世界No.1のお香大国インド – インド人とお香の関連性について



■世界No.1のお香大国インド - インド人とお香の関連性について

アジアン雑貨屋さんに行くと、必ずと言っていいほど、インドのお香が置いてありますよね。実際にインドに行くと、多種多様なお香が販売され、人々が毎日の生活でお香を使っているのを目にすることができます。

インドは世界No.1のお香大国。
この世界で、お香といえばインドなのです。

インドにおいて、なぜお香がそんなにも使用されているのでしょうか?
インド人にとって、お香とはどう言う存在なのでしょうか?

今回は、インド人とお香の関連性について書いてみたいと思います。

■特別な感覚 - 嗅覚

私たちの五感の中でも、香りは特別な感覚です。
触れることもできず、聞くこともできず、見ることもできない、香りというもの。

だからこそ、古来からインド人達は、香りを聖なるものとして崇めてきました。香水や、香油など香りを放つものには様々な形がありますが、お香は最も古く、そしてもっともピュアな形態であると、インドでは考えられています。

神様にお香を捧げるという習慣が始まったのは、紀元7世紀のバクティ期の頃。
神様への五つの奉仕の一つとされていました。


■お香に効能があると信じられてきた歴史

インドでは、お香には古代から浄化と保護の効果がお香にはあると信じられています。


7世紀の医学書であるKasyapa Samhitaには、約40種類ものお香のレシピが掲載されていますし、実際、お香にはいい香りだけでなく、いろいろな効果があります。

象を従わせたり。
虫除けにしたり。
官能を高める役割にも使えます。

インドの愛の聖典カーマ・スートラには香りが興奮を高めると言う趣旨の記載があります。紀元7世紀からインド人によって愛され、作られ続けてきたお香。お香は精神性や宗教儀式と結びつき、長い年月を経て、インド人の生活に欠かせないものとして進化してきました。

インド人にとってのお香は、ただ香りを楽しむだけのものではなく、そこに宗教的意味や精神性が結びついています。毎日の礼拝であるプージャの時にお香を焚き、ガンジス河で祈るときにも焚きます。インドのお香は、香りを楽しむのが目的の、他の世界のお香とは一線を画す、別物だと言っていいものだと思うのです。

■お香の産地は南インド

インド全土で作られ、使われているお香ですが、その多くは南インドのバンガロールやマイソールなどで作られているようです。こちらはインド香のトップメーカーであるSatya社のムービーで、バンガロールでのお香制作風景。

指紋認証のエントランスがある現代的な会社なのに、お香を作るのは全部手作りと言う、現代的なんだか伝統的なんだかよくわからない感じの内容が面白いですよ。



こちらの動画はグジャラート州のアーメダバードで、お香が作られているところ。
インドのお香はこの様に一本一本、手で作られているのですね。



お香の原料はミルラ、サンダルウッド、カルダモン、パチュリー、フランキンセンス、アガルウッドなど。均等にお香が燃えるように多少の硝酸カリウムが入れられます。また現代的な香りを出すために化学香料が入れられる場合もあります。

調合されたお香原料を、水と一緒にすり鉢の中に入れ、すりつぶしてお香ペーストを作ります。作られたお香ペーストは、人の手で一本一本、竹の棒にハンドロールされ、私たちが見るお香の形に仕上がります。

英語に「Perfume(香水)」という単語がありますが。この「Perfume」という単語を二つに分けるとPerとFumeの二つに分かれます。
すなわち、炎(Fume)を通じて(Per)起こるものが香りなのです。Perfumeは香水ですが、元々の語義はお香から発生しているのです。


■お香は空間を浄化する…けど…

インド人にとって、お香は神様に香りを捧げる特別なもの。
だからこそ、インド人は毎日、お香に火をつけて、神様に祈りを捧げます。

とはいうものの…インド人たちはいつもやり過ぎなんです。

お香問題1:家の中でお香を焚きまくり! 煙くて咳き込む日常


インド人の多くは、自宅に祭壇を持っていて、毎日祈りを捧げています。

そしてインドの家はレンガで作られていて、比較的窓が小さく、換気が悪いのが特徴です。

デリーでお世話になっているドグラさんちでは、換気が悪い一番奥の部屋でお香をバンバン焚くのですが、あっという間に空気が真っ白になり、時には咳き込むほど。

これ、どう考えても不健康だから!!
タバコ吸ってるよりヤバいから!!
お香の煙は有害だから!!!

と思うのですが、それでも彼らはお構いなし!!!

お香問題2:お香の香りが染み付くフルーツ


インドでは、カットフルーツ屋さんがお香を焚きながら果物を売っています。お香を焚きながら商売しているのはカットフルーツやさんだけではありません。八百屋さん、デーツ屋さんなど、いろいろな商売の人達がお香を焚きながら商売しています。

きっとお香で空間を浄化にして、野菜の腐敗を防ぐ役割を期待してると思うんですけど。

彼らの使っているお香がこれまた強力で臭いんです。
申し訳ないけど、いい香りとはいえないんです。

でも、彼らは全く気にする様子もなく、フルーツの近くでお香を焚きながら商売しています。

激しく香りの強いインド香の煙が、フルーツに付着して、売り物のフルーツがまずくなると思うのですが。お香を炊いても一切良いことはない気がするのですが。

君たち、どんだけお香が好きなんだよ!
俺たちには理解できないよ!!

って叫びたくなりますよ。



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