ウザくて暑苦しくてしつこい、リアルインドが楽しめるパリカバザールに行ってみた

■パチ物が少なくなってきたインド
数年前に面白いパチ物のドラえもんのレポートを書いたのですが、実は今年の2月にインドに行ったら、忽然と市場からパチ物のドラえもんやミッキーマウスが姿を消していました。

以前だったらこんなのも!!


こんなのも!!


こんなのも!!!


こんなのも!!!


こんなのも!!!


インド人の自由さが炸裂したパチ物商品が色々な所で発見できたのですが、今はデリーのどこを歩いても同じ顔の正規品ばかり。

独自の自由な解釈を加えた、クリエイティブで楽しいパチ物はすっかり姿を消していました。

もちろんドラえもんやミッキーマウスはちゃんとした著作物ですので、著作権は守られるべきで、パチ物は許されるわけではありません。

でも!! でも!! でも!!
自由な表現のパチ物、楽しいんだよ!!

正直、パチ物が居なくなったことで、ある種の面白さがなくなってしまい、なんだか寂しくなりました。

デリー中に生息していたパチ物のドラちゃんが1年も絶たないうちに絶滅したということは、パチ物を扱っているお店に「訴えるぞ」と弁護士が言って廻ったとしか考えられません。

持っている在庫を廃棄するのだってお金がかかる訳ですから「パチ物はダメですよ」と、インド人に優しく言った所で、誰も従うわけがありません。「では、お前。倍の値段で全部買え」と逆ギレされるだけの話です。日本みたいに「パチ物はダメですよ」って言う空気を作るだけで、ほぼ全員が右向け右式に従う国とは違います。

奴らはまず自分が正義! 自分の考えることが絶対に正しいと信じています。
そしてカネ・カネ・カネ!
奴らは…特にインド商人は損することを絶対にしません。

そんな人たちばかりが住むインドで、1年で何かが大幅に変わったら…何らかの脅しや渋々従わざるをえない強力な力が働いたとしか考えられないのです。

毎年冬にコルカタに数ヶ月滞在する女流タブラ奏者さんも「面白いドラえもんの数が少なくなったのよ…」と嘆いていましたので、インド全土でパチ物の取り締まりが行われていると考えて間違いなさそうです。

インドも世知辛くなった…いい事なんですが、正直残念でなりません。

■新しいモールがどんどんできるインド
デリーの中心部にあるエアコン付きモール パリカバザールが全盛だったのはエアコンが貴重品だった20年前のことです。

45度にもなるフライパンの上のように熱いデリーの日々で、唯一、エアコンに無料であたれる場所がデリーの中心部、コンノートプレースのド真ん中にあるパリカバザールでした。その頃、バックパッカーだったインドパパは暑くなるとパリカバザールに用事もないのに遊びに行ったものです。

郊外に綺麗なモールなどが出来るようになって、自然とパリカバザールに足が向かなくなりました。

写真は空港近くのアンビエンスモールなのですが、今、インドではこんな巨大モールがどんどんオープンしているのです。こういうモール、綺麗でいいんですが、行ってみると僕達の知っている世界=日本と変わらなくって、ちょっと残念な気持ちになります。





■15年ぶりにパリカバザールに行ってみた
たまたまコンノートプレイスに行く用事があったので、つい先日、15年ぶりにパリカバザールに行ってきました。

パリカバザールはインドの本当に中心部。日本の銀座のような場所にあります。世界で一番大きなインド国旗が風になびき、オートリクシャが並んでいます。まさに絵に描いたようなザ・インド。


パリカバザールは地下のモールなので、地上にはこんな小さな入口しかありません。最新のピカピカなモールに比べると、まるで垢抜けていず、懐かしい昔のインドな感じがビンビン伝わってきます。


中に入ってみると、昔の設計の地下街だけあって天上はちょっと低め。エアコンは効いていますが、ちょっと涼しいかなというくらいの効き具合で、さわやかな感じは全くしません。

しかもインド人達は地下街の中でもお構いなしに、バンバンお香を焚きますので、空気が白っぽくなっています。インド人達はナゼかお香が大好き。狭い部屋の中でも、部屋の空気が真っ白になってもお構いなしです。

「お香の副流煙の中にいて、健康を害さないのか?」と素朴な疑問が湧いてきますが、お香が好き、宗教を大切にして毎日の礼拝をきちんとしていると言う名目の前では、健康なぞ、どうでもいい事なのでしょう。



パリカバザールではちょっと歩くだけでどんどん声をかけられます!!!

狭い中に大勢のインド人が詰まり、エアコンが効いているにもかかわらず暑苦しさしかありません。
ウザくて、暑くて、そしてしつこい!!

ステレオタイプなインドの出現になんだか嬉しくなりました。
「これだよ! 俺が求めてるのはこのインドだよ!」



コンノート・プレイスが円形の街なので、地下街の中も円形です。テクテク歩くだけで元の場所に簡単に戻ってこられる親切設計。中に入居している店舗は衣料品さんが一番多く、その次に携帯ショップ、PCショップの順です。


これはパソコンやPlayStationなどの修理屋さん。山の様にジャンク品が積まれています。


サモサ等の軽食屋さん


真ん中の広場には涼を求めるインド人達が座ってゆっくり。ショッピングモールの中で、地べたに座って過ごす…とっても自由なインド人たちの姿がありました


いくら自由とは言っても、レジャーシート広げてくつろぐのは、流石にやり過ぎな気がしますが、彼らの基準ではこれもOKなのでしょう。


■B級のおもしろ商品が山盛り!

そして…やっぱりインドは期待を裏切らない!!
色々な面白い物がありました!!

FaceBookのT-シャツ
ロゴの下に「...makes work fun!(仕事を楽しくする)」と書かれています。 こんなキャッチコピー、Facebookにあったっけ? しかもFaceBookって仕事で使うものだったっけ?


そしてGoogleのT-シャツも!
こちらはロゴの下に「Log in...」と書かれていました。あまりの意味のなさ加減にじわじわ面白さが込み上げてきます。

キミだったらFaceBookとGoogleとどっちが好き?
どっちが好きって言われてもなぁ…


靴屋さんの看板には「昼2時以降の返品交換はしない」と書いてありました。
なんで昼2時以降?
どうして?


パソコンやPlayStationの違法コピーソフトが売っているお店もたくさん。


FarCryに、BattleFieldにモータルコンバットに…なんでもあります。パソコンソフトを買った友達に聞いたら「ソフトはインストールできたんですが、スパイウェアも同時にインストールされましたよ」との事。


有名ブランドの名前が全面に印刷されたインドの女性物衣料品クルティ。これでもか!とロゴが書いてあり、まるで耳なし芳一のようです。これ、日本で着る勇気のある人居ます??


パリカバザールをさくっと一周しただけで、こんなにおもしろいモノ、買っちゃダメなものが発見できました?!!!

「俺は毎日Face Bookを使ってるし、Face BookのTシャツ作ったら売れると思うんだよ!」と言って、著作権も考えず実際に作ってしまうような自由っぷりは、ルールに縛られた僕らから見ると激しく羨ましいです。

僕ら、こう言う猥雑で、人間の欲望が渦巻いてて、ごみごみした所大好き!!
アジアの楽しさって、こう言うB級感なんですよね!!

ビバ・B級!!


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1 Comment + Add Comment

  • デリーにはあまり縁がなかったので、ここも出来たての閑散としてた頃にいちどだけ行きましたが……そうか、今は郊外のモールに買い物客は移ってるんですね…( = =) トオイメ

    今はインド人も、エスカレーターには躊躇せずに普通に乗れるんだろうな…

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