一通のメールから感じる上質なインド


インドってすべてがある土地です。ココナッツが茂る南国から雪を被ったヒマラヤまで、億万長者から乞食まで、インドにはすべてがあると言っても過言ではありません。

ネタになりやすいので、つい汚いインドとか、ヒドいインドのことばかりを話題にするのですが、インドにも最高級&上質というものが存在します。今日はティラキタでもお付き合いがある最高級な人々の話です。

つい先日のこと。彼らから一通のメールがティラキタにやって来ました。なんでも、インドから商品を日本に売りにやってきたらしいのです。

そこに書いてあったのは…
関係者各位、すべての顧客様
桜の季節となりました、皆様いかがお過ごしでしょうか? この春4月の美しい時期に、インドより弊社代表と、製造並びにデザイン主任が来日いたします。
顧客様との商談、新作ストールのご披露など簡単ではございますが、滞在中のホテルの私室で一日のみ、予定しておりますのでご都合が合いましたら、お約束のうえ、ご来訪下さい。 ご期待に応えるものばかりと自信を持っておりますので、どうぞ皆様お越しください。

要は、インドから来日したから私の所にいらっしゃい、と。そういう事ですよね。しかもホテルにいらっしゃい、と。客をわざわざホテルに呼びつけるって凄いですよね。ちょっと僕はできないなぁ…と思います。日本まで来たんだから顧客の所に自分で行くと思います。

多分、この人たち、単純に桜を見に来たんでしょうね。ついでにお客に会っておくか位の感覚で、お客には不自由してないのでしょうね。

この方々はインドの最上流階級に属す人たちなのですが、文面からも、対応からも上質感というか、慇懃感と言うか、選ばれた感じというか、そういうものが伝わってきます。ちゃんとした日本語の文面を付けてくる所も流石です。

同じインド人でも、中流の人たちは飛行機に乗ってやってきて自分の足でお客の所を廻ります。もっとお金のない人たちはインドから出られないでお客さんを待っています。もっともっとお金のない人たちは屋台で商売をしていたりします。インドはお金のあるない、家系と生まれで生きる所や行動が決まる階級社会です。

一つの文面からでも感じることの出来るハイクラスな感じ。ああ、これもまたインドだよなぁ…上品なインドだよなぁとしみじみ感じる一通のメールでした。

ちなみに写真はその彼らが持っている最高級ブティックの内部。住宅街の中の一室にあって、選ばれた人だけが行くことの出来る特別なお店です。お客さんは州知事とか、議員とか、高級官僚とか、映画スターとか…綺羅星のような人たちばかり。持っている商品も最高級品ばかりで制作に最低でも半年かかるようなものばかりなのです。

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