2018年 – 変わるバンコク、変わらないバンコク
インドパパが初めてバンコクを訪ねたのは1995年の事ですから、もう23年も前のことになります。その頃のバンコクには、スカイトレインも地下鉄もありませんでした。
ティラキタを開店してから頻繁にバンコクに通うようになりましたが、訪ねる度にバンコクはどんどん変わっていきました。工事だらけで、渋滞が激しいなぁと思っていたらスカイトレインと地下鉄が開通していたり。ホアランポーン駅の前に並んでいたイサーンからやってきた、ソムタム売りのお姉さんたちが居なくなったりと、バンコクは徐々に、徐々に近代化していきました
2017年末にバンコクを久しぶりに訪問しましたが、今まで訪問してきな中で、一番変わったんじゃないだろうか?と思われる程の変化がバンコクに起きていましたのでレポートしたいと思います。
■バンコクの空から電線が消える
東南アジア名物の、電線のおばけがバンコクでは、徐々に消えつつあります。
バンコクの電線と言えば、こんなのとか。
こんなのとかばっかりで、お世辞にも綺麗だとはいえなかったのですが。
なんと、この、おばけ電線がなくなるというのです。
私達が訪問している間も、この様に電線を下ろし、地中化に向けて工事をしていました。11月8日からピッサヌローク通り、ナコンサワン通り、ペチャブリー通りで電柱を撤去し、電線を地中に埋め始めました。バンコク市は市内の214キロの区間に渡って電線を地中化する予定とのことです。
その様子をタイ在住の友人に聞いた所…
地中化して一見きれいになったようにみえるけど。電線をギュウギュウって地中のBOXの中に詰め込むだけだし。地中化するエリアは全部停電して、セブンイレブンまで停電したのよ。やっぱりタイなのよ!!
なのだそうです。でも、あまり電線を地中化しない日本と比べたら、やるだけマシな気がしますけどね…
■赤バスは健在だけど
バンコク市民の足として親しまれてきた赤バスは健在ですが、バスの中でシャカシャカと丸い筒を持って、代金を回収しに来る風景が消えるかもしれません。
赤バスの中にプリペイドカードの機械が設置され始めました。そのうち日本と同じように全部キャッシュレス&ワンマンになるのでしょう。
写真の赤バスの先頭に、緑のE-TICKETと言うステッカーが貼ってありますが、これがプリペイドカードの機械付きの赤バスです。しかも、このプリペイドカード式のバスにはGPSが積まれ、バスが今どこにいるかすぐ分かるようになるらしいですよ。
バンコクの風物詩とも言うべき、バスの中の料金回収がなくなるのは往年のバックパッカーとして大変寂しい限りですが、それも時代の流れなのでしょうね。
■バンコクの屋台事情が変わった
バンコクから屋台がなくなる!と大きなニュースになりましたが、実際に行ってみると、事情はちょっとニュースとは違いました。
久しぶりに行った旅行者の視点で見ると、変わったんだけど、あまり変わらない感じでした。現地の人に聞くと「もの凄い変わったんだよ!」って言うのですが、屋台が完全になくなったかと言うと、そうではないのです。
たまに訪れる旅人視点で見る限り、バンコクの屋台は健在でした。
チャイナタウンでも屋台は営業していました。
スクンビット通りでも、電線のおばけの下で屋台が営業していました
小さい通りでもこの様に屋台は営業していました。
話によると、屋台が撤去されたのは大通りに面した所がメインで、小さな路地の屋台は概ねそのままなのだとか。確かに昔は屋台だらけだったプラトゥーナムの歩道からは屋台がほぼ撤去され、歩きやすくなっていました。
チャイナタウンとカオサンは条件付きでオッケーで、スクンビットに今まだ残っている屋台は、賄賂を払っているのではないかとの事です。今まで営業していた屋台はどこに行ったかというと、空き地を見つけて屋台村みたいなものを作り、みんなで集まって営業している模様です。
南国と言うこともあり、外で食べるのが好きなタイ人。屋台が少なくなったからと言って外で食べる文化がなくなったわけではありません。
実際にそのような屋台村に行ってみましたが、オープンエアーで、落ち着ける椅子があって、色々なお店から好きに料理を取って楽しむことができる最高な場所でした。
ニュースを聞いたときはバンコクからから屋台が完全になくなるのかと思っていましたが、開放的で楽しいタイは全然変わっていませんでした。
旅行者にとっては、まずは一安心なのかなと思います。
■タイ人の信心深さは昔のまま
どんどん高層ビルが立ち並び、世界有数の大都会化していくバンコクですが、信心深い、人々の心は変わっていません。バンコクのイセタンの前には、霊験あらたかなガネーシャの像があるのですが、みんなこのように手にお線香を持って真剣にお祈りしていました。
■渋滞は、よりひどくなった
渋滞は、目に見えてひどくなっています。高速道路や車線の多い道路の整備が遅れているにも関わらず、車だけ増え続けるからでしょう。車は増えて渋滞も増えましたが、以前は挨拶のように鳴らしていたクラクションが聞こえなくなったので、逆にちょっとだけ静かになったような気がします。
夜になると、バンコクの至る所でこのような渋滞が発生します。
車が役に立たなくなってしまったので、渋滞も、狭い道もスイスイ行ける乗り物、バイクタクシーが大人気でした。バイクタクシーは危ない乗り物だと思うのですが、便利さには勝てないのでしょう。20年前もバイクタクシーがありましたが、明らかにバイクタクシーの数が増えています。
■タピオカミルクティーが大人気
バンコクの街中にはジューススタンドがたくさんあります。その昔はこんなにいっぱいなかったと思うのですが、年々増えていって、大分過当競争ぎみ。それでもやっていけるのは、バンコクが暑くてみんな、水分を欲しているからでしょうか?
スタバの小型版みたいなお店がスカイトレインの各駅には必ず何店舗もありますし、道路に出たら出たでまたあります。
人気のメニューは、もちもちのタピオカを入れた、タピオカミルクティー。ミルクティーの甘さと、タピオカのもちもちがバンコクっ子の心を捉えて離しません。