インドのアボカドサラダは想像の斜め上 インドでサラダを頼んでみた♪
■インドは野菜が豊富な国
インドは野菜が豊富な国です。インドは広い国なので、「地域によっては野菜が豊富である」という書き方が正確なのですが、基本的に南国ですので、野菜や果物が豊富な国と言ってもいいでしょう。ムンバイでは野菜が山盛りになって売られていました。ゴーヤににんじん、きゅうりにカリフラワー、ナスにさやいんげんも見えますね。
ケララではパイナップルは吊るされ、バナナも房ごと吊るされ、ココナッツが置かれ、その真中にキャベツやかぼちゃ、きゅうりが置かれているという塩梅。常夏の国ケララではこの八百屋だけが特別なのではなく、八百屋という八百屋が果物と野菜をこれでもかと積み上げて売っています。
タミルナドゥ州のポンディシェリーの八百屋さん。黒板には全部40Rsですって書いてあるのかな。タミル語が解読不明ですが、きっとそうでしょう。
■インドでサラダを食べてみたい
さて、そんな中。一緒にインドに行った友人が「サラダを食べたい」と言い出しました。「サラダは…やめたほうがいいよ」
「なんで? 日本人だから、毎日サラダを食べたいのよ!!」
気持ちはわかります。
僕たち日本人ですから、毎食、なんかしらの野菜を食べたい民族です。
でもね…ここはインドですから…
「だって。サラダを作るとき、どんなお水で洗っているかわからないし…」
といいつつ、サラダを頼むことになりました。
そしてやってきたインドのサラダがこちら。
にんじん、オニオン、トマト、きゅうりを輪切りにしたものの上に、なぜか青唐辛子が乗っています。
ライムが載っているので、どうやらライムを絞って食べろということらしいです。
こちらの写真を何人かに送ったところ…
「なんか、小学生が作ったようなサラダね。それが売り物なの?」という、至極真っ当な反応がやってきました。
確かに、インドでサラダって食べないよなぁ…と思って、その後、何回かサラダを頼んでみましたが。
何回頼んでも、同じようなものがやってくるのでした。
こちらはきゅうりが多めのサラダ。たっぷりのきゅうりを外側に敷き、真ん中に玉ねぎとトマト。そして仕上げにピーマンが乗っています。もちろんこれも売り物です。
こちらは上にパイナップルをおいてあるちょっと南国タイプ。
サラダを何回頼んでも、ちょっと違う名前のサラダを頼んでも、この様な同じビジュアルのサラダがやってきますから。インド人にとってはサラダ=野菜の輪切りを並べたものなのでしょうね。
■インドのアボカドサラダは想像の斜め上
そして我々ティラキタ買付班、インドの中でもひときわ緑の濃いケララ州のリゾート地バルカラでもサラダを頼んでみました。今度はちょっと奮発してアボカドサラダです。どんな物が来るかなぁ…と思っていたら。やってきたのは想像の斜め上を行くアボカドサラダでした。
アボカドが真ん中にどっさりと置かれ、なぜかトマトを切ったものが3方向に飛び出すように置かれています。
■サラダが輪切りになる理由を考察する
なぜ、イマイチな見た目のサラダになるのか?全員が全員、同じ様なサラダを何故作ってくるのか?
考えていった結果、インドには葉物があまり存在しないという事に気が付きました。
日本のサラダの見た目は葉物によって支えられていますよ。
当たり前のことですが、キャベツ、レタスなどの葉物がなかったら、サラダを作ろうとは思いません。
一番最初の写真たちを改めてよく見てみると、キャベツはかろうじて見えますが、ゴーヤ、人参などの身のある野菜、長持ちする野菜が多いことに気が付きます。
インドの八百屋さんにはサラダに使えそうな葉物がないんです。
葉物がなければ誰が作ってもああ言う見た目になるかもなぁと思うのです。
葉物がないというのはいろいろな文化的、気候的な背景があるのだとは思います。
・暑い国なので、食べ物を生で食べると病気の原因になる
・葉物などの生鮮食料品は長持ちしない。
・冷蔵庫もそこまで普及していないので流通に乗せられない。
・カレーにはいつも沢山の野菜が入っている。
きっと、この辺あたりが理由なのかなとは思います。
ティラキタ買付班の推測ですけどね。そんなに間違ってもいないとは思います
サラダの見た目一つをとっても、やっぱりそこにはいろいろな背景が存在している。
インドってば完全に別の文化圏なんだなぁ…っていつも思うのですが。
サラダ一つをとってもこんなに違う。
だからこそ、インドはいつもまでも面白く、興味が尽きない国なのだと思うのです。