ギネスに載った悪魔の唐辛子ブート・ジョロキアの産地を訪ねる
目次
■ブート・ジョロキアは本当に栽培されているのか?
2007年に世界で一番辛い唐辛子として認定されたブート・ジョロキアの産地を訪ね、現地の人々がそんなに辛い唐辛子を日常的に使用しているのかどうか、そして一般的に販売されているのかどうかを調べてきました。ブート・ジョロキアのギネス記録は、その後、人為的に交配して辛さを増したキャロライナ・リーパーやドラゴンズ・ブレスに抜かれましたが、実際に一般の人々が普通に作付けし、日常的に使用している唐辛子としては、やはり世界一の辛さの唐辛子だと思います。
ティラキタ買付け班が以前、ブート・ジョロキアを食べたことがありましたが、あまりの辛さに30分以上立ち上がることもできず、救急車を呼んでほしいと思うほどの胃の痛みに襲われました。
その時の大惨事は
【もはやテロ】世界で一番辛いと認定された唐辛子ブートジョロキアを食べてみました!!
に纏めてあるのでまだ未読の方はぜひご一読ください。
一言で言うと、身の危険を感じる辛さだったYo!!!
そんなに辛い唐辛子をインド人たちは本当に日常的に栽培し、食べているのか。
ヤツらは命知らずなのか。
それが知りたくなった訳です。
■泊まった宿でブートジョロキアの存在を聞いてみる
アルナーチャル・プラデーシュ州にあるタワン僧院を目指してドライブしていた時のことです。
アルナーチャル??
どこそれ??
と言う人も多いと思いますので、まずは大体の位置関係を説明します。
赤い線で囲ってあるところがアルナーチャル・プラデーシュ、青い線で囲ってあるところがアッサム州です。要はアジアにほど近い、インドの東の端っこですね。
ここがブート・ジョロキアのふるさとだと言われている地域です。
車に乗って山の中を抜け。
未舗装のでこぼこ道を走って車はタワン僧院に向かいます。
タワン僧院までは2泊3日の道のりなので、途中で宿に泊まることになりました。
宿のお姉さんに聞いてみます。
「あの?。この辺で、ブート・ジョロキアを栽培していると聞いたんですが」
「してるわよ」
「ホントに!!! あの、めちゃくちゃ辛い唐辛子を探しているんです」
「いつもだったらあるんだけど、今、収穫しちゃったばかりなのよね…」
畑に行けば多少はまだあるというので、早速、見に行ってみました。
小屋の横を抜け…
畑に行ってみたら、すっかり収穫されたあとでした
奥にあるというので探してみると…ちょっとだけですが、ありました。
この家では何種類かの唐辛子を栽培しているとのことで、この日、畑から収穫できたのはブート・ジョロキア、チェリー・チリ、それからごく普通の唐辛子です。
インド東北部では、実際に、あの悪魔の唐辛子ブート・ジョロキアが一般家庭で栽培されているのでした。
■ブート・ジョロキアの漬物が出現
次の朝、走り始めてすぐに、小さな集落がありました。
面白そうなので、ちょっと停まってみます。
集落では見たことないものばかりが売っていました。
「これは何を売っているの?」と近くにいたお姉さんに聞いてみますと…
あ、白いのはたけのこの漬物で、赤いのはジョロキアの漬物よ。
「え!! ジョロキア!! ジョロキアといえばブート・ジョロキア!!!」
「ブートもあるわよ」
瓶の中には各種の漬物が入っているそうで。一番上のは小魚の漬物。左下はチェリー・チリの漬物。そして、下の段の左から3番目が悪魔の唐辛子ブート・ジョロキアの漬物なのだそうです。
あの、俺のiPhoneをトイレに沈めた魔性のブートジョロキアが!!!!
こんなに普通に売っているなんて!!!
■市場で買ってみたら別の種類だった!
アルナーチャル・プラデーシュ州の市場で、ブートジョロキアを探してみましまた。
唐辛子を持っているおばちゃんに
「ねえ、ジョロキア持ってる?」と聞くと…
「持ってるわよ!!」と当然のように返事。
出してくれたものは丸っこい唐辛子でした。
なんか形が違うような…ジョロキアってもっとしわしわな気が…??
でも、おばちゃんはジョロキアと言ってるしなぁ。
とりあえず買ってみよう。という事で購入し、他のおばちゃんに聞いてみると…
「あなた、これはブート・ジョロキアじゃないわよ」
「え、ジョロキアくださいってちゃんと言ったのに…」
あとで聞いたところによると、この地方でジョロキアとは唐辛子を意味する単語なのだそうです。
ああ、僕が間違えていたんですね…
ちゃんと、ブート・ジョロキアと言わなければいけなかったんですね。
■アッサム州でブート・ジョロキアを探してみる
次はアッサム州でブート・ジョロキアを探してみる事にしました。
アッサム州は美しいところです。
白い清潔そうな、美しいサリーを着た学生さんたちに出会ったり。
水牛の放牧に出会ったり。
稲わらを積みすぎて、もこもこの車に出会ったり。
もこもこの車はアフロヘアみたい!!
3ケツした人々に出会ったり。
自転車の少年に出会ったり。
アッサム州はとってもいい所でした。観光客もほとんどいず、道行く人々はみんな人懐っこくて優しい感じでした。旅人が夢見る、昔ながらのインドの姿がそこにありました。
州都のグワハティの市場で、何軒かの野菜を売っている人々に聞いてみました。
「ブート・ジョロキアある?」
「ただのジョロキアじゃなくって、ブート・ジョロキアだよ!」
探し始めたらあっという間にありました!!
愉快そうなオヤジが売っていたよ!!
3つづつの山になっているブート・ジョロキアは、一山10Rs(15円)ほど。猛烈に辛いから、インド人であっても、3つもあれば十分なのでしょうね。僕にとっては、ほんのひとカケラでも辛すぎるけどね…
近くのスーパーに行くと、ソースになってパウチされたものが売られていましたよ。ここアッサムでも、ブート・ジョロキアは普通に売られ、日常的に使われているのでした。
このブートジョロキアのパウチ。3つだけですがお土産として購入してきました。
もし欲しい方がいらっしゃいましたら、お買い物のついでに、一緒にお送りしますので、ブートジョロキアが欲しい!とご購入の際に備考欄に記入する形でご連絡くださいませ。
ブートジョロキアがなくなったら、市場で間違えて買ってきたチェリー・チリを小分けしたものをお送りさせていただきますね!!
食べてあなたがどうなっても、ティラキタは全く責任は取りませんが…(^^;)
興味があり、楽しんで頂ける方に貰っていただければ幸いです、