こんにちは!!
ティラキタの梅原です。
お元気ですか?
ネパールの筋田さんからしばしばメールがやってきます。定期的なメルマガだけでなく、ネパールではバンダと呼ばれるストライキや、計画停電など、みんなに伝えなければいけないこともあり、そういう情報もやってきます。
昨日やってきたメールは、最低賃金の改正についてでした。
「ネパール最低賃金改正について」
当館に入った情報によりますと、昨日6月10日(月)、ネパール政府は、最低賃金を現行の月額6,200ルピーから8,000ルピーに、また日雇い労働者向け日当を日額231ルピーから318ルピーに引き上げることを正式に決定しました。尚、新賃金は同日からの適用となります。 |
え? 賃金がいきなり今日から上がるの?
昨日まで6200ルピーもらっていた人は、今日から8000ルピー貰えるの?
何の準備期間もなく、いきなり?
貰う方は嬉しいかもしれないけど、いきなりじゃ、困っちゃうんじゃないかなーーって思いました。
あと、もう一つ今日入ったおもしろニュースは…
「インド、「知能世界一」と称する殺人ロボット開発中」
中国メディア・環球網は12日、国連が「致命能力ロボット」の研究開発、使用の凍結を呼びかける中、インドが殺人ロボットを研究開発中であると現地メディアが報じたことを伝えた。
記事は、殺人ロボット開発計画は、インドの国防研究・発展組織(DRDO)が実施を担当したと紹介。開発中のロボットは敵と味方を識別する能力を持ち、パキスタンとの停戦ラインなど「戦争が困難な地域」への配備が想定されているという。
開発中のロボット兵士の知能レベルは世界に現存するいかなるロボットよりも高い」と語るとともに、すでに開発した神経ネットワークにより、相手が人間と判断したばあい速やかに敵か味方かを判断できる(c 2013 SBI Searchina Co., Ltd. All Rights Reserved.) | 
↑これのことですかねーー |
だはははは。殺人ロボット。
速やかに敵か味方かを判断できるってどうやって? パキスタンの停戦ラインに配備?
ROBOTって言う映画の見過ぎな気がします!!
さてさて、さて、今回の駱駝通信は…
・6月18日まで 全品が送料無料!
・【今週のエスニックレシピ】フィリピンのカレカレ
・当店のシンギングボウルが7メタルではない理由
■ティラキタは送料もお得! 全品送料無料! 
現在、ティラキタでは6月18日まで全品送料無料キャンペーンを行なっています。他のお店にない商品をいっぱい扱っているだけでなく、ティラキタは送料もお得です!
■【今週のエスニックレシピ】フィリピンのカレカレ
肉や魚をピーナツソースで煮込んだフィリピン料理です。 肉や魚をピーナッツソースで煮込んだフィリピンの伝統料理です。カレカレの素を使って、ティラキタ風にちょっとアレンジしました。よく煮込み、少し寝かせたら、とてもおいしい煮込み料理になりました。
細かい作り方は上記のリンクからどうぞ。 また、レシピを書くと最大500ポイントが貰えるキャンペーンもやっています
■当店のシンギングボウルが7メタルではない理由 ここ最近、「ティラキタのシンギングボウルは7メタルですか?」というお電話をいただくことが多くなりました。
その際は「7メタルと言いたいのですが、多分違います。」とお返事させていただいております。
セブンメタルのシンギングボウルの話、一番最初に聞いたのは2008年頃の事だったと思います。
ネパールのあるシンギングボウル屋さんが「うちのシンギングボウルは7メタルだから音がいい」と言うのです。
「7メタルって何が入っているの?」と聞くと、
「まず、金だろ、それから銀、それから銅に鉄、水銀、錫と、鉛かな…」
「マジか! 金が入ってるんだ!」
「そうさ、だから高いし、音がいいんだよ」
「へーー、凄いね!!」
でも、よく考えてみるとどこか変です。シンギングボウルに金を使ったら、高くなりすぎてしまうのでは? 水銀を使ったら有毒なんでは? 鉛も有毒だよね。それっていいの? 単純な疑問でした。

別のシンギングボウルの工房に行ってその話を聞いてみた所、
「それは騙されているんだよ。7メタルは単純にセールスのための売り文句だよ」との返事。
また別のシンギングボウルの工房に行った所、
「完全に嘘じゃないけど…金属の配合がとても難しいんだ」との返事
他の人に聞いた所
「カトマンズではなくて、古都パタンにそういうものを作っている工房があるらしい」

また、他の人に聞いた所、
「欲しいんだったら、俺に金を預けてみなよ。探してきてあげるから」
セブンメタルのシンギングボウルを巡る話は人に聞くたびにだんだんと都市伝説の様相を呈して来ました。噂と、虚実が入り乱れ、誰に聞いても信頼できそうな答えが返ってきません。
単純に商売的な観点で見たら僕達も「ティラキタで売っているシンギングボウルはセブンメタルです。金も入ってます。高級品でいい音がします」と言ってしまえば良いのでしょう。作っているネパール人がそう言うのだから、それで良いはずです。
お客様からセブンメタル・シンギングボウルの問い合わせを受けてから、日本でシンギングボウルを売っているサイトを調べてみると…幾つものお店がセブンメタルだと言って売っています。高級品の7メタルだから、音の伸びや響きがいいと書いてあります(2013年6月現在。このブログを読んで、お店の人が説明を変えてしまう可能性があります)
どう見ても、扱っているシンギングボウルは同じに見えますので、じゃあ、僕達も書かなきゃいけないような気になってきます。そうしないと売れないような気になってきます。実際にお客様も気にしているようですし、書かないと損です。
でも、セブンメタルのシンギングボウルの虚実はどうなんだろう…?
そういう時は、自分たちが習った常識で考えるのが一番です。
まず、金属の観点から考えてみましょう。セブンメタルは金、それから銀、銅に鉄、水銀、錫と、鉛が使われているそうです。さて、わざわざ高い金をシンギングボウルに入れるでしょうか? 銀もそうですよね。そのままで売ったほうが高く売れる気がします。水銀と鉛は人体に有害です。そもそも水銀は常温で液体ですので、どうやって金属の中に混入するのでしょうか?
次は金属の配合の難しさです。ステンレスと言う馴染み深い金属があります。ステンレスは鉄を主成分とし、クロムを10.5%以上含む、さびにくい合金ですが、その配合により、性質は大きく変わります。
ステンレスは混合比率により、オーステナイト系ステンレスとか、フェライトであるとか、マルテンサイト系ステンレスと呼ばれる別の金属になります。オーステナイト系ステンレス鋼は非磁性ですが、フェライトになると磁性を備えます。マルテンサイト系ステンレス鋼は強度と共に耐摩擦性が高いが耐蝕性が少し劣ります。
ティラキタでは以前、ガムランの工房に行って来ましたが、金属の配合の比率は大変大雑把で、あまりきちんと管理されていませんでした。ネパールのシンギングボウル工房もこれと一緒ですので、7つもの金属をきちんと混合し、品質を保てているとは全く思えません。
また楽器としての性質です。シンギングボウルに向いた金属は固めの金属が良く、柔らかい金属だと音が甘くなってしまったり、シャープな音が出ません。これはシンギングボウルだからとそうと言う訳でなく、物理と音の性質によるものです。
もしセブンメタルのシンギングボウルに鉛や水銀、そして柔らかい金や銀が入っているのであれば金属が柔らかくなり、いい音が出ないのではないでしょうか?
ネパールで聞いたセブンメタルのシンギングボウルの噂は、物理の常識から考えていくと、明らかにおかしい所がたくさんあり、幾ら営業的にプラスであっても、いくら工房のネパール人がセブンメタルだと言っても、当店ではまったく受け入れられないものでした。
常識から判断していった結果、セブンメタルの噂は都市伝説で、売るためのセールストークであると結論づけざるを得ませんでした。「当店のシンギングボウルはセブンメタルで、空間を浄化する力があり…」とか、他のシンギングボウルのサイトには書いてありますが、いくら売りたいからって、お客様に嘘をつくわけにはいきませんもん。
そもそも、この記事もなんだか説明くさくって、最初は書く気がなかったのですが…「書かないとダメですよ。うちがセブンメタルって書かない理由をお客様は判ってくれませんよ。嘘でもなんでも、セブンメタルの方が良い商品な気がしますもん。説明するのは僕達の責任ですよ」と助言をもらい、書くことになりました。この記事を書いている時に英語のシンギングボウルのウィキペディアを見てみたら「7メタルは噂であり、証拠はない」ってしっかり書いてありました。
シンギングボウルは楽器なのだから、いい音が出れば良いのです。
ティラキタのシンギングボウルは楽器としての使い勝手を考え、シンプルでいい音のものを選んで持ってきています。
納得して買って頂けるように、一品ごとにサンプルサウンドを付けてあります。
「嘘をつかない正直な商売がしたい」
ティラキタはそう思いながらお店をやっています。
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