なぜデリーがあんなにも埃っぽいのかを考察する
日本からデリーに飛んだ時にいつも衝撃を受けるのが、あの日本の常識を超えた埃っぽさです。
ホコリで空気はかすみ、時によっては1Km先も見えないほど。もちろん大気汚染の影響も大いにありますが、その大元になっているのは「そもそも、デリーの空気が埃っぽい」と言う現実です。
なぜデリーはあんなにも埃っぽいのか。
今回は、その理由を考察してみたいと思います。
■なんでも埃だらけになる都市デリー
デリーにあるものはなんでも埃だらけになると言っても過言ではありません。デリーの路上に放置しておくと、モノがどれだけ汚くなるのか、一例を見てみましょう。
道路工事中の路地に停めてあった車なので、ちょっと極端な例ではありますが…
これは、数週間置きっぱなしであろうと思われるバイク。
相当な汚れっぷりです。
日本だったら何年も置きっぱなしにした状態ですが、多分、これでまだ数週間くらいだと思います。長くて一ヶ月かな。その理由は、こんな良いバイクをずっと路上に放置して置く訳はないっていうこと。
これ日本でも結構いい値段のバイクになると思うんですが、もちろんインドでは、体感的にもっと高いものです。半年分くらいの収入になると思うんですよね。そんな高いものを路上に長い時間放置しておかないだろう、と。
2台並んですんごい汚れっぷり!!の車たち。
これは多分、数日から一週間放置しておいた状態かなぁ…
こちらの車もだいぶ汚れています。
埃だらけですよ。
こんな埃だらけの車は、日本では存在しませんね。
こちらはデリーではなくて、プシュカルでの写真ですが、壊れた車に埃だらけの路上…と典型的なインドの風景であります。
すべてがすべて、こんなに埃っぽいわけではないので、普通の状態のインドの写真を載せておきます。
パッと見、あまり埃はなさそうに見えますが、よく見ると、路上が多少茶色っぽくなっているのがわかると思います。
風が強く吹くと、路上に落ちている土埃が舞い上がり、空気が埃っぽくなります。
■埃だらけの理由を考察する
インドがなぜいつも埃だらけなのか。
それにはもちろん、様々な理由があると思います。
動物たちが街中をウロウロしているからと言うのもあるでしょう。
昔に比べたらだいぶ減りましたが、それでもまだ、デリーの街中には牛が住んでいます。
牛がいるってことは、うんこを出すってことで、そのうんこが乾燥して埃になり、空気中を舞うってことですもんね。
インドには、鳩もめっちゃたくさんいます。日本に比べたらインドは路上動物園と言ってもいい感じです。牛も、ヤギも、鳩も、犬も、猫も、猿もインドの路上にはいます。
この動物と人間の近さはとっても良いものだとは思いますが、こと、埃っぽさという視点から見ると、やっぱりダメなのかなって。鳩もうんこを出しますし、それが乾燥して埃になり、飛び立つ時の羽ばたきでそれを吹き飛ばしますし。
そして、この写真を見るとおわかりのように、インドの路上は必ずしもきちんと、舗装されているわけではありません。舗装が適当なところも沢山あります。
舗装が適当だと、舗装されていない土の所がむき出しなので、そこから土埃が飛んできて、埃っぽさの原因になります。
これはインドの辺境Bhuj(ブジ)での写真ですが、舗装されていないところが多く残っていて、土埃が道路にまで入り込んでいる事がわかります。
ティラキタ買い付け班が思うに、日本の都市が埃っぽくない理由っていうのは地面全部をアスファルトで覆っているからなんだと思うんですよね。
また、インドの繁華街でよく見かける光景なのですが、なぜかいつもどこかしら工事中なのです。その時々に応じて、場所はもちろん異なるのですが、延々を同じ様な地域を掘ったり埋めたりしています。
これはデリーの中心部パハールガンジど真ん中のロータリーですが、いつ行ってもこのロータリー周辺の工事が終わる気配がないのは、インドの七不思議に挙げてもいいと思うんですよね。
この地域を上から見るとこんな感じ。真ん中に工事中の場所がありますよね。
もうひとつ、埃っぽい理由として挙げられるのが、インド人たちがゴミを路上にどんどん捨てること。
この写真はフルーツ屋さんが朝、営業前に自分のお店の前を掃いている所ですが、一晩でこんなにもたくさんのゴミがお店の周りに集まるのです。
■最大の理由は砂嵐?
現地の友人に埃っぽい理由を聞いてみると…
「ねえねえ、あのね。デリーって埃っぽいと思うんだけどなんでかな?」
「まぁ、お世辞にも綺麗じゃないよね。」
「でしょ?」
「でも、あれは仕方ない部分があるんだよ。」
「え? インド人が汚しまくってるからじゃなくて?」
「もちろんそれもあるけど、気候の問題もあるんだ。デリーには砂嵐もやってくるし、正直、大変なんだよ。」
「え? 砂嵐?」
「日本でも春先に黄砂があるでしょ? あれのインド版だよ」
「そっか、デリーは砂漠に近いんだった…」
彼が言うには、デリーが埃っぽい理由の大きな理由として挙げられるのが、ラジャスタンの砂漠地帯からやってくる砂嵐だというのです。そういえば、デリーやジャイプルに比べると、沿岸部のコルカタやムンバイは、そこまで埃っぽくありません。
ティラキタ買い付け班はまだ遭遇したことがありませんが、ラジャスタン砂漠で砂嵐が起こると、デリーにまで砂が飛んでくると言います。こちらのYoutubeのニュースはその様子を伝えています。
こりゃ凄い嵐だ!!!
これじゃ埃っぽくなって当たり前だよ!!!
そういえば、北インドの砂漠地帯の一帯、どこも埃っぽいもんな。
デリーの人たち、そして北インドに住んでる人たちは大変なんだなぁ…。
正直、デリーが埃っぽいのはインド人たちが汚しまくるからだって誤解してたよ!!
でも、違うんだって。
自然のせいも大いにあるんだって。
日本に比べたらデリーの気候は過酷すぎるんだって。
なるほどなぁ…そう言う話もありそうだなぁ…
デリーとインドに詳しい皆様、今回のこの考察、どう思われますか?
大体あっているのか、それとも、私は違うと思う!のか。
もしよかったら、ご意見くださいませ。
忌憚なき意見を聞かせて頂けたら嬉しいです