バラナシに通って25年のティラキタ買い付け班がオススメするバラナシでの過ごし方 6つ
今回は、バラナシに通い続けて25年のティラキタ買い付け班がオススメする、これぞバラナシ!と言うバラナシの過ごし方を紹介します。
バラナシは小さな街ですが、ガートに火葬場、近所には仏跡のサールナートなど、見どころが沢山です。
たくさんの見所がある中、限られた時間で、できるだけバラナシを満喫する6つのことをオススメしてみます。
目次
1.ダシャシュワメードガートで、ガンガーアールティを見る
バラナシ観光の目玉とも言えるのが、メインの沐浴場であるダシャシュワメードガートで行われているガンガーアールティです。
ガンガーアールティとは、ガンガー=ガンジス川、アールティ=祈りと言う意味で、輪廻転生の入り口でもあり、母なる大河ガンジス河への祈りのことで、バラナシ中心部の沐浴場ダシャシュワメードガートで毎晩必ず行われています。
元々はバラナシの人たちの、小さな夕方のお祈りから始まったものですが、それがフォトジェニックだというので、徐々に大きくなり、バラナシのメインのイベントになりました。
今ではメインガートだけでなく、アッシーガートなどでも行われているようです。
バラナシのガンガーアールティは毎晩夕方、日が暮れてから行われます。
観光地の出し物っぽい雰囲気もあるっちゃありますが、無料ですし、とっても雰囲気があり、素敵なのでぜひ見に行ってくださいね。
2.マニカルニカーガートで火葬を見る
人間が露天で焼かれている現場を見れる所は、世界広しといえどもなかなかありません。
ここ、バラナシのマニカルニカーガートでは、昨日まで生きていた人間が灰になっていくのを間近に見ることができます。マニカルニカーガートにはボートで近くまで行くこともできますが、オススメは、やっぱり自分の足で行って、できるだけ近くで、じっくりと観察すること。
人間が実際に焼け、そして灰になってくる姿を見ることは、死が身近にない私達にとって限りある人生を送る時に非常に重要なこと。
僕たち人間は、すぐに日常に慣れてしまう生き物です。
この日常がずっと続くものであると錯覚しがちです。
でも、必ず僕らは死んでゆくのだと。
いつかはこの人生に終わりが訪れるのだと。
死はいつも僕らの生の横にピッタリと寄り添っているのだと。
そんな人生の無常を理解して、今度の人生を頑張って生きていけるかどうかは、人生の満足度という意味で大変に重要なことだと思うのです。
人が焼ける姿を見て、自分のやってきたところ、そして行くところを想う。
そう言う時間も人生の中には必要なのではないでしょうか。
バラナシはそれを与えてくれる場所です。
とは言うもののマニカルニカーガートで働いている人たちは、観光客をあまり歓迎していないので、あんまりゆっくりと見せてはくれませんけどね…
3.日の出の時間にボートに乗る
バラナシでぜひやってほしいことの三つ目は、日の出の時間にボートに乗ること。
マニカルニカーガート観光が、人を選ぶのに対し、これは万人に向けてオススメできる最高のアトラクションです。
ボートが出発するのは日の出前。
空がようやっと明るくなり始めるちょっと前に小さな小舟に乗り込みます。
小舟に乗っていると、真っ暗な空が徐々に明るくなってきて、次に空が虹色になって、太陽がガンジス川の向こうにゆっくりと頭を出してきます。
空が徐々に明るくなっていき
ガンジス川が、ゆったりと流れ
マリーゴールドが、水の中を浮きつ沈みつして
ガードで沐浴している人たちを眺め
そして火葬場の近くに行き火葬されてる人々を眺め、生と死、流れ行く時を想う。
朝のボートトリップは、たったの1時間か1時間半ですが、これのためにインドに来る価値があるというものです。
ボートの値段は50ルピーから100ルピー。
エンジン付きのボートよりも、小さな手こぎボートをオススメします。
一人でボートに乗るのはちょっと危ないので、できたらホテルの人に聞いて、安心できるボートを教えてもらった方がいいと思います。
4.できるだけぼ〜っとする
バラナシでするべきことの四つ目は、何もしないこと。
ガンジス川沿いのガートに出て、ただひたすらとぼーっとする。
バラナシでは、ぼーっとすることで見えてくるものがあるような気がします。
実際にあなたの目には何も映らなくても、あなたの心には、今までの人生のことがひとつ、またひとつと去来してくるでしょう。
カートをてくてく歩いて建物は眺めてもよし
そこらへんにいる犬を眺めてかわいがるもよし
朝歩いてるとヨガをやってる人たちがいるので混ぜてもらうのもよし
船を借りてガンジス川の真ん中に行きバタフライをするのもよし
思いのままに時間を過ごし、できたら何もしないのが、ここでバラナシの一番最高の過ごし方です。
5.バラナシの小道で迷子になる
バラナシの小道はとっても魅力的です。代表的な小道はベンガーリートラと呼ばれる通りで、狭い道にはお土産物を売る商店やレストランが並び、私たち観光客を飽きさせません。
バラナシはとっても古い町ですので、ベンガーリートラ以外でも素敵な小道がいっぱい。
石造りの建物が、細い迷路を形作っています。
家と家の隙間とか、地図にも書ききれないくらいの小径がたくさんあります。
バラナシの小路で迷子になってみるのは、最高におすすめのアトラクションです。迷子になるって怖いことのように感じてしまいますが、見方を変えると、実は迷子になるのはとっても楽しいことです。迷子になって初めて、新しい風景を発見できたりしますからね。
自分の心の思うままに右に曲がり、左に曲がり、何か面白いものがないかと思ってただひたすらに歩く。
羅針盤は自分の心。
直感に従って歩きましょう。
スマホを持ってからというもの、迷子になる自由を失った僕ら。
道を彷徨い歩くというのは、偶然に新しいものを発見する行為です。
何か目的を持って行くのではなく、ただ歩いてみると新しいものが出現する。それもまた海外旅行の素敵な楽しみ方だと思います。ここバラナシでは思う存分に迷子になることを楽しむことができます。
有名な迷宮都市の一つに、モロッコのフェズがありますが、なかなかどうして、バラナシだって負けていませんよ。
バラナシはそんなに大きくない街です。道はどこかに続き、そして必ず、大通りかガートに出ます。
安心して存分に迷いましょう。
もちろんちょっと不安ですが…たまには不安とお友達になってもいいんじゃないかって思います。
迷いすぎて本当に困ったら、ガンジス河に出れば、問題なくホテルに帰れます。
バラナシで迷ったらガンジス河を目指す。
これさえ覚えていれば安心して迷えますよ!!
6.思う存分、バラナシの空気感を堪能する
最後に時間が余ったら、思う存分、バラナシの空気感を堪能しましょう。
バラナシでは「何もしない、ただ迷う、ただ歩く、ただボーっとする」といった、その空気感を堪能する行為がとっても重要だと思うのです。
まぁ、サールナートとか観光に行きたい人は行ってもいいと思うんですけど…
いろいろ行くと忙しくなっちゃって、バラナシの良さが見えてこないと思うんですねぇ。
せっかく来たから、どうしても何かって言う人には。
ガートのお散歩なんてどうでしょう?
ガートは沐浴場ですが、沐浴だけしているかと言うと、そう言う訳ではありません。
ガートはバラナシ市民の憩いの場であり、洗濯の場であり、チャイを飲む場であり、野良犬がうろうろする場であり、もちろん沐浴場でもあり、ヨガをやる場所でもある、すなわち公園みたいな場所です。
ガートは長く、ガンジス河の左岸だけに、5km位続いています。
一直線で、始まりから最後まで見渡せるので決して迷うことはありません。
ガートをウロウロし、ぼーっとし、火葬を見て、自分の来た道、行く道を想う。
そんな事を想える街って、世界広しといえどもなかなかないものです。