南インドに何かを探しに行ってみました

今年の2月、初めて南インドはチェンナイに行ってきました。そう言うと、「え!!?インドパパ、南インドに行った事なかったの?」って驚かれそうですが…そうなんです。実は初めての南インドだったのです。北インドはトータルで1年半くらい滞在しているのに、なぜか今まで、南インドには呼ばれなかったのですね。

その理由は…数え上げれば色々ありますが、本当に用事がなかったから、の一言に尽きます。旅行者的には面白い物が色々ありますが、雑貨屋さん的に見ると、南インドからくる商品ってあまり「これは面白い!!」と言ったモノがないのですね。デリーや、ジャイプル、アグラなど、古くから交易が盛んで、地理的にも人の往来が多いところですと、自然とアイデアも増え、どこに持って行っても受け入れてくれる商品が多くなるのですが。でも、なんだか南インドにはあまり面白そうな物があると言う気がしませんでした。

「ねえ、次は南インドに行きたいんだよ。何かいい物があるんじゃないかと思ってさーー」と友達のインド人に言った所、「南インドには君の探している物は無いよ!! 絶対ない。保証する。行く価値なし!!」と、何人にも言われましたし。でも、いくら魅力的な物がなさそう、とは言っても実際に行ってみない事には話は始まりません。と、言うことで南インドはチェンナイに飛んでみました。

チェンナイはインド4大都市に数えられる大きな都市の一つで、南インド、タミル語圏の首都とも呼べる代表的な町。人口は約6百万人、昔はマドラスと呼ばれていましたが1996年にチェンナイに改名されたそうです。

チェンナイに着いてみて、一番初めに思ったのは、人の顔が全然違う事。北インドの人の顔は頑強なヨーロッパ人を黒くした感じなのですが、南インドの人の顔は僕らになんだか似ていました。北インドに行くと、全く別の人種の人がいる、といつも感じるのですが、南インドではあまりそんな感じがしません。人に道を聞くと、結構丁寧に教えてくれたりします。また、列車のチケットを30分もかけて根気良く並んでいる光景を見ると、なんだか、きちんとした人たちが多く住んでいる感じです。

今、北インドでは若い女性の洋装化が進み、サリーを着ている若い女の子は少なくなってしまいましたが、チェンナイではほぼ100%まだサリーを着ています。また、サリーの色味も北に比べると黄色や、ピンクなどのパステル調が多く、全体的に明るく、ポップで南国風な印象を受けます。街をふらふら歩いて、道行く人が全員サリーを着ている、と言うのは僕たち外国人にとっては嬉しい事ですね。

また、写真の通り、オートリクシャの色もチェンナイでは黄色です。デリー辺りでは、オートリクシャの色は緑と相場が決まっていますが、同じ国の中でも色が違うなんて、やっぱり驚きです。オートリクシャのサイズも、気持ちデリーよりも大きい感じがしました。ただ、外人と見るとついつい高い値段を言ってくるのはインド全国に共通のようです。

チェンナイで違いを一番感じた事といえば、やっぱり食べ物です。南インドは食事の文化が北インドとは全然違います。北インドは主食にチャパティを食べますが、南インドはお米の文化で長粒米を食べます。主食が違えばカレーの粘度や、作り方も当然変わってきます。北インドのカレーは、チャパティに付けやすいようにある程度どろっとした感じなのに対し、南インドのカレーはお米にかけてさらっと食べられるように汁気たっぷり。北インドのように表面に赤い油がぎとっと浮かんでいる訳ではなく、油は少なめで、でもスパイスが程よく効いている、そんな感じでしょうか。日本人好みはどっち?ときかれたら、間違いなく南インド料理です。



また、南インドには北インドでは絶対にない料理も多数あります。写真に写っている山みたいな物は、チェンナイ名物、マウンテンドーサ。南インド料理の代表格、ドーサはその手軽さ、美味しさからインド全域で食べられていますが、このマウンテンドーサは北インドでは絶対に見かけません。初めて写真を見た時に、「ねえ、この山みたいのは何?」ってインド人に聞いてしまったほどです。



また、南インドにはお代わり自由の定食、ミールスがあります。ミールスはバナナの葉っぱの上で食べる定食で、北インドでは特に注意して探さない限り、見つける事が出来ません。ミールス屋さんの店頭に"Meals Ready"と書いてあるので、すぐに判ります。ミールス屋さんに入って椅子に座ると、バナナの葉っぱが一枚出てきますので、まずはそれに水をかけ、ちょっと綺麗にします。すると、ご飯がドサ!!と盛られ、その上から、カレーが何種類かかけられ、完成!! 完成したミールスは横の写真の様な感じです。後は右手を使ってぐちゃぐちゃ混ぜ、食べるだけ。これが本当に美味い!! 程よく効いたスパイスに、タマリンドの酸味、そしてさらさらのご飯。正直、ひどく幸せなご飯です。ついついパクパク食べてしまいます。でも、注意しないと、満腹なのに、次から次へとお代わりがやってきて、歩く事も出来なくなってしまうのですが。

さて、最後に。お目当ての何か日本人が好きそうな雑貨や洋服なのですが、残念ながら、僕たち日本人がほしそうな物はさっぱり見当たりませんでした。綺麗なサリーはあったけど、サリーは他の町でも見つかりますし…。その事をインド人の友達に伝えたら「ほーら、だから言っただろ! 僕は君よりもインドの事知っているんだから!!」と笑われたのは言うまでもありません。
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