ムンバイの市場で一番美味しいレストラン-Baghat Tarachand-

■美味しいレストランが集まっているムンバイ
ティラキタ買い付け班、仕事柄、インドの色々な所に行き、色々な所で食事をしますが、やはり、街によってレストランの味には大きな差があります。

ティラキタ的に美味しい街と美味しくない街を独断と偏見でランキングすると、こんな感じでしょうか。

美味しい街美味しくない街
1.チェンナイ
2.ムンバイ
3.ハイダラバード
1.バラナシ
2.アグラ
3.ジャイプル
日本人にとって、インドの中で一番美味しい料理が食べられるのは南インドだと思います。南インドの各都市はどこも美味しいですが、中心地ということで、リストにはチェンナイを挙げておきました。

油たっぷりで辛味が強い北インド料理に比べると、南インド料理はとっても日本人好みにできています。南インド料理は私達が食べ慣れているご飯が中心だっていうのもあるでしょう。

その次に美味しい街が、今回紹介するムンバイです。

ムンバイはインドで一番の商業都市なのですが、海に面している都市という特性上、色々な人や文化を受け入れる土壌があります。立地的にも北インドでもなく、南インドでもない、両方のいい所どりが出来る場所にありますし、大都市なので、インドの中でも腕利きの料理人たちが夢を見て集まってくるのでしょう。

実際問題、ムンバイでハズレのレストランにはなかなか当たりません。
美味しくなかったら、すぐにお客さんにそっぽを向かれて潰れてしまうのでしょう。


その反面、基本的に観光地は料理が美味しくないと感じます。

僕がインドで一番、料理が美味しくない街と思っているバラナシは、不思議なことに、どのレストランに入ってもさっぱり美味しくありません。観光地だから、黙っていてもお客が次から次へと来るのでしょう。だから料理の味を上げてお客を呼ぼうっていうモチベーションが湧きにくいのだと思います。

ちなみにランキングに入っていない首都のデリーはどうかって言うと、デリーは北インドの中心地なので、ちょっと僕らには味が強すぎる傾向があります。別にマズくはないけど、ずっと食べ続けられるほど美味しいレストランが集まっている訳でもありません。

インドマニアに有名なカリムホテルもいわゆるムガル風の味で、初めての人は「脂っこいけどこんなものか」と思って美味しく食べますが、やっぱり味が強すぎて、多くの日本人にとっては日常的に食べられる味ではないのです。


■その名はビー・バガット・タラチャンド
今回は、数ある街の中でも、トップクラスのレストランが集まっているムンバイの中でも特別な一軒を紹介します。今回紹介するのは、私達がムンバイに行くと必ず一回は食べに行く、手頃な値段でウマい名店中の名店。

その名はHOTEL B Bhagat Tarachand。

このホテル バガット・タラチャンド(HOTEL Bhagat Tarachand)は、ムンバイ在住のインド人で知らない人はいないというぐらいの名店で、いつも買い物途中のインド人でごった返しています。

バガット・タラチャンドは、もともと一軒のお店だったのですが、息子たちに引き継がれる時に数店に分かれ、以下のような複数のお店に別れました。
 ・Bhagat Tarachand
 ・B Bhagat Tarachand
 ・K Bhagat Tarachand
 ・Hotel Shree G. Bhagat Tarachand

インドは親がやっていた仕事を子供が継ぐというファミリービジネスの社会なので、こういう事はよくあるのですが、Bhagat Tarachandと、B Bhagat Tarachandと、K Bhagat Tarachandって…1文字違うだけ!

いくらなんでも紛らわしすぎだと思います!!

事情を知らない私達は、どのお店に入ったらいいか迷ってしまいますが………。ムンバイの方々はどのバガット・タラチャンドが一番美味しいか知っているので、迷ったら一番混んでいるお店に入りましょう。

こちらの写真がHOTEL B Bhagat Tarachandです。頭にBと書いてあります。


店内に入るとこんな感じ。インドにしては清潔な方だと思います。奥でピースしている兄ちゃんカワイイね! インド人ておちゃめです。


こちらはターリー(大皿定食)を頼んでいるローカルの方々。
「ここはムンバイの中でもトップの味だよ!」と太鼓判を押してくれました!


こちらがB Bhagat Tarachandのメニュー。表と裏に100種類位のメニューが並んでいます。


100種類のメニューから何を食べようか悩みますが…実際問題、このレストラン、何を食べても本当に美味しいんですよね。この日はオクラのカレーであるビンディフライと定番中の定番であるダルフライを頼みました。

頼んで10分くらいでやってきました。美味しいご飯が食べられると、嬉しそうな顔をするアミットさん。


オクラのカレーのビンディフライ。オクラは歯ごたえを良くするためにちょっと干してあるようです。表面にはたっぷりとパクチーが散らされています。


ダルフライ。バガット・タラチャンドのダルフライは他のお店のダルフライと全く違います。美味しそうな赤い油が表面に浮き、コリアンダーが散らされています。見た目に美しい料理は、実際食べても美味しいですよね。

ぱくりと口に含むと、ダル(お豆)の香りと、フライドオニオンの旨味、ヒーングの香りが渾然一体となって鼻腔に抜けていきました。今まで食べたダルの中でも最高に美味しい一皿だと感じます。


インド風の定食であるターリーはこんな感じ。小さなお皿にかわいらしくカレーやサーグと呼ばれる野菜炒め的なものや、スイーツが並びます。お皿の上にはバターロティがちょこんと置かれていますが、ロティもご飯も、おかわりし放題です。


最後に「美味しかったよ!」ってキッチンに挨拶に行ったら…キッチンの中には、たくさんのコックさんたちが詰まってました!! 狭い中で、これだけの人数が居なければきっと注文を捌けないのでしょうね。有名店には有名店ならではの苦労がありそうです。

髪の毛が入らないようにちゃんと帽子かぶってるし、しっかりしてますね!



■バガット・タラチャンドへのアクセス
今回紹介したB Bhagat Tarachandはムンバイのターミナル駅であるC.S.T.ステーションから歩いて30分くらいの場所にあります。C.S.T.ステーションを降りて、タージマハルホテルとは逆の方、クロフォード・マーケットの方に歩いていき、ごみごみしたマーケットに入っていくとあります。

実際問題、マーケットは広いし、有名店とは言っても分かりづらいので、困ったときは近くの人に聞いてくださいね。きっと、誰もが知っていると思いますよ!



Shop Name:
B Bhagat Tarachand

Address:
69/75, Mumbadevi Commercial Center, Zaveri Bazar, Marine Lines, Mumbai

TEL:
022 22429393
022 23416655

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