インド人全員が大好き♪ でも、知らないうちに体を蝕む最悪のドラッグとは
目次
■インドに行ったら、突然元気になった!!
ティラキタ買付け班、買付に行くとインド国内の様々な会社や工房を毎日の様に訪問します。取引先のオフィスに入ると、必ずチャイを飲まされ、そしてお菓子を勧められ、クッキーも勧められます。いらっしゃい!! まずはチャイでも飲む?
あ、はい。それでは…
という会話が一日に何回も繰り返されます。
チャイ、美味しいなぁ。そしてなんか、チャイを飲むと、頑張って仕事ができる様になる気がするぞ
インドに行った何日間は、日本では考えられなかった程、体に元気がみなぎり、体が軽かったのです。
今回は、インドには18日間ほど滞在していました。1日に何箇所も、色々な所を廻りますので、気がついたらもうチャイだらけ!! 18日間、チャイ漬けの生活でした。
そしてまた、インドで食事をすると、食後にスイーツが出てきますが、これがまた、血糖値を限界まで押し上げる、めちゃくちゃ甘いスイーツなのです。
そんなことを続けていましたら、おやおや…一週間程して、だんだんと、調子が上がらなくなってきました。
なんかだるい…。元気がないからとりあえずチャイ!
そして、調子が悪いなと思っている時にチャイを飲むと、なぜかすぐに元気になります。
お腹が空いたな、と思っていても、チャイを飲むと、とりあえずしのげます。
さすがチャイ。インドのパワードリンクと言っても良いのではないでしょうか。
■インドでは延々とチャイを勧められる
そんな塩梅で、インドで友達の家にに入ると、ほぼ100%、チャイはいらないかと聞かれます。出てくるチャイはたっぷりとした甘さの濃厚でリッチなチャイで、飲むと瞬時に元気になります。友人の家だけでなく、お店に行ってもこれは同様で。とにかくお客様が来たらチャイを出す。「チャイを出さないと失礼である。」という文化がインドにはあります。
久しぶりだね! んで、チャイ飲むよね?
あ、はい。それでは…
お茶を出す文化は日本にもありますけれども、インドのそれは日本よりも強制力が強く、とにかく出さないと大変な失礼に当たるという感覚です。そして勧めたら、当然、勧めた本人もチャイを飲むわけですから、全員がチャイでお腹がゴボゴボになる訳です。
■インドのお菓子が甘すぎる
インドでお菓子を食べないかと言われると、暑い国で腐敗を防ぐためなのか、とても甘いお菓子が出てくることがあります。揚げものスナックのナムキンというジャンルがありますが、ナムキンか甘いお菓子か、という感じで出てきます。出てくるお菓子は甘いものが基本で、いわゆる日本のさっぱり味のお菓子などは、ほぼ存在しません。ない訳ではありませんが、あまり好まれない様に見えます。
ラスグッラやラスマライ、そしてソーンパプティは、頭の芯がキーンとなるような強烈な甘さです。
その甘さは私たち日本人の想像を絶するほど!!!
■チャイはインドのレッドブル
よくよく考えてみると。チャイはお茶ですから、カフェインが含まれています。紅茶ですから、緑茶よりも多い量のカフェインです。しかもインドで使われるダストティーは、茶葉を切り裂いて、丸めて作ってあるので、更に多くのカフェインが含まれています。
そこに飽和するほどの砂糖を入れて、スパイスとミルクを追加します。
あれ?
カフェインと砂糖がたっぷりのドリンク?
これなんか聞いたことあるぞ???
あ!! これ!! レッドブルだ!!
そう言うことか〜〜〜!!!
インド人は国民全体で、文化としてレッドブルを飲んでいるのか!!
どうりで、インドに来た最初の何日間かは、体がとっても軽く元気な訳でした。そして毎日、毎日、続けていると、そのうちチャイがないと元気が出なくなってきます。チャイを飲んでいないと、だるく感じられるようになってきます。チャイを飲むと、突然元気になり、普通に動けるようになります。
チャイを飲まないと元気が出なくなってきた…
あれ? 俺? もしかしたら糖尿病なのか?
と思う瞬間がやってきたのです。
■糖尿病患者がとても多い国インド
インドでは糖尿病患者がとても多く、大きな社会問題になっています。私達の周りでも、多くのインド人たちが糖尿病を患っています。なぜスパイスばっかり食べてるのに、糖尿病患者が多いのかな?と長年、思っていました。スパイスは自然の生薬なので、インド料理は基本的に体にいいはずです。体にやさしいインドっていう本もありますしね。体にいいはずのスパイスを毎日食べていながら、なぜインド人たちは糖尿病を国民病として発生するのか。
理由は様々にありますが。
答えの一つはチャイ、そして、勧めてくるチャイ文化、そして異常に甘いお菓子たちなのだなと思うようになりました。
■インドの社会構造が汚染されている
インド人たちが汚染されてる最悪のドラッグとは、濃厚なカフェインと砂糖の組み合わせのチャイ、そして大量の砂糖なのでした。大量の砂糖、そこにカフェインの組み合わせ、という構図は、実はインドだけではなく、世界のいたるところで見つけられます。
例えばスターバックスのフラペチーノ。中に入っているコーヒー=カフェインはちょっと少なめですが、どれだけ大量の砂糖を、意識させず、おしゃれに飲ませられるかを、デザインしているかのようです。
例えばコカコーラ。コカコーラもまた、大量の砂糖とカフェインの組み合わせです。そしてレッドブル。レッドブルも、もちろん大量の砂糖とカフェインの組み合わせです。
他にも、カフェインと砂糖の組み合わせで人気が出ている食品は数多くありますよね。カフェインと砂糖の組み合わせは、強制的に気分をアゲてくれるので、意識しているかしてないかによらず、軽い中毒症状になってくるのでしょう。
コンビニでレッドブルが陳列されていたら、レッドブルを無意識に選択してしまう。そういう軽いレベルの中毒症状です。
そしてこれは、社会的にちゃんと認知はされていませんが、間違いなくドラッグです。気分をアゲてくれる物質は、社会的な定義はどうあれ、ドラッグです。
その結果どうなるかというと。
インドは糖尿病の国になり。
そこにいる国民全員の体が蝕まれていくのでした。
社会の礼儀としてチャイを勧め合うことで、お互いをどんどん糖尿病にさせていく。
インドとは、そういう社会なのだと。
そして社会構造が、そもそもそういう風になってるから、体に悪いと知っていても、お互い勧め合わざるを得なくなるのだと。
この点、砂糖がそこまで過剰に好まれない国、日本に住んでてよかったなと思ったりしますが、これからインドに来たときは気をつけなきゃなぁ…
砂糖とカフェインは、気分を上げてくれる、ドラッグなんだと思いながら飲まなきゃな。
でもみんなが出してくれるチャイ、美味しすぎるんだよなぁ。
断れないんだよな…