです。仕方ないです。

2ヶ月後に連絡してみます
「ねえ、荷物揃った?」と聞くと…「8割位できたよ」との事。
案の定、ズルズル遅れている模様です。でもインドですから…ええ、仕方ないんです。
ティラキタの倉庫は空っぽのまま。
だんだんと困ってきました。



3ヶ月後に連絡してみます
「ねえ、荷物揃った?」と聞くと…「あと、ちょっと!! アグラの石製品が遅いんだ…」との返事。
まぁ、石を人間の手で掘っているのでしょう。遅いのも分かる気がします。
でも、本当に困ります。そろそろ、荷物が欲しいです。

「店長、荷物はいつ来るんでしょう?」とみんなに聞かれます。
「インドの事だからねぇ…マジ困るよねぇ」と答えるしかありません。

結局、3ヶ月半後に全部揃ったとの連絡があり、書類を作るのに更に半月かかり、コンテナが出来上がったのが7月20日。この時点で既に4ヶ月が経過していました。

「これから出港するから、受け取れるのは8月20日頃だよ」とのインドからの連絡です。荷物が出来上がって、出港したのですからもう間違いはないはずです。8月20日の受け取りに向けて準備します。

そして8月20日になり…ぜんぜん荷物はやって来ません。
おかしい…荷物はどこに行ったのでしょう…?

「ねえ、どうしたの? ちょっと船会社に聞いてみようよ」という事で聞いてみると…
「船ですが、9月4日に韓国の釜山に入港します」との答え。
「え? 釜山? なんで???」疑問だらけです。

船会社に詳しく聞いてみると…今回の荷物は、デリーでコンテナの形になり、列車に乗せられ、ムンバイまで2000Kmを陸送され、そこから船に乗り、シンガポールを経由して釜山に行き、そこから日本にやって来るのだそうです。デリーから3回も乗り換えがあるのか…しかもシンガポールと、釜山で船を待ってから来るのか…そりゃ、遅いはずです。

そして最終的に日本に着いたのが9月10日。
注文してから、もう、半年が過ぎていました



日本に来たので早速、通関です。
通関しようとおもって倉庫さんに連絡すると…

「シルバーウィークで倉庫が混んでいますので…受け取りは10日後の9月22日ですね」

マジカ…すぐ来ると思ったんだけどなぁ…ああ、本当にインドって遠いよ。
いつも大きな心でインドを許すティラキタですが、今回は本当に待ちくたびれちゃいました。

飛行機で人間が行くと8時間で着くインドは、船便だと2ヶ月、荷物を注文すると半年も待たなければやってこない遠い遠い国でした。
大きなコンテナの荷物は来週、通関に行き、コンテナドーリーを業者さんに頼んでティラキタに25日の朝にやって来る予定になりました。コンテナを開けて、一個一個検品し、値段のチェックをして、皆様に紹介できるのはきっと11月くらいからでしょう。

全部HPに出しきるのはきっと来年の2月くらい…買い付けから考えると完全に一年コースです。
インドって近いようでいて、本当に遠い国なんですねぇ…改めて強く感じた一件でした。

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