インドの携帯マーケットが中国企業一色 中国の世界進出がヤバイ
■インドにも中国の濃い影が
インドってば、その昔は社会主義のような政策をとっていましたし、独特な社会制度から、なかなか外資系の参入が難しい土地として知られています。だいぶ前から日本のスズキがインドに参入し大成功を収めていますが、それは一部の成功例であって、インドに参入する日本の企業は様々な形で苦汁を舐めていると聞きます。インドには賄賂もあるし、地元の力もあるし…要は文化が違うんですよね。
そんな参入が難しいインド市場においてすら、中国の存在感が非常に大きくなっているのが、今のインドです。かつてはインド製品だけが売られていた街の市場も、いつの間にやら中国製品が多くなってきました。
友人のインド系ショップとの話の中でも…
最近、インドにおける中国製品の進出っぷり、ヤバくないですか?
本当にそう思うよね。10年前はちょっと中国製品があるなーって位だったじゃない?
そう! でも、今は…中国製品が半分を超えるマーケットもありますよね。
あるある!! このバッグが素敵だなと思って手に取ると、ラベルに中国語が書いてあったりね
中国製品がインドの市場に入り込むって、その理由が解らない訳ではありません。インド製品よりも品質が良く、価格も安いのですから、インド人が中国製品をバカにしつつも、買い求めるのです。
ここ最近、あまりにも中国製品が入りすぎていて、インドの会社が危機に陥っているので、中国からの輸入が制限されるという噂もありますが、マーケットの状況を見る限り中国製品がインドに流入する構図はまだまだ続いていきそうです。
■インドの携帯マーケットは中国企業一色
インドの携帯マーケットは中国企業一色です。残念なことに、インド地元企業の影は、ほぼありません。一応、MicroMaxとかLavaと呼ばれるインド企業がありますが…正直、インドでもあまり見かけません。
以前はOPPOやVIVO等の中国メーカーが市場を支配していましたが、数年前に突然、参入してきたのがXiaomi(シャオミ)です。インドの市場に入ってくるや否や、怒涛の勢いで販売網を拡大しています。
Xiaomiはアップルのスティーブ・ジョブスにインスパイアされた社長が経営している中国の携帯会社で、性能の良いものを非常に安い値段で出してくるので、中国はもとより台湾や他の国でも大人気の携帯メーカー。
今回、インドを訪問してみたら、この写真のようにそこらじゅうのお店がXiaomiの販売店に変化していました。
■最新スペックなのに3万円!!
ティラキタ買い付け班、インドに行ったついでに、Xiaomiがインドで出した最新モデルのPOCO F1を買ってみました。POCO F1はインドの工場で作った新興国モデルで、最新のスペックなのに3万円。ちなみにインドに行かなくても、ネットで並行輸入品が36000円位で買えるみたいです流行のノッチ付デザイン。CPUはSnapDragon845。 AI機能搭載のダブルカメラ付き。日本で同じスペックのスマホを買うとまだ6万円くらいはすると思いますので、激安です。
日本の価格が高すぎるのか、インドでの価格が高すぎるのか…まぁ、iPhoneXの10万円はどう考えても高すぎだと思いますけどね!!
インドXiaomiのウェブショップで実際に購入してみたのですが、ムンバイの取引先のオフィスに1日で到着しました。きっと、ムンバイやデリーなどの大都市には配送センターがあるのでしょう。
実際に使ってみると、カメラはキレイだわ、電池は減らないわ、するする動くわといいことづくめ。これで3万円か…どう考えても、インド企業に勝ち目はないよなぁ…としみじみと思ってしまうのです。
最近、このブログでもPOCO F1で撮影した写真を使っているのですが…もう、完全にコンデジはいらないと言えるクオリティです。
シーシャを吸うインドのオヤジ
チベット仏教のマニ車
タワンにてチベット系の少年
正直、これがスマホの写真だって信じられないクオリティです。
■中国の世界進出がヤバイ
今、インドだけでなく、エジプトでも中国の進出が止まらないそう。20年前、ティラキタ買い付け班がエジプトに行った時は、パピルスのしおりや、香水瓶などのいかにもアラブ風のお土産がバザールに並んでいたものですが、今、エジプトのマーケットも中国に席巻されています。
あのね、今度エジプトに買い付けに行こうかと思っているんだけど…
あ、それはやめた方がいいっすよ。エジプト、中国製品しかないですよ
え?。エジプトでもか!!!!
そうですよ。行ってみて、ビックリしましたもん!!
エジプトだけじゃなくって、世界がだんだん同じになってきてるんですよ!!
実際、旅行してみると、エジプトだけでなく、世界中で同じ状況が出現していると感じます。
ティラキタ買い付け班、仕事柄、世界中のいろいろな国に行きますが、世界がどんどん似てきているなぁ…と感じます。グローバリゼーションって「世界の個性がなくなる」って言う事だったんだなぁってすごく感じます。
民族的なものや、各国の文化の違いが大好きなティラキタにとっては、悲しいことです。
世界の個性がなくなるのも寂しいことです。
だからこそ、NO MORE 中国製品!って言いたいんですが…
でも、自分もやっぱり、安くて性能がいいからと言って中国製のスマホを買っちゃうんですよね。嫌だと思っていても、安くていいものには逆らえないもんなんですよねぇ…