HORN OK PLEASE – あえてクラクションを求めるインドトラックの謎

目次
■キュートなインドのトラック
インドのトラックはかわいい♥インドが大好きなティラキタ買付班の偏愛なのかもしれませんが、インドのトラックはかわいいと思います。 一般的に見ても十分かわいいと思うのは、インド愛が溢れすぎだからでしょうか。

■ドグラさんの説明によれば
インドのトラックを象徴するとも言えるHORN OK PLEASE。 何のために、なぜ始まったのでしょうか?ヒマラヤの山岳地帯出身のドグラさんに聞いてみました。「ねえ、ドグラジー。トラックの背中によく、HORN OK PLEASEって書いてあるでしょ? あれって何のため?」「今でこそ高速道路ができてインドの道は広くなってきたけど、基本的にインドの道は狭いんだ。ボクの出身地のヒマーチャルは1車線の道ばっかりなんだよ。で、遅いトラックはよく追い越しされるんだけど、その時に、クラクションを鳴らしてから追い越ししてください、と言う意味なんだよ」「クラクションじゃなくて、方向指示器を使えばいいのでは?」「インド人ドライバーは方向指示器よりも、クラクションが好きなんだよ。そう言う習慣になってるんだ」なるほど…。そして、いつ、誰がHORN OK PLEASEを書き出したのかは定かではない、とのことでした。一説によれば、かつての交通ルールに、「追い越しするときはホーンを鳴らすこと」と言う条項があったからであるとも言われています。
■インドの街の騒音の元凶でもある
HORN OK PLEASE。 追い越すときはホーンを鳴らしてくれ。日本では鳴らすと喧嘩にまでなりかねないクラクションですが、驚くべきことに、インドでは逆に奨励されてしまっています。なんせ、トラックの後ろに「鳴らせ!」と書いてあるのですから。その結果、インド人たちは完全にホーン中毒に陥ってしまいました。 こちらはティラキタ買付班によるムンバイの街中の動画ですが、とにかくホーンが鳴らされまくりです!!統計によれば、オートリクシャドライバーは一日に150回もホーンを鳴らすそうですし、平均的なドライバーは渋滞の中では30秒ごとにホーンを鳴らすそう。アクセルとホーンが連動しているだろ!!って思うほど、ホーンが大好きのタクシードライバーに当たったりすることもあります。ちなみに、オートリクシャのホーンのボリュームは約93デシベルと、ジェット機の離陸時の音に相当する大きさだとか。正直、インドの街ってばマジでうるさいんですよ!!!! ジェット級の騒音を、そこら中の車が出しまくっているのですから、うるさくて当然です。ティラキタ買付班、インドが大好きなのですが、このホーン公害だけは耐えられず…。 ホテルを選ぶ際はできるだけ静かな部屋、大きな道路から離れた部屋に泊まるようにしていたりします。それでも、このホーン公害から完全に逃げるのは不可能なんですよね。■消えゆくインドの伝統 HORN OK PLEASE
ホーンがうるさいと思っているのは私達だけではなく、インド人たちも同様であるようで、2015年にはムンバイのあるマハラシュートラ州でHORN OK PLEASEの規制が始まりました。これはもちろん、無駄なホーンの使用と、街のノイズ削減のためのためです。インドモータートランスポート協会会長のバル・マルキット・シン氏も、「かつてインドの道路は狭かったが、今は十分に広くなった。ドライバーは方向指示器を使うことができるはずだ」とこの規制を歓迎する声明を出したとのこと。かつてインドに存在し、消えていったインドの伝統は数多くありますが、このHORN OK PLEASEもまたひとつ時代の流れとともに、消えていく運命にあるのでしょうか。
■HORN OK PLEASE コレクション
今までにティラキタ買付班が撮りためたものと、そしてインドの文化を紹介しているD'sourceからも写真をお借りして、インドトラックのHORN OK PLEASEを集めてみました!!こちらはアルナーチャル・プラデーシュ州の山の中で出会ったタンクローリー。HORN OK PLEASEではなく、BLOW HORNと書いてあります。表示が何から何まで手書きなのがとっても愛らしい感じですね♪

















参考文献:D'source Horn OK Please by Neha Jain
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