チャイをより美味しくする魔法のスパイス – 素焼きのチャイカップがインド鉄道で復活

目次
■脱プラスチックの流れに乗って
ニュースサイトのBuzzapでも「素焼きのチャイカップ」インド鉄道が復活へ、脱プラスチック政策の一環としてとして取り上げられていましたが、脱プラスチックの流れに乗って、素焼きのチャイカップがインド鉄道で復活する事になったのだそうです。インドの飲み物といえばチャイですが、近年、電車の中で買うチャイがまずくなったと感じていました。その昔はやかんの下に、針金で石炭を入れたコンロをくくりつけて、常時保温したチャイを持ち歩き、素焼きのチャイカップに熱々のチャイを入れてくれたものです。熱々のチャイと、素焼きの土臭い感じがなんとも言えず、チャイの香りとインドの土の匂いの混じった特別な一杯でした。しかし、近年、電車の中のサービスが近代化されるにつれて、素焼きのチャイも、石炭コンロとやかんの組み合わせも見かけなくなり、魔法瓶の中の薄い牛乳と、Blookbondの安っぽいティーバッグに変わっていったのです。
■素焼きのチャイカップのお作法
素焼きのチャイカップでチャイを飲む時のお作法は…飲んだら投げ捨てる!です。

■インドの抱えるプラスチック問題
現在、世界の色々な所でプラスチックによる環境被害が起きていますが、インドのそれは、私達日本人の想像を超えるレベルで酷いものです。インド人たちは自分の家の中はとてもキレイにしますが、家の外は自分の管轄外らしく、あまり綺麗にしようとしません。外を綺麗にしないのは、宗教的な浄不浄や、カーストの問題など、彼らにとっては「当たり前」の理由があるのだと思いますが。また、インドには古来からのポイ捨て文化があります。その昔、プラスチック製品がなかった頃は、食べきれなかったものなどをポイ捨てすれば、牛が食べてくれたり、またより下層カーストの人々の仕事になったりしたものですから、その習慣が抜けず、今でも彼らは普通にポイ捨てをします。様々な理由が重なり合って、インドの街は汚れています。プラスチックが街に溢れ。



■チャイカップは全てハンドメイド
さて、毎日のように消費される素焼きのチャイカップは、一体どのようにして作られるのでしょうか。実は驚くべきことに、この素焼きのチャイカップ、一個一個、ろくろで手びねりして作られるものが大半です。素焼き陶器の表面を見ると、作り手の指紋がそのまま形になっているものもあります。
■素焼きのコップであっても環境に優しいわけではないが
プラスチックゴミが減って、環境に優しいと思われる素焼きのチャイカップですが、その反面、焼く時に燃料として石炭を使います。石炭をそのまま燃やしますので、ばいじん、煙、そして多くの温室効果ガスを出します。プラスチックを使わなければ確かに見た目のゴミは減りますが。 別の形で環境破壊はやはり進みます。インドでは、未だに石炭が主要な燃料として使用されています。 毎日の煮炊きはもちろん、家の建材として使われるレンガを作る時も、そしてチャイを沸かす時も石炭を使う場合が多いです。




■気に入ったらシェアしよう!
もし宜しければコメントをどうぞ
BLOG内から検索
今日人気の記事
-
100ルピーでどんなものが買える?ネパールの物価を見てみる
-
本物のビリヤニと偽物のビリヤニはこう見分ける! 経験と失敗から学んだ本物のビリヤニを食べる方法
-
インドの神様は日本の神様と一緒ってホント? 日印の神様名を比較してみる
-
サリーってこんなに着方があるんだって! インド各地方のサリーの着方を大紹介
-
4ヶ月で死者が1000人超え! 世界最悪のラッシュを記録するムンバイの近郊列車に乗ってきた
-
サリーの着方
-
ドーサはどうさ? とっても美味しい南インドの人気料理ドーサを解説してみる
-
牛肉を食べるだけで殺されるインドで、牛肉を食いまくっても問題にならない場所とは
-
徹底解説!ネパールの薬膳定食「ダルバート」、その美味しさの秘密と作り方【レシピ付き】
-
ビリヤニ! こんなに旨いインド料理は初めてだ!
人気の記事-全期間
-
本物のビリヤニと偽物のビリヤニはこう見分ける! 経験と失敗から学んだ本物のビリヤニを食べる方法
-
インドパパ、瀕死の危機! タイでカブトガニを食べてみた
-
[吉報]インドビザがオンラインで取得可能になりました
-
シーシャの吸い方
-
ビリヤニ! こんなに旨いインド料理は初めてだ!
-
日本人だけがVIP待遇 インドにVISAなしで入国できるようになりました
-
【もはやテロ】世界で一番辛いと認定された唐辛子ブートジョロキアを食べてみました!!
-
サリーの着方
-
驚愕の事実! インド料理屋の大きなナンは本場インドには存在しない
-
4ヶ月で死者が1000人超え! 世界最悪のラッシュを記録するムンバイの近郊列車に乗ってきた