インド人の不思議な水の飲み方について考察する
■インド人は変な飲み方をする
初めてインドに行ったとき、インド人達は変な水の飲み方をするなぁ…と、思ったものでした。
この動画の様に、彼らは食器に口をつけないで飲みます。
口のちょっと上に、コップやボトルを位置させ、口の中に流し込む様に飲む。
口の周りにこぼれちゃったりしないのかしら?
水が体にかかったりしないのかしら?
と、心配になりますが、彼らは本当に上手に水を飲みます。
僕ら日本人で、こんな飲み方する奴は一人も居ませんよ!!
これ、めっちゃ高等テクニックですよ!
でもこの動画にあるように、インド人は口の周りに水をこぼさず、本当に上手に飲みます。
同じ人類なのに、基本的な行動である水の飲み方まで違うとは…
インド人、どうなっているのか?
彼らは僕らとは違う人類なのか?
その秘密を考察してみました。
■宗教的な側面から考える
浄と不浄と言う宗教的な概念があります。これはヒンドゥー教だけでなく、仏教にも、キリスト教にもあると思います。浄と不浄はあまり宗教的でない、私達日本人にも縁が深い概念で、お葬式に行ったあと、塩で身体を清めたりする、あれの事です。
細かく言うとこの例はちょっと違うとは思うのですが、わかりやすい一例と言う事で。浄不浄は宗教によらず、人類の普遍的な概念なのかなとも思います。
宗教的大国インドではこの、浄不浄の概念が生活の至る所に染み付いています。
彼らの生活の中で出現する一番大きな浄不浄の概念が、人の使った物は不浄であるというもの。
人の使った物は汚い、ではなく宗教的に不浄と捉えられます。人の使った物は不浄なので、洗濯物や洗い物は使用人や、低カーストの人々の仕事です。
ドビーと呼ばれる洗濯カーストの人たちは、低カーストです。
かつてガンジス川沿いに神官カーストであるブラフマンのチャイ屋さんがいましたが、彼はチャイを提供しているにも関わらず、洗い物は決して自分ではせず、客にコップを洗わせていました。
客の使ったコップは不浄であるから自分では洗わないのです。
洗い物をしない飲食店って、そんなのアリ!??
■衛生的な側面から考える
さて、この、人の使った物は不浄であると言う事を衛生的な側面から考えてみます。
インドはとにかく暑い国です。暑い国ですから、日本に比べるとどうしても不衛生になりがちです。
口をつけて水を飲むと、口の中のばい菌が食器に移り、より不衛生になりますよね。口をつけなければ、ばい菌が食器に移らない、また、食器からばい菌が自分にやってこないから、衛生的です。
夏場、ペットボトルに口をつけて飲んでたら、ちょっと口の所が臭くなってきた、中の飲み物がだめになった、と言う体験がある方も多いのではないでしょうか?
口をつけて飲まない事で、不衛生な状況を回避できます。
一見変な様に見えるインド人の習慣ですが、生活環境に根ざしたものだと考えたら、納得が行くような気がします。
とは言うものの、冷蔵の施設が行き届いていない街中で、この様にお肉を扱ったりしているので、他人のバイキンばっかり気にしても仕方ないのでは?と言う気もしますけどね…。
■実際にやってみました!
と、言う事で。
ティラキタ買い付け班、実際に、口をつけない飲み方をやってみました!
インド人の様に、水の入った食器を、口の上にただ持ってきて飲むのは難しいですよね。ティラキタ買い付け班、何回も試したましたが、口の周りに水をビシャビシャこぼしてしまいましたもん。インド人の飲み方は、日本人には真似できない、と言う結論に至りました。
結局たどり着いたのが…一本、親指を挟んで飲む方法です。
この方法であれば、そこまで無理せず飲むようにでき、そして食器に口がつかないので衛生的。飲み口が臭くならないのはなかなか良い気分です。
この飲み方が習慣になってからというもの、だんだんと、口をつけて飲む、普通のやり方が汚く思えて、出来なくなってきました。
飲み口が汚れなければ、気軽に人と飲み物を共有できますしね。
ぜひ一度、騙されたと思って試してみてください。
[…] ●インド人の不思議な水の飲み方について考察する (インド大好き!ティラキタブログ) そういえばインド行ったとき、みんなそうやって飲んでたな。 Amazon インド人の頭ん中 […]