東京ジャーミー 凛々しくて美しい日本の中のイスラーム

■モスクの美しさが好き!
ティラキタ買付班、イスラム国に行くと、必ずその土地のモスクを訪問します。 大きさの大小はあるのですが、モスクってば本当に美しいんですよねぇ…もちろん私達はイスラム教徒ではないのですが、信じている宗教に関係なく、モスクの幾何学的で精緻な美しさは、私達が心を惹かれてしまう圧倒的な美だと思います。イスラム美術・建築術・資金・人の力の粋を集めたものが、イスラームのモスクなんだなって感じるのです。イスタンブールのブルーモスクの造形の美しさは説明不要ですし。 まだ行ったことはないんですが、イスラエルの岩のドームにもいつか行ってみたいと思うんですよね。 アブダビのグランドモスクも美しい…
■日本にも美しいモスクがあると聞いて
そんな中、日本にも美しいモスクがあるという話がやってきました。なんでも、東京にあって、東京ジャーミーと言って、白くて美しいと言うのです。イスラム教日照りの日本において、資金的にモスクが存在可能なのか…と疑いつつ訪問したのですが、想像を遥かに超える美しさと歴史がそこにはありました。コロナ予防で人混みと公共交通機関をできるだけ避けるために自転車で行ってきたのですが、東京って非常に自転車向きの都市ですね。ちょっと走るとすぐに駅が出てきますし、駅ごとに街の雰囲気が違うのも面白くて。地下鉄や電車で訪問する東京とはまたぜんぜん違う顔を見えることができます。東京を自転車で走るのは、楽ちん&楽しい&気軽なのでとってもオススメです。自転車で「本当にこんな所にモスクがあるのかな?」と思いつつ走っていったら、目の前がひらけ、白くて美しいミナレットがあるモスクが出現しました! おお、美しい…真っ白の建物です 横の建物もイスラーム風建築だったので一緒に撮影しましたが、日本語の電柱がなければここが東京だとは全く思えない光景です。
■東京ジャーミーに入ってみる
早速、東京ジャーミーの中に入ってみます。中はまるで大使館の様でした。気さくな受付の方がいらっしゃって、トルコと日本の国旗が掲げられ、イスラーム関係の本があり。イスラームをよりよく理解してもらおうと言う意識が感じられます。 内装はすべてがイスラーム風。美しいモザイクタイルづくりの暖炉があったり。 幾何学模様の彫刻が施された扉があったり。 図書館の中には手描きで作られた大きなクルアーンが展示してありました。 アラビア文字って美しいですよね。将来の夢の一つにイスラム書道家になりたいというものがありますが、自分の字の汚さを考えると…きっと望みは叶わないですねぇ。
■ただひたすらに美しい礼拝堂の中
モスクの中心部である礼拝堂は2Fにありました。中に入ってみると…そこには美しい礼拝空間が広がっていました。白を貴重とした壁に、デザインされたモザイクガラスが入り、クルアーンの一節から取られた文字が窓枠の上を飾っています。窓枠の上に書かれている文章は左からそれぞれ 「心広いハーシム家のコライシュ族に属するアッラーの使徒が正しくおっしゃいました」  「彼はあなたをご覧になっているのであるから」  「神を見ているかのように。あなたが見ることができなくても」  「善いことも悪いこともアッラーからの授かりものと信じる。イフサーン(善いこと)を、崇拝すること。」と書かれています。いろいろな国のモスクに行って、イスラーム文字って美しいな…と思ってきましたが、この様にちゃんと意味を理解できたのはここが初めて。東京ジャーミーのパンフレットに全部詳しく書かれていたので、モスクの装飾の一つ一つの意味がとってもよく理解できました。パンフレットは200円ですが買う価値ありです。礼拝堂に行く前に入手し、パンフレットを見ながら見学することをお勧めします。モスクの例に漏れず、天井もこれまた美しく。天井には「彼はアッラー、唯一なるお方であられる。アッラーは自存され、御産みなさらないし、御生まれになられたのではない。彼に比べ得る、何ものもない」と書かれているのだそうですよ。この美しいカリグラフィの中に、こんなに神聖な言葉が内包されているとは…イスラームって素晴らしい文化だなぁと心から思う時間でした。
■東京ジャーミーの歴史
東京ジャーミーが美しくピカピカの新築みたいな建物なので全くそれとはわかりませんが、現在の東京ジャーミーは20年前の2000年に作られたものです。そして東京ジャーミーの歴史は非常に古く戦前にまでさかのぼります。ロシア革命を逃がれて日本へ避難して来たカザン州のトルコ人たちの礼拝所を求める動きが、日本政府の協力によって結実したのが1938年(昭和13年)に竣工した東京回教礼拝堂です。この礼拝所は、その後、半世紀以上にわたり在日のイスラーム教徒たちの心の拠り所となってきましたが、老朽化により1986年に取り壊され2000年に東京ジャーミイ・トルコ文化センター として生まれ変わったのだそうです。1997年(平成9年)、トルコ共和国宗務庁のもとに「東京ジャーミイ建設基金」が設立され、トルコ全土から寄付金が集められました。建設にあたってはトルコ本国から約100人もの技術者や工芸職人が来日し、建物本体や内装工事に従事しました。1998年(平成10年)6月30日に開始された東京ジャーミイの建設事業は、日本とトルコの関係者の尽力により2年あまりで完成、2000年(平成12年)6月30日に盛大な開館式典が執り行われ、東京ジャーミイは礼拝所として、また人々が集う文明の対話の場として、今、東京にその礎を置いています。
参考文献:東京ジャーミー・トルコ文化センター パンフレット
■東京ジャーミーへのアクセス
東京ジャーミーは東京の中心部にありますので、アクセスしやすいスポットだと思います。 小田急電鉄・東京地下鉄(東京メトロ)の代々木上原駅から歩いてすぐですよ。 東京散歩のついでにぜひお立ち寄りください。
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1 Comment + Add Comment

  • 何年か前に東京ジャーミーを見学させていただきました。本当に美しかった。いつかトルコへ行ってみたいと思いました。

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