驚愕の事実! インド料理屋の大きなナンは本場インドには存在しない
先週末に代々木公園で行われていたナマステ・インディアに行ってきました。
ナマステ・インディアに行くと、今、何が流行っているのかが判ります。
インドカレー屋さんはカレーと大きなナンだけを出す時代は終わって、インドの色々な料理を出すようになってきました。南インドレストランではちゃんとドーサが出ますし、サモサも食べられます。これは日本では食べられないだろう…と思っていたカジューバルフィとか、ジェレビ等もメニューに並ぶようになりました。
数年前までナンの大きさを競っていたインドレストラン業界が「本場の味を提供する」という望ましい方向に向かっていっているのだと思います。
そもそもなんですけど、日本のインドレストランで出る大きなナンは、実はインドにはありません。インドは広いので何処かにはあるのかもしれませんが、少なくともインドパパが20年インド旅行してきてお目にかかったことはありません。
みんながインドのナンだと思っているナンはインドには実在しません。
あんな大きなナン、インドにはないんだよ???
みんな、騙されてるんだよ??
ここからインド人シェフたちのことを擁護しますが、別に騙そうとしてやってるんじゃないと思うんです。彼らが生き残るために日本で営業していたらそうなったのだと思います。
日本人は外国の料理を輸入して、日本ナイズしてしまうのが大得意ですよね。
きっと誰かが大きなナンを出した所、それが日本人の好みにぴったり合ったのでしょう。
「ナンを大きくするとパン好きの日本人の好みに合う」って気がついたのでしょうね。
大きなナンを出していると、お客さんが喜ぶから。
うちの母でも「大きな焼きたてのナンを食べに行きたいわ」って言いますもん。
商売をやっていればお客さんと向き合うことが必要になります。
お客さんの言うとおりにナンを大きくしていくのは日本では当然の流れだったといえます。
いつしか、ナンを大きくする競争が勃発し、結果として「インドナンは大きくて焼き立てで美味しい」と言う事になったのだと思います。
ちなみに、Wikipediaですらインドのナンとして日本のインドレストランの大きなナンがまことしやかに本物として紹介されていますから、この誤解ははなはだ根深いと言わざるを得ません。写真をよくみると、メニューにカタカナが書いてありますよね? これは日本のインドレストランで撮影されたものに違いないのです。
日本のレストランで出てくる、あの巨大な大きさのナンはパキスタンのクエッタとか、ペシャワール等で作られているサイズのナンでして、インドでナンを頼むと、チャパティをちょっと発酵させたくらいのペラペラ、たまにカリカリのナンが出てくるのです。インドではナンは主流でなく、日本のインドレストランではまず出てこないチャパティを食べています。
インド現地のナンは僕ら日本人には期待外れです。そもそも、インドでナンを頼むことがほとんどないので、いい写真が見つからなかったのですが…本場のナンはこんな感じです。丸くてカリッとしている感じです。 インドのナンと、日本のナン、全然違うのが判るかと思います。
これはちょっと焼くのに失敗しちゃったナン
例えばこれはカシミール地方のカシミリナン
ついでに書きますが、最近のインドレストランってネパール人の経営が多いですよね。
そうすると…ネパール人がインドカレーを出して、パキスタンナンを売ると言う不思議な構図が、ここ最近の日本のインドレストランの大きなトレンドだったのです。島国の日本と違い、ネパールもインドもパキスタンも地続きなのでそこまで彼らは国の違いを気にしていないのかな…?とも思いますが。
正直、カレーとナンの時代が終わりつつあり、本物のインド料理を出す潮流が生まれてきたのは非常に望ましいことだと思います。
いろいろな料理がインドからやってくるようになりましたが、その中でも、今はビリヤニが流行し始めたようです。
「ビリヤニって何?」って人のために簡単に説明すると、ビリヤニとはインドのスパイスご飯で、スパイスとお肉や野菜、そして長粒米のバスマティライスを層のようにしてハンディと呼ばれる壺みたいな容器の中でゆっくりと炊きあげる米料理です。米料理だから、実はお米が大好きな日本人にはピッタリの料理なのですね。
ビリヤニで特に有名なのが南インドのハイダラバードで、街のいろいろな場所にビリヤニ屋さんがあると聞きます。コルカタではチキンビリヤニが有名で、チキンビリヤニ屋さんだらけの通りがあります。
このビリヤニ。
これがまことに奥が深い。
カレーなんか比べ物にならないくらい奥が深い。
食べれば食べるほど、ビリヤニの奥深さに気がつくのです。
インドパパがビリヤニに開眼し始めたは数年前。それから結構真剣にビリヤニを向き合ってきましたが…ほぼ毎週食べている気がしますが…どれ一つとして同じビリヤニが存在しない事に気が付きました。
殆どのビリヤニが美味しいと言えるレベルですが、食べ歩いていると、超絶うまいビリヤニにたまに出会います。
超絶うまいビリヤニにあたった時は、言葉を発することが出来ません。
目を開けることすら出来ません。
目を閉じて、すべての意識を口の中に集中させ、口腔内に花開くスパイスの花畑を鑑賞し尽くすのです。
食後ですら香り続ける香り高いスパイスの香りが継続するのです。
ビリヤニ。
私にとってはもの凄い魔性の味です。
日本オリジナル料理とも言えるナンも美味しいですが、本場の味がより楽しめるビリヤニもオススメですよ!!
インドレストランに行ったら、ぜひ試してみてくださいね。
ナマステ・インディアに行くと、今、何が流行っているのかが判ります。
インドカレー屋さんはカレーと大きなナンだけを出す時代は終わって、インドの色々な料理を出すようになってきました。南インドレストランではちゃんとドーサが出ますし、サモサも食べられます。これは日本では食べられないだろう…と思っていたカジューバルフィとか、ジェレビ等もメニューに並ぶようになりました。
数年前までナンの大きさを競っていたインドレストラン業界が「本場の味を提供する」という望ましい方向に向かっていっているのだと思います。
そもそもなんですけど、日本のインドレストランで出る大きなナンは、実はインドにはありません。インドは広いので何処かにはあるのかもしれませんが、少なくともインドパパが20年インド旅行してきてお目にかかったことはありません。
みんながインドのナンだと思っているナンはインドには実在しません。
あんな大きなナン、インドにはないんだよ???
みんな、騙されてるんだよ??
ここからインド人シェフたちのことを擁護しますが、別に騙そうとしてやってるんじゃないと思うんです。彼らが生き残るために日本で営業していたらそうなったのだと思います。
日本人は外国の料理を輸入して、日本ナイズしてしまうのが大得意ですよね。
きっと誰かが大きなナンを出した所、それが日本人の好みにぴったり合ったのでしょう。
「ナンを大きくするとパン好きの日本人の好みに合う」って気がついたのでしょうね。
大きなナンを出していると、お客さんが喜ぶから。
うちの母でも「大きな焼きたてのナンを食べに行きたいわ」って言いますもん。
商売をやっていればお客さんと向き合うことが必要になります。
お客さんの言うとおりにナンを大きくしていくのは日本では当然の流れだったといえます。
いつしか、ナンを大きくする競争が勃発し、結果として「インドナンは大きくて焼き立てで美味しい」と言う事になったのだと思います。
ちなみに、Wikipediaですらインドのナンとして日本のインドレストランの大きなナンがまことしやかに本物として紹介されていますから、この誤解ははなはだ根深いと言わざるを得ません。写真をよくみると、メニューにカタカナが書いてありますよね? これは日本のインドレストランで撮影されたものに違いないのです。
日本のレストランで出てくる、あの巨大な大きさのナンはパキスタンのクエッタとか、ペシャワール等で作られているサイズのナンでして、インドでナンを頼むと、チャパティをちょっと発酵させたくらいのペラペラ、たまにカリカリのナンが出てくるのです。インドではナンは主流でなく、日本のインドレストランではまず出てこないチャパティを食べています。
インド現地のナンは僕ら日本人には期待外れです。そもそも、インドでナンを頼むことがほとんどないので、いい写真が見つからなかったのですが…本場のナンはこんな感じです。丸くてカリッとしている感じです。 インドのナンと、日本のナン、全然違うのが判るかと思います。
これはちょっと焼くのに失敗しちゃったナン
例えばこれはカシミール地方のカシミリナン
ついでに書きますが、最近のインドレストランってネパール人の経営が多いですよね。
そうすると…ネパール人がインドカレーを出して、パキスタンナンを売ると言う不思議な構図が、ここ最近の日本のインドレストランの大きなトレンドだったのです。島国の日本と違い、ネパールもインドもパキスタンも地続きなのでそこまで彼らは国の違いを気にしていないのかな…?とも思いますが。
正直、カレーとナンの時代が終わりつつあり、本物のインド料理を出す潮流が生まれてきたのは非常に望ましいことだと思います。
いろいろな料理がインドからやってくるようになりましたが、その中でも、今はビリヤニが流行し始めたようです。
「ビリヤニって何?」って人のために簡単に説明すると、ビリヤニとはインドのスパイスご飯で、スパイスとお肉や野菜、そして長粒米のバスマティライスを層のようにしてハンディと呼ばれる壺みたいな容器の中でゆっくりと炊きあげる米料理です。米料理だから、実はお米が大好きな日本人にはピッタリの料理なのですね。
ビリヤニで特に有名なのが南インドのハイダラバードで、街のいろいろな場所にビリヤニ屋さんがあると聞きます。コルカタではチキンビリヤニが有名で、チキンビリヤニ屋さんだらけの通りがあります。
このビリヤニ。
これがまことに奥が深い。
カレーなんか比べ物にならないくらい奥が深い。
食べれば食べるほど、ビリヤニの奥深さに気がつくのです。
インドパパがビリヤニに開眼し始めたは数年前。それから結構真剣にビリヤニを向き合ってきましたが…ほぼ毎週食べている気がしますが…どれ一つとして同じビリヤニが存在しない事に気が付きました。
殆どのビリヤニが美味しいと言えるレベルですが、食べ歩いていると、超絶うまいビリヤニにたまに出会います。
超絶うまいビリヤニにあたった時は、言葉を発することが出来ません。
目を開けることすら出来ません。
目を閉じて、すべての意識を口の中に集中させ、口腔内に花開くスパイスの花畑を鑑賞し尽くすのです。
食後ですら香り続ける香り高いスパイスの香りが継続するのです。
ビリヤニ。
私にとってはもの凄い魔性の味です。
日本オリジナル料理とも言えるナンも美味しいですが、本場の味がより楽しめるビリヤニもオススメですよ!!
インドレストランに行ったら、ぜひ試してみてくださいね。
毎回楽しみに読ませていただいてます!
大きなナンの話ですが、確かにインドでは見たことがないような気がします。
でも、アジア以外では結構見たことがあります。
アメリカの片田舎でも大きなナンが出てきたことがありましたし、フィジーでも大きなナンが出てきました。
あまり関係はありません(?)が、イランのWebsiteでパンやチーズの値段が庶民生活に云々の経済記事に大きなナンの写真が載っていたのを思い出しました。
うまくリンクされているか不安ですが、Website欄に記載しておきました。
もしかしたら、インド文化のナンでは違うナンに長い大きなナンに至った原因が見出せそうですが、どうでしょうか。。。
同じ調子で「ご当地」和食を各国で「でっちあげられる」から同じ主旨で「世界中の和食が大混乱」なのでは? – – – – – – 要するに「A国のB国料理」は全て「おかしい」のです。
ビリヤニ、本当に美味しいですよね。
でも、日本ではまだまだポピュラーでもないし、ベシャベシャだったりギトギトだったりすることがあり、残念です。
あぁ、美味しいビリヤニ食べたいなぁ。
……おなか減っちゃった。どうしよう。(笑)
美味しいビリヤニ、ありましたよ!!
六本木のサイーファ・ケバブ・アンド・ビリヤニ。
もしかしたら本場インドを超える味わいです!!
なるほど…それはそうかもしれません。
日本食にもカリフォルニアロールってのがありますものね
アメリカやフィジーでも大きなナンが出てくるのですか。
凄い意外です。あれは日本だけの独自進化かと思っておりました。
僕が日本のインドカレー屋さんで出てくるナンと同じナンを見たのはイラン国境にほど近い、パキスタンのクエッタでしたので、きっと、仰られるようにイランにもありそうな気がします
てか、写真のナン!!!! 無駄にでかいですね。びっくりです!!!
これは凄い!!!
何時も楽しく読ませていただいています。
日本の人は、インドの主食はナンだと思っている人が多いのではないでしょうか。
ナンは、北インド地方で食べれていると聞いたことがありますすが一般家庭、レストランではお目にかかりません。
ニューデリーで大きなナンを食べられるのは、ホテル モリアシュラトンのインド料理専門店で「ボッカラ」では、4?5人分を一枚に焼いてくれます(数十年前、今はどうかな)最高にうまい。
料金は高いがデイリーに言ったら是非食べてみては。
大きさよりもあの砂糖甘さが異常でしょ。
(人工バター香料も)
この手のインド料理屋に間違って入る度に悲しくなる。
菓子パンで食事できないよ。
チャパティをメニューに出してほしいね。
あの甘さが全然問題にならないというあたりが私には超不思議。
”大きい” のははたしかにパキスタン以西にあるんだし。
東、東南アジアの饅頭基本のパン文化から抜け出せない味覚を自覚して下さい。
「ネパール人がインドカレーを出して、パキスタンナンを売ると言う不思議な構図」?
日本人がピッツァ作ってるのに比べたらネパール人がカレー作ってる方が全然自然だし、
あれパキスタンナンなんですか?
パキスタンのナンがあんなに砂糖甘いんですか?
本当ですか?
私個人的には信じられないですね。
そうそう。以前、シンガポールでインド出身のインド人たち大勢と一緒に仕事をしていましたが、北のほうの人も南の人も、みんなお弁当はチャパティでした。会社の食堂のインディアンコーナーでもチャパティしかなかったです。
そもそも、インド人たちが、ナンは一般の家庭では作らないし、レストランでもあんまり一般的でないと言っていたのを覚えています。
シンガポールのインド料理屋やホッカセンタ、インド本土の食堂や屋台でもナンは無かったですね。チャパティか、チャパティよりちょっと油っぽいロティプラタだけでしたね。
インド人たちが、お昼にお弁当を広げて、うちのチャパティはおいしいよと言って時々私に分けてくれました。チャパティにもそれぞれの家庭の味があるようで、それぞれ味が違いました。粉の種類や配分がそれぞれ好みで違うと言っていました。どれも素朴な味わいでおいしかったです。日本にあるナンやチャパティは油っこすぎ、甘すぎで、インドの食べ物とは程遠い感じですね。
日本人は基本的に他国の文化を理解しようなどとは思っていませんから。
だからタイ料理屋で生春巻きを要求するというバカなことをするし、お店もリクエストに答えて出さざるを得ない。
南インド料理の店や、スリランカ料理の店でもナンを置いてあるところがあるのも、同様の事情からでしょう。
いつも楽しみにしてます。
遅レスですが・・・、
ナンとインド料理の話題、私も日本のインド料理が金太郎飴みたいに何処でも同じ様で『大変遺憾!』に思っておる一人で有ります。インド、パキスタン、バングラディシュ、ネパール等訪れ現地の食事を堪能するとそれらは日本の『ソレ』とは余りにも違いますね。当然家庭料理とレストラン料理も違いますし、インド国内でも東西南北全く違います。
日本で一般的に提供されるインド料理の原型はデリーのパンジャーブ料理のレストラン発祥と云われています。
レストラン料理としての華やかさ(立体感)と豪華感がタンドール料理に有ったからで、中華料理の北京ダックの様な豪華さを狙い、タンドリーチキン等も加えられたと聞きました。
実はこれも創作料理的な物で、店内でパフォーマンス的要素の有るタンドール調理は高級なレストランらしさが倍増します。
本場のパキスタンやアフガンのタンドール釜ではナンは焼きますが肉は焼きません。
本場のナンは本文の通り硬くて素朴な味わいです。家庭でプーリ等は作りますが、ナンは買って来るのが一般的で、所謂主食ですのでこれで良いのです。柔らかい必要もましては甘味や塗りたくった油は不要ですね。
では何故日本のナンは柔らかで甘い物さえ有るのかと云えば『この様に作れ!』と店から指示されるからです。料理の形も『この様に作れ!』と。実はコックさん達は来日するまで、ナンなど見たこと無い人も多いのです。まして今日多いネパール人のコックさんは推して知るべしです。
つまり日本のインド料理は、誰かがプロデュースし成功したインド的な豪華レストラン料理を後発店がひたすらコピーしているものだと思います。
美味しいインド料理を頂くには、懇意の店に友人のシェフを作り、メニュー無視のお任せ自由に作って貰えば、店の料理とは全く違う目から鱗のシェフ出身地系の味わいを堪能出来ます。
いつも楽しく読んでいます。奴らは絶対謝らないの記事では、ほんっとそうだよなぁと、頷きながら読んでしまいました。デリーばかりでトラブルが起こるって言うのも分かる気がする。
私の友達は南インド系が多いです。楽です。
日本のナーンが大きくてふっくらなのは、ピザの影響もあるのかもって思いました。
日本人ってふっくらもっちりな生地が好きですよね。だからかなぁと。
私は南インドのカレーの方が好きです。最近は随分増えてきて嬉しいです。
地元には北インドとネパールレストランしかないので、、、近々憧れのミールスを食べに行く予定です。