碧いブルーとモザイクが美しい。モロッコ フェズの陶器工房を訪問する

2020年3月14日     No Comments    Posted under: 商品について, 旅行記

■幾何学模様の美しさが素敵なイスラム陶器

モロッコやエジプト、スペインのアンダルシア地方などで見られるイスラム圏のセラミックは、鮮やかな色彩と、幾何学的な繰り返しや対称性、サイズの変化を伴う円形パターンから出現する複雑な幾何学的デザインが特徴的です。

そのデザインはただひたすらに美しく、見ていると何枚でも欲しくなってしまうほど素晴らしいもの。

モロッコの陶器の起源は、新石器時代に遡りますが、紀元前5世紀カルタゴ時代に、回転ろくろがモロッコの海岸沿いの町に導入され、陶器の製造に使用された歴史があります。

■フェズ・ブルーが美しいモロッコの陶器

陶芸で有名なのはメクネス、サフィ、フェズの3都市で、この3都市だけでモロッコの全陶器生産量の8割を占めます。その中でも特に旅行者に人気なのがフェズです。

旅人が夢見る、世界最高峰の迷宮都市をさまようでも紹介したように、フェズは陶器、革製品、金属製品、絵画などのハンディクラフトの製造がとても盛んな街なのですが、フェズ・ブルーと呼ばれる美しい青の色彩を持つ陶器は世界的に有名です。

フェズの町中には何軒も陶器屋さんがあり、お店を巡ると、次から次へと素敵な陶器が目の前に現れてきます。

溢れんばかりにある在庫にクラクラします。

どれもがとっても素敵すぎる…。魅惑的すぎる…。

ちょっとお値段を聞くと、中くらいのサイズのお皿で80DH(1000円)だと言うおじさんの答え。
おっと~。
なかなかいいお値段がしますね。

頭の中で、日本に持って帰って、ティラキタで販売する計算をしてみます。

地球の反対側からの運賃と、消費税、関税と、3割は割れることへの保険と、食品検疫の検査料と。

モロッコから日本への発送経費を調査してみましたが、航空便だと1Kgあたり800円から1000円くらいすると言っていました。

原価と経費だけで、一枚2000円は超えちゃうのか…
うーーん。なかなか難しいなぁ。

ちょっと考えるだけで、輸入は難しいのかなぁと言う結論にたどり着きます。素敵なモロッコ雑貨が日本になかなかやって来ないのは、やっぱり地球の反対側であるというあたりに根本的な理由がありますね。

とは言うものの。
せっかくやってきたので、フェズの陶器工房を訪問してみる事にしました。

■フェズの陶器工房を訪問する

モロッコで陶芸で使われる土には赤い土と、白い土の2つの種類があります。赤い土は地面の割と表面の地層から取れるもので、テラコッタ製品などに使用され、陶器用には使用されません。

陶器用として使われるのは、マグネシウムや鉄などを含み、フェズから20kmぐらい離れた山の中にある場所から取って来る白い土です。

山から取ってきた時点では、土は大きな塊になっています。工房の端っこの方にたくさんの白い土が置かれていました。

大きな塊をハンマーで砕き、小さなかけらにします。

小さくしたかけらをより細かくするために、15日間水の中に入れて、粘土にします。

水から揚げた粘土は、一日かけて脱水をして、室内の冷暗所で3ヶ月寝かせます。
寝かせたあと、足で粘土を踏んで柔らかくして完成です。

粘土が出来たところで、次は製陶にかかります。
訪問したArt Najの工房では、足で蹴って回転させるタイプのろくろを使っていました。

ろくろで成形したあとの、タジンが並んでいます。かわいいタジンが、いかにもモロッコらしい感じですね。これで料理したらきっと美味しいでしょうね。

絵付けの前に一度、下焼きをします。下焼きの温度は6時間ほど。その後、色付けの工程に進みます。

工房の中で絵付け師のエドリサさんが真剣にデザインを描いていました。

エドリサさんは、22年ここで働いている熟練の職人さんで、このサイズの壺であれば2日ぐらいで描き上げるとのこと。

小さいお皿は、ろくろではなく、手で持って絵付けをします。

絵を描き終わった陶器たちが並んでいました。
これを焼くことで、素敵なフェズの陶器に仕上がるのでしょうね。

色の原料が並んでいました。

紫はコバルト。コバルトに熱を加えると青になります。
赤は鉄。
緑色は銅が入っているそうですよ。

ちなみに日本に輸入する場合、鉛、カドミウムの溶出検査をしますが、釉薬を使って焼いた陶器の場合、しばしば鉛が溶出してきます。もちろん輸入時にちゃんと検査をするのですが、たまに鉛が入っている釉薬を使っている場合があるんですよね。

将来的にティラキタで販売するとしたら、ちゃんとしたものを探してこなきゃなぁ…。

絵付をした後は、ガス窯で陶器を焼きます。今はガス釜ですが、昔は木の窯で焼いていました。焼成の温度は930度で6時間。焼いたあとは、二日間かけてゆっくりと冷やします。一回の窯入れで、6000個の焼き物が焼けます。

そして、完成!!! うーん、美しい!!

■ネットで通販もしてくれるそうです

今回訪問させてもらった工房は、フェズの郊外に工房を持つArt Najiです。

見学させていただき、ありがとうございました。
Art Najiでは、現代の工房らしく、ネット通販もしているそうですよ。

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