ハルモニウムの調整方法(ビビり音のメンテナンス)をご紹介します!
インドの鍵盤楽器で、インド版賛美歌キールタンを歌う時にも使われるハルモニウム。叙情的な音色が美しく、日本にも多くの愛好家がいらっしゃます。
こちらのページでは、ご購入いただいたお客様に、末永くお使いいただければと思い、簡単なメンテナンス方法をご紹介します。
今回は、ハルモニウムにしばしば生じるビビり音を直す方法です。
こちらの記事に記載されている方法は、音程の狂いや音が出なくなるリスクがございます。
下記に現地でも行われている修理方法を書いた新しい記事がございますので、まずはそちらをご確認くださいませ。 ハルモニウム修理方法 ビビリ音(異音)の直し方
■今回、調整するハルモニウムはこちら! |
■まずは分解します! |
1番のネジから順番に、左右のネジをはずしてゆきます。
※3番のネジをはずし、木の板を取り外す際には注意が必要です。木の板を、手前側に無理に引っ張ると釘部分が引っ掛かって破損してしまう恐れがあります。垂直に持ち上げるようにしてください。
これで、ネジ留めされている部分を全部取り外すことができました!
※ハルモニウムの構造によってもだいぶ異なってきます。
■鍵盤をもちあげてみます |
■すると、写真のように内部が現れます。金色の弁がリードです。 |
この時、内部に異物が紛れ込んでいたら取り除いてあげてください。異物を取り除くことによって、ビビり音がなくなる場合もあります。また、ここで一旦閉じて、音を鳴らしてみてください。ネジが緩んでいたことによってビビり音が生じていた可能性があり、ここまで分解した状態にするとビビり音が出なくなることもあります。その場合は、元に組み立て直す際に、きつすぎず、ゆるすぎず注意しながらネジを取り付けてゆけばメンテナンス完了です。それでもビビり音が解消しなければ、以下の作業にすすんでください。
■端のリードから10個ほどに、セロハンテープを貼って、振動しないように抑えます。 |
■一旦、持ち上げた鍵盤部分を閉じて、ビビるキーを押してみます。 |
このとき、もし音が鳴らなければ、テープが、ビビるリードを抑えていることになります。 もし、音が鳴るようであれば、テープの位置を移動して(次の10個のリードへ)、ビビるキーを押すという作業を繰り返します。そうやって、ようやくビビるリードをテープが抑えている状態にできたら、次の作業へ進みます。
■テープを、端のリードから一つずつはがしては、ビビるキーを押してゆきます。 |
ビビるリードを一つに特定できるまで、根気よく探ってゆきます。
■問題のリードを特定できたら、リードがビビる原因を調べます |
多くの場合は、枠にリードが接触していることによって、問題が生じています。もしリードが枠に当たっていたら、カッターの刃先を押しあてるなどして、位置を調整します。 どうしても位置の調整だけでは間に合わない場合は、極軽くリードの弁を削ります。 削り過ぎると音が変わってしまうので、控え目に、ほんの少しだけにとどめてください。
以上で、ほとんどの場合はビビり音をなくすことができます。
また何かご不明な点、ご質問などございましたら、お気軽にお問い合わせくださいませ。
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