帰ってきたフェルト製品リターンズ! キュートでトホホなネパールのフェルト製品を大紹介!
目次
■おもしろフェルトはどこに生息しているのか
おもしろフェルトはネパールのカトマンズに生息しています。カトマンズに行くとあちらこちらにフェルト製品のお店があり、旅行者の集まるタメルエリアだけで30軒以上はあると思われます。
ネパールで盛んに作られていて、旅行者にも人気のフェルト製品ですが、実は、フェルト製品はネパールの伝統的な産業ではありません。ヨーロッパのNPOの人々が「特別な機械が必要ないので、山岳国のネパールにぴったり」と、ネパールの女性支援のために作らせたのが始まりだそうです。
■エッグウオーマーシリーズ
どこに生息する動物かすらわからない、非常に残念なデザインのこいつですが、何回見ても、全く用途が分かりません。下半身がちょっと大きい円錐形になっていて、安定感がありそうなシェイプです。サイズは大人の手と同じくらいの大きさですが、正直、用途が全く想像つきません。
この円錐形、色々なデザインがあります。タツノオトシゴっぽいものや
恐竜っぽいものも
他にもこんなに大量のラインアップ!!
しかも、このエッグウオーマー、ネパールのどこのフェルト屋さんにもあるんです。凄い謎なアイテムなのに、何でこんなにラインナップがあるんでしょうか?
実はネパールでは大人気アイテムだとか?
変なヤツ、キュートなヤツ、動物のヤツと選びたい放題です。
「ねえ、これ、何に使うの?」と聞くと…
「エッグウオーマー」との答え。
エッグウオーマー??
え???
何それ? 聞いたことないよ???
「どうやって使うの?」
「卵を温めるんだよ…」
ええ、そうでしょうね…エッグウオーマーですもんね。
てか、日常のどのシチュエーションで卵を温める必要があるのでしょうか?
ゆで卵が冷めないように温める?
有精卵を温めて雛にする?
そもそも、売っているネパール人の店員さんたちは「エッグウオーマー」使ったことがあるのでしょうか…凄い謎なエッグウオーマーシリーズ、今日もカトマンズの街中で大量に売られています。
■持ちたくないカバンシリーズ
ピンクのゾウさんってばWikipediaによれば「アルコール飲料による酩酊や麻薬などによって起きる幻覚症状の婉曲表現」なんだそうです。しかも男性器の婉曲表現でもあるそうです。
幻覚症状と男性器の遠隔表現を意味する「ピンクのゾウさん」のカバンをよく見ていくと、更に残念ポイントがどんどん出てきます。いじめられっ子のような残念な目つき、頭に無意味に書かれたSの文字、鼻に刺繍されたヒンドゥー教のシンボル「トリシュール」…
え!! もしかしたらガネーシャ!!!???
神様冒涜レベルのヒドさ加減だよ…もっと自分達の宗教を大切にしなよ!!
ネパール人のおばちゃん達。
「これ、可愛いと思って作ってます?」
「どういう気持ちで作ってます?」
と突っ込みたくなる崩壊した色合いのカバンです。
どこをどう間違えたら、こんなものが出来上がるのでしょうか…
どこをどう間違えたら、これを店頭に並べておこうと思うのでしょうか…
どうしても憎めないカバンを発見しました。
これ、モチーフは何でしょうか…猿かな? オランウータンかな?
あ、耳があるからうさぎかな…
背景に写り込んでる謎のトリも気になりますね。
これはうさぎだね。
山羊っぽいですけど、これはまだ持ってもいいレベルの出来ですね。
これはカエルかな。飛び出た目がキュート!!
これもカエルかな?
でも、手が吸盤になっててムダに長くて…頭のぴょんと飛び出たモヒカンもあって…何だこりゃ?
ちょっと違うかな…
■造形の崩れた動物シリーズ
お手頃なので、当店でも面白半分に販売しているニヒルなイカシリーズ。何回見ても???な造形をしています。
足のムダに長いフクロウ…あ、タグにチキンって書いてある!! ニワトリかこれ!
全然似てないね…
目がロンパったフクロウさん。日本にもゆるキャラが居ますからね。これはありかな。
子供用のフェルト靴たちですが…正直どれも残念な仕上がりです。
■完全に謎シリーズ
これは何だ…。手足の生えたシラミか?
これも何だろう…。 平べったく伸びた犬?
そもそも何に使うものかが分かりません。
棚の上にツッコミどころ満載のフェルト人形たちが並んでいました。
特に右上のクロとピンク!!
何を作りたかったのか全くわからないレベルです。
■著作権無視シリーズ
ピンク色のドラちゃんがバッグになっていました。今まで紹介してきた残念なフェルト製品や、横の顔色の悪い猿に比べると割と出来はいいと思います。一個持っていたらデートの時に使えるかも!!
ピンク色で可愛さアピールできるかも!
しかし、横の猿のバッグ、どこをどう考えたらこんな配色になるのでしょう?
これは羊のショー○?? 小さな足、つぶらな瞳、フェルトの素材感を活かした胴体。足がちょっと変ですが、今までのフェルト製品のなかでは一番まともですね。ちょっと欲しくなっちゃいました。
■そう言えば、フェルト製品ってどうやって作ってるの??
残念な製品が続々と作られるネパールのフェルト製品ですが、ネパール人たちが面白半分で作っているかというと、もちろんそうではありません。ネパールのフェルト製品は、ネパール人のおばちゃん達が一つ一つ、手で作っている、ネパールならではのハンディクラフト製品です。フェルトは羊の原毛から作られます。原料の羊毛をせっけん液に漬けながら、形を作りつつ、揉み込むことで、羊毛同士が絡み、羊毛がフェルトになっていきます。私達の髪の毛を洗う時、シャンプーではなく石鹸を使うと髪の毛がバリバリになって、絡みやすくなりますよね。あれと同じ原理です。
原理は簡単なのですが、実際に作ってみるとなると本当に大変。フェルトの製作には必ずせっけん液が必要なのですが、御存知の通り、せっけん液は手をガサガサにします。食器洗いを一日3回やるだけで手荒れしますよね。フェルトづくりという仕事は、フェルトを石鹸液で揉むと言う、一日中、食器洗いをしている様な仕事です。
動画を見て見ると判るのですが、おばちゃん達、手袋などはしていません。手袋を使うとうまく力が入らず、いいフェルト製品が作れないのだそうです。
もちろん、ネパールの人々、残念なフェルト製品ばかり作っているわけではありません。ちゃんとした物も作ってます。
まぁ、そりゃそうですよね…
残念なものばっか作っていたら、流石にご飯食べれませんよね…
■過去にもあったおもしろフェルト記事
実は、過去にも何回かおもしろフェルトシリーズを書かせて頂いたことがありますので、ぜひあわせてお楽しみくださいませ???・これ仕入れるのムリ!? ネパールの不思議なフェルト製品
・ネパールから不思議なフェルト製品がやってきた!
オランウータンバッグの背景の、謎の鳥可愛いですw
先日「ネパールのライオンキーホルダー」を購入して、
周囲の人々に衝撃を分けてあげたところです。
惜しみなく迸る独創性がクセになりますね…。