そこはインドの薬草庫! 植物相が豊富すぎるケララの山の中を歩く
今回はインドに太古の昔から伝承されてきた民間医療アーユルヴェーダのハーブと、オイルの作り方についての話をしたいと思います。
ティラキタにやってきているアーユルヴェーダのオイルはこんな感じの商品ですが。これ、どんな場所からやってくるんでしょうね?
いのちがある所には、病気があり、死があるのは、自然の摂理です。人類の致死率は100%で、私も、あなたも、そのうち病気になって死んでいきます。
人間はみんな死ぬのだ
現代において、医療は高度化し、病気の見立て、製薬などは一般の人々の手の届かないところに行ってしまいましたが、それはここ100年だけの話であって、ホモ・サピエンスが登場してからの30万年間のほんの瞬きにしか過ぎない瞬間の話です。
30万年の間、我々人類は、病とどのようにして戦ってきたかと言うと、身の回りにあるもので解決するしかなかったことが、容易に想像がつきます。
風邪をひいたら生姜湯を飲むといいよ
日本だったら生姜湯ですが、インドではどうだったかというと、やはり彼らもまた、身近に手に入る植物たちをどうにかして役立ててきました。
インドでも、日本でも、そのへんに生えている草花を使うしかなかったんだよな
そして、インドのアーユルヴェーダはこのハーブの体系を高度に進化させたものです。
■アーユルヴェーダは砂漠の国にも
インド全土で実践されている民間医療がアーユルヴェーダです。インドではアーユシュ(Ayush)省と言う、アーユルヴェーダ専門の省庁が出来るくらい認知されていて、インドの各州にアーユルヴェーダ専門の大学も存在します。グジャラート州にも、ラジャスタン州にも。
インドの各州にはアーユルヴェーダ大学があります。
でも、アーユルヴェーダはハーブを扱うものだと言うのに、インドの多くの地域にはそのハーブが生えていません。
ラジャスタン州はこんな国です。
グジャラート州もこんな国です。
アーユルヴェーダはハーブを使うと言うのに、ハーブはどこにあるのだ?
■ケララはインドのハーブ庫!
ティラキタ買付班、南インドのケララ州にやってきました。ケララ州には、インドを代表するアーユルヴェーダのメーカー、KOTTAKALや、ティラキタでも取り扱いさせていただいているThe Arya Vaidhya Pharmacy(AVP)を始め、数多くの会社が集まっているお土地柄です。アーユルヴェーダ製品を作っているメーカーは、ほぼケララにしかない!!と言っても過言ではありません。インド全土で実践されれれいるアーユルヴェーダですが、実際の製品となると、ほぼケララ州の独壇場なのです。
ケララ以外でアーユルヴェーダ製品を作っている場所があるのかな??
そして、特にアーユルヴェーダが盛んな聖地トリシュールには、アーユルヴェーダ大学や薬局が数多くあり。人々がアーユルヴェーダを真剣に実践していました。
■ケララの山の中にやってきたら一目瞭然
ある土曜日のことです。お仕事がなくなったので、ケララの山の中にお散歩に行きました。
窓ガラスが入っていないケララのかわいいバスに乗って、眺めがいい場所に小旅行です。
ミニオーティと言う、ちょっとした山の上の場所です。インド人達は基本的に暑い場所に住んでるので、標高が高くて涼しい場所が好きなんですよね。地図ではこちらの場所です。
そして、ミニオーティの展望台から、ケララの大地を眺めたところ…
あ〜〜〜。ここがアーユルヴェーダの土地なのか!!!
そりゃそうだ。
ここは緑がたっぷりだもんな!!
森の中をてくてく歩いたら、植物相が豊かなこと!! 様々な種類の木々に、様々な種類のツタが巻きつき、そして下草や草花が生え、そこはまるで自然の植物園です。
アーユルヴェーダでは、自然の全てを薬とみなしているとの事ですが、ここに生えている植物がミックスされ、濃縮されて、ティラキタにやってきているアーユルヴェーダオイルになるのだなぁと…
道を歩きながら、目についた植物たちの写真を撮影していたのですが、まぁ、あることあること…種類もたくさん!!!
AVPのシャンプーに使われているハイビスカスが咲いていました。ハイビスカスのエキスは髪の毛にやさしいのだそうですよ。
これだけ植物があったら、当然、これを活用しようと思うよねぇ
アーユルヴェーダ工場に行って、植物を粉砕しているお部屋を見学させてもらったりするのですが、あの植物たちが使われているのね!!と百聞は一見にしかずで、ただ納得のケララ山散歩なのでした。