インド伝統絵画パタチットラ 絵師が集まって生活する工芸村を訪問する



■素敵な伝統工芸を探して
ティラキタ買付班、常に素敵な伝統工芸を探して、世界のいろいろな所を歩いています。今年の春はインドのオディシャ州を訪ね歩いていたのですが、色々な場所を訪問しても、なかなか良い商品が見当たりません。

オディシャ州はヒンドゥー教の神様ジャガンナートのお膝元なので、ジャガンナートアイテムには事欠かないのですが。

これも。



これも。あまりにも現地感が強すぎます。


こちらはインドの結婚式アイテムらしいのですが、これもまた、日本人は誰一人としてほしくありません。


インドのみんなが頑張って作っている手工芸品だけど、日本の方々に受け入れて貰えそうなものって、なかなかないものね

そうだよね。1万種類の商品があったとして、選びに選んで、日本に持ってこれるのは10種類位かなぁ

え? それくらいなの?

うん。素敵な商品をインド全土から探すからね。素敵でも高かったらダメだしね

オディシャの布も素敵なんだけど、現地向けはやっぱり、色合いやテイストが強すぎるよね



そう言えば、さっきのお店に素敵な商品があったんだけど…
たくさんの絵の中に、シンプルで日本の家やお店でも飾れそうなのが一個だけあったの

と言いながら、この沢山の絵の中の、右上のシンプルな絵を指さしました。

写真の一番右上に半分だけ写っている赤い絵がそれです。



これが、今回のお題であるパタチットラ伝統絵画です。
こちらの写真は、日本に持ってきて、ティラキタ社内で撮影したものです。
シックでシンプル。そしてちゃんとインド風です。


■一度訪問したかった伝統絵画の村
インドはとにかく広い大陸です。
様々な場所があって、とにかく訪問したい所だらけなのです。

伝統工芸や手工芸が大好きなので、やっぱりどうしてもハンディクラフトエリアをウロウロしてしまいますけどね。

今回、パタチットラ絵画を求めて訪問したのはRaghurajpur(ラグラジプール)と呼ばれる、プリーから車で約15–20分ほどの伝統工芸村。ここは伝統的な手作業による布や絵・装飾のアートが生活の一部となっている村なのだそう。特に布に描く「パタチットラ(PattaChitra)」絵画が有名で、古くからの手仕事が今も受け継がれています。

村ではアーティストの家が工房になっていて、職人さんが実際に制作している様子を間近で見学したり、話したり、絵を譲ってもらう事もできるのだそうですよ。

地図ではここの地域になります。インドの東側で海沿いの地域です。


しかし、インドってば広いよねぇ…一生かかっても廻りきれないや!

ここ最近、経済成長が著しく、日本の企業の海外展開先として脚光を浴びるインドですが、広くて複雑なインドのこと、まだまだインドには昔のままのインドが残っています。

インドを深く知れば知るほど、インドは伝統文化の国なんです。

■オディシャは田舎だった!!
オディシャ州はインドの中でも割と牧歌的な風景の残る地域でした。

川のほとりでシーツを洗ってる光景を目にしたり。


牛ちゃんが道路をウロウロしていたりして、何とも心がホッとする古き良きインドが残る場所です。


買い付けでデリーやムンバイばっかり巡ってると、心がすさむ時があるよ

インドの街ってクラクションがうるさすぎますもんね

インド好きだけど、毎日だと辛くなる時があるね


そんな事を思いながら、今回はオリッサ州にやってきたのですが、なんだかとってもホッとする素敵な場所でした。



■ラグラジプールは小さな村だった

オリッサのラグラジプールの事は前から話を聞いていたんだよ

素敵なところなの?

オリッサ州を代表する絵画パタチットラの街だって言うことなんだけど
どんなモノが待っているか楽しみだよ


という事で向かいました!!

プネーから車で30分くらい走ったでしょうか。
川での洗濯風景を見て、牛を避けながら走って。
なんだかとっても田舎にやってきました。

到着したラグラジプールは、歩いてほんの2〜3分ほどの、とても小さな村でした。


小さな村の中に、絵画を作って売るお店が立ち並んでいます。アーティストたちが集まって、こういう場所を作ると、割と観光客が来たりするものなのでしょうか。

沖縄のやちむんの里よりも小さい感じかな





ここでは絵画だけではなくて、オディシャ特産の砂岩を使った石像なども売られていました。

この近くに太陽寺院っていう世界遺産があるんだけど。そこで使われている素材と完全に同じ素材で作られているんだよなぁ…



ここので扱ってる石像たちは、今まで見たことがないほど素晴らしくよくできていて。細かく彫刻されていました。作るのに1年ぐらいかかるとのことで、お値段はなんと75万ルピー(150万円)ほどだそう。

高いけど、よくできているわねぇ


その他にも、ペイントしたチャイカップや、やかんなど、可愛いものがたくさんありました。


この村がとても素敵だったのは、全ての家の壁が綺麗にペイントされてること。赤茶色のテラコッタに、白いペンキでマンダラ模様が描かれ、胸がキュンとしてしまう素敵さなのでした。


■1枚 1枚 手描きで
村の中を歩いていると、気になっていた伝統絵画パタチットラを書いている職人さんが居るではありませんか。興味を持っている我々には目を上げず、ゆっくりと塗り進めていました。

パタチットラのモチーフは、生命の樹やガネーシャ神、サラスバティなど、多種多様です。





インドの工芸品、色々見たけど、なかなかここまでシンプルでおしゃれなのってないわね

確かに。ちょっとゴテゴテしてて、お土産としてはいいけど、日本の家に飾れなそうなのは少ないね

これ、お店や玄関に飾ってあったらきっと素敵よね

そう思う!!


伝統絵画はパームツリーのリーフにも描くそうです。パームリーフに美しくそして細かく手書きで傷をつけながら描かれた伝統絵画も見せてくれました。




■ラグラジプールの紹介動画作りました♪
■オディシャは伝統工芸の国
そしてオディシャを訪問して思うのは…

ここは伝統工芸が本当に色濃く残ってる国なのだなぁ


今回は伝統絵画を紹介しましたが、オディシャで有名なのはハンドルームと呼ばれる手織りの布達です。

手織りの布なんて、工業化されたこの時代になぜ生き残ってるのだろう?

と不思議に思う伝統的な手法ですが、ここインド、そしてオディシャでは、まだまだ人々は手で布を作り続けています。



手織りだけではなく、より技法的に難しい絣もたくさん作られていました。


他のインドの地方では、伝統的な工芸品がどんどん消えつつあるよ

と皆様、口を揃えて言うのですが。
ここオディシャでは、ハンディクラフトは、まだまだ現役でした。

何でも機械化され、そしてAI化されるこの時代において。
人々が、1本、また1本と糸を紡ぎ。

作品を作り続けているっているなんて。
もはやこの現代社会では、信じられないことなのかもしれません。

しかし、まだここインドでは、そんな宝物のような作品たちが作られ続けているのでした

■パタチットラ分けてもらいました


そしてラグラジプールの村の皆様のご厚意で、パタチットラを分けていただきました。

どれも素敵な伝統的な絵です。

日本のギャラリーやレストラン、お家にも飾りやすいようにあまりゴテゴテしたものは避け、シンプルでおしゃれなものを中心に選んでみました。


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