乗った人全員が子供になる! テーマパーク超えの絶景アトラクションが楽しいスリランカの鉄道
■南アジアの旅は電車の旅
ティラキタ買付班、電車旅行が大好きです。訪れた色々な国や地域で、チャンスがあれば電車に乗るのですが、スリランカの山の中に間違いなく、今まで乗った列車の中で一番楽しい!!と思える路線がありました。紹介する路線は、スリランカ中部のキャンディという都市からヌワラエリヤまでのローカル列車です。地図ではこちらの場所になります。
スリランカは紅茶栽培で世界的に有名ですが、その中でも、スリランカ中部の高原地帯であるヌワラエリアで産出される紅茶は、香りが良くて高品質な紅茶として有名です。
1940年代まで、スリランカやインドは英国の植民地でした。英国人たちは、寒い本国では作れない紅茶を、インドのアッサムや、ダージリン、そしてスリランカで作っていたのです。
紅茶は標高が高く、気候が涼しい山の上で採れますので、運搬が問題になります。現代だったら道路を整備してトラックを走らせますが、その頃は、蒸気機関車がほぼ唯一の大量輸送機械でした。
運搬に困った英国人たち、現地人を奴隷のように使って、山の上まで線路を通してしまいました。それが現代に残る、ヌワラ・エリヤまでのローカル列車であり、アッサムやダージリンなど、インド数カ所に残るトイトレインなのです。
■列車のチケットは450円
列車のチケットは、出発駅であるキャンディーステーションで購入。結構な人気路線らしく、2等は既に売り切れで、3等を買うことになりました。ちなみに3等車のお値段は、1人 900スリランカルピー、450円でした。駅の中にはとっても可愛い掲示板がありました。キャンディの駅からコロンボに行ったり、ヌワラエリアに行ったり、他の地域に行ったりするのが一目でわかります。なんともアナログな看板がかわいいです。
余談ですが スリランカのシンハラ語ってなんかカエルみたいでコロコロしていますよね。スリランカの人たちも、性格が丸い感じの人が多いような気がして、文字は心を表すのかな? 内面を表すのかな? なんて思ってしまいます。
■絶景列車のはじまり
キャンディの駅から、いざ列車に乗り込んで。出発進行!!車掌さんの持っている手旗信号が、かわいいです。
電車はキャンディー市街をゆるゆると走り、近隣の小さな駅に寄ってから本格的に走り出しました。
列車は小さな町を超え。踏切を渡ります。
ほどなくして列車は緑の山の中を走り、 どんどんと 高度を上げ、緑はより濃くなり、自然はより深くなっていきます。電車の中は ヨーロッパからの旅行客が3割ぐらいいるでしょうか。
電車は深い緑の中をゆっくり走っていき、谷を通り、 川を越え 、素晴らしい景色の中を走りながら高度を上げていきます。
勾配がきついからだと思うのですが、 ゆっくりと走りながら急なカーブを曲がっていくこと。
そのゆっくりさが、また、この列車の素敵さをぐんと上げてくれています。
小さな駅に着くとやってくる 物売りのおじさんも楽しいし。
延々と続く一面の茶畑が本当に美しくて
ミニチュアみたいな駅も可愛くて。信号は50年も、100年も前のアナログな信号がそのまま使われていて。
■列車の中で全員が子供になる!
そして、この列車。日本では考えられないことですが、走ってる列車のドアが開いていて。
そこから身を乗り出して風を楽しむことができるんです。
ドアが開いているのはインドでも当たり前なのですが、本当に、この走行中でも開いているドアが大好きなんですよね。
日本に帰ると、なんで日本の列車って全部ドアが閉まってるのかな? って、いつも思っちゃいます。
みんな!走行中の電車のドアは開いてたほうがいいよね?
車掌さんのOKを貰って、止まっている列車から大きく身を乗り出してみました。
た~の~し~~~~~!!!!
高度を上げてくにつれて、 空気はどんどんと涼しくなり、高原感を増し、なんだかとっても気持ちいい!!!
そして、風景が綺麗になるにつれて… 電車の中の観光客たちが落ち着かないこと!! 落ち着かないこと!!
とにかく みんなベストポジションから写真を撮りたがり。 絶景を見たくて、 車内をうろうろうろうろ。 全員が、あっちに行ったりこっちに行ったり。
お前、スマホ当たるよ!! 持ってかれるよ!って思うくらい、みんなが夢中で写真を撮り続けていて。車内全員が子供になたみたいでした。
このキャンディーからヌワラエリヤへの列車は 完全にスリランカ旅行のハイライトでした!!!
スリランカに行ったら、是非、乗りに行ってくださいね。
本当に素晴らしいこと、保証します!
あ〜〜〜楽しかった!!!!