ハルモニウムの工房に行ってきました!
インド楽器といえば弦楽器のシタールや打楽器のタブラが国際的に有名ですが、インド国内で一番多く販売され使用されているのはシタールやタブラではなく、弦楽器のハルモニウムだったりします。
ハルモニウムは、ふいごから空気を送る事により、金属製のリードが振動して発音するタイプのオルガンと同じタイプの楽器です。オルガンは足で空気を送ったり、機械で空気を送ったりするのに対し、ハルモニウムは演奏者の片手によってふいごを動かし、空気を送る所が違います。
ハルモニウムは1842年にフランスで誕生したと言われています。パイプオルガンの設備投資が余りにも高額なため、アコーディオンのようなリードを用いてオルガンの代用を図って生み出されました。演奏の度に調律を行う必要がなく、携帯性にも優れていることから、古典声楽や宗教歌謡の伴奏楽器として、インドやネパール、スリランカなどで広く使用されています。ヨガの時に歌われる、インド版賛美歌キールタンを歌う時にも使われます
今回ティラキタ買い付け班は、楽器で有名なコルカタのハルモニウム工房を訪ねました。今回訪ねたハルモニウム工房はティラキタで輸入しているようなしっかりした製品ではなく、インド国内向けの安めのハルモニウムを制作している工房です。
ハルモニウム工房はコルカタの楽器屋が集まるストリート、ラビンドラ・サラニの一角にありました。建てられてから100年位経っているんではないかとも思える古色蒼然たる建物の中にありました。看板もすすぼけ、蜘蛛の巣が張っている感じ…まさに社会主義都市コルカタの裏通りと言った感じです。
中に入ってみると…なんじゃこりゃー! 入り口が木くずだらけ! 足の踏み場もありません。「木くずをパッキングに使うんんだよ。だから取ってあるんだ」とのインド人の話ですが、もうちょっと整理しても良いのではないでしょうか…
インドでは私達がホームセンターで見るような綺麗で平べったい木材は簡単には手に入りません。だから各楽器工房では木から板を切り出して、自分たちで平べったく加工して使っています。木を切り出し、鉋で平面にして…すでにここからして現代ではない気がしてきます。
木が平面になると、やっとこハルモニウムを作り始めることができます。木をハルモニウムの大きさに切って、釘と木工用ボンドで箱を作っていきます。インドに行っていつも思うのは、インド人は地べたで作業するのが好きなんだなぁ…って事。日本人だったら机を使って作業すると思うのですが、彼らはいつもこの写真のように地べたで作業をしています。
4つの木の板を組み合わせてハルモニウムの形を作り上げていきます。
木を組みわせ、塗料を塗ってハルモニウムの外形が出来上がりました。だんだん、私達の知っているハルモニウムの形になってきました。奥にカレーの鍋が見えたので「ご飯もここで食べたての?」って聞いたら「そうだよ!」って言ってました。こんな木くずだらけのところではなく、もっときれいなところで食べれば良いのに…
ハルモニウムの形をした箱の中に、ふいごのや空気穴の部分などを作りこんでいきます。見たところ工具はノコギリとトンカチ、ヤスリなど、昔ながらの手動の工具しかありません。ここでは全部が手作りで、電動工具なども使われていないようでした。
鍵盤を作る工程を見てみます。鍵盤も一本一本、木の板から切り抜いて作っています。既成品の木の棒から作っているわけでなく、ここコルカタでは全部素材から手作りです。
鍵盤の原型ができました。
これはハルモニウムの心臓部であり、実際に音を出す部分であるリードを調整している所です。リードは外部のリード屋さんから買っているのだそうですが、買った時の状態では音がバラバラでイマイチなのだそう。それを1リード、1リード、丁寧に時間をかけて調整して、お店の音にするのだと言っていました。
そうして出来上がるのがこんな感じのハルモニウムです。写真はティラキタでも一番廉価版のハルモニウムですが、この工房で作っているのはこれよりも安いハルモニウムです。安いハルモニウムって結構トラブルが多いので、ティラキタでは一切扱っていないんですよね。
でも、そんな安いハルモニウムでも、インドでは完全に全部手作りでした。100年前、200年前と一切変わらない伝統的な方法なのでしょうね。次に機会があったら、もっと高級なハルモニウムを作っている工房を訪ねてみたいなぁ…と思っています
ハルモニウムは、ふいごから空気を送る事により、金属製のリードが振動して発音するタイプのオルガンと同じタイプの楽器です。オルガンは足で空気を送ったり、機械で空気を送ったりするのに対し、ハルモニウムは演奏者の片手によってふいごを動かし、空気を送る所が違います。
ハルモニウムは1842年にフランスで誕生したと言われています。パイプオルガンの設備投資が余りにも高額なため、アコーディオンのようなリードを用いてオルガンの代用を図って生み出されました。演奏の度に調律を行う必要がなく、携帯性にも優れていることから、古典声楽や宗教歌謡の伴奏楽器として、インドやネパール、スリランカなどで広く使用されています。ヨガの時に歌われる、インド版賛美歌キールタンを歌う時にも使われます
今回ティラキタ買い付け班は、楽器で有名なコルカタのハルモニウム工房を訪ねました。今回訪ねたハルモニウム工房はティラキタで輸入しているようなしっかりした製品ではなく、インド国内向けの安めのハルモニウムを制作している工房です。
ハルモニウム工房はコルカタの楽器屋が集まるストリート、ラビンドラ・サラニの一角にありました。建てられてから100年位経っているんではないかとも思える古色蒼然たる建物の中にありました。看板もすすぼけ、蜘蛛の巣が張っている感じ…まさに社会主義都市コルカタの裏通りと言った感じです。
中に入ってみると…なんじゃこりゃー! 入り口が木くずだらけ! 足の踏み場もありません。「木くずをパッキングに使うんんだよ。だから取ってあるんだ」とのインド人の話ですが、もうちょっと整理しても良いのではないでしょうか…
インドでは私達がホームセンターで見るような綺麗で平べったい木材は簡単には手に入りません。だから各楽器工房では木から板を切り出して、自分たちで平べったく加工して使っています。木を切り出し、鉋で平面にして…すでにここからして現代ではない気がしてきます。
木が平面になると、やっとこハルモニウムを作り始めることができます。木をハルモニウムの大きさに切って、釘と木工用ボンドで箱を作っていきます。インドに行っていつも思うのは、インド人は地べたで作業するのが好きなんだなぁ…って事。日本人だったら机を使って作業すると思うのですが、彼らはいつもこの写真のように地べたで作業をしています。
4つの木の板を組み合わせてハルモニウムの形を作り上げていきます。
木を組みわせ、塗料を塗ってハルモニウムの外形が出来上がりました。だんだん、私達の知っているハルモニウムの形になってきました。奥にカレーの鍋が見えたので「ご飯もここで食べたての?」って聞いたら「そうだよ!」って言ってました。こんな木くずだらけのところではなく、もっときれいなところで食べれば良いのに…
ハルモニウムの形をした箱の中に、ふいごのや空気穴の部分などを作りこんでいきます。見たところ工具はノコギリとトンカチ、ヤスリなど、昔ながらの手動の工具しかありません。ここでは全部が手作りで、電動工具なども使われていないようでした。
鍵盤を作る工程を見てみます。鍵盤も一本一本、木の板から切り抜いて作っています。既成品の木の棒から作っているわけでなく、ここコルカタでは全部素材から手作りです。
鍵盤の原型ができました。
これはハルモニウムの心臓部であり、実際に音を出す部分であるリードを調整している所です。リードは外部のリード屋さんから買っているのだそうですが、買った時の状態では音がバラバラでイマイチなのだそう。それを1リード、1リード、丁寧に時間をかけて調整して、お店の音にするのだと言っていました。
そうして出来上がるのがこんな感じのハルモニウムです。写真はティラキタでも一番廉価版のハルモニウムですが、この工房で作っているのはこれよりも安いハルモニウムです。安いハルモニウムって結構トラブルが多いので、ティラキタでは一切扱っていないんですよね。
でも、そんな安いハルモニウムでも、インドでは完全に全部手作りでした。100年前、200年前と一切変わらない伝統的な方法なのでしょうね。次に機会があったら、もっと高級なハルモニウムを作っている工房を訪ねてみたいなぁ…と思っています